いしになった かりゅうど モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)
- 福音館書店 (1970年12月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834000764
作品紹介・あらすじ
心のやさしい狩人ハイリブは、助けた白へびから恩返しとして、鳥やけもののことばがわかる玉をもらい受けます。ある日、鳥たちが「明日、大雨で山が崩れる」と話しているのを聞いたハイリブは、村人たちに逃げるように伝えますが、信じてもらえません。でも、鳥のことばがわかることを他の人に話してしまうと、ハイリブは石になってしまうのです。ハイリブは悩んだ末、ある決断をしました・・・・・・。心を打つモンゴルの昔話。
感想・レビュー・書評
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素話のテキストにと借りた一冊。
本気で覚えるなら、原話である「モンゴルの民話」からになるだろうが、まずは絵本で筋を掴もうと読むことに。
骨太の民話に、赤羽末吉さんが描く挿絵が生き生きと雄大で素晴らしい。
白ヘビを助けてあげた心優しい狩人のハイリブ。
お礼にとやってきた白ヘビは、実は竜王の娘。
山奥の竜王の館に行き、父王から宝の玉をもらったハイリブだったが、
それは動物たちの言葉を理解する力を持っていると同時に、
それを誰かに話すと自分が石になってしまうというものでもあった。
ある日その動物たちの会話から、もうじきこの地に大災害がやってくることを知ったハイリブは・・・
やらせの「自己犠牲」ではないことは、ハイリブが言おうかどうしようか悩むあたりでよく分かる。
ここに「間」を持たせることで、素話も力強いものになるだろう。
でもこれは高学年向けの話。低学年にはちょっと・・・である。
東日本大震災でも、こういうひとたちは大勢いた。
誰もが、犠牲になろうとしてなったわけではない。
ただ、少しでも多くの人を助けたい、その一心だったに違いない。
そんな時ひとは、思いがけないほどの力が出るものなのだ。
必死になって村人を説得した、ハイリブの気持ちも分かるなぁ。
災害の場面の描写が怖いくらいの大迫力だ。
さすがの赤羽末吉さんである。
約11分。中学年くらいから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
☆ 5年生 読み聞かせ 2019秋 ☆
モンゴルの民話。
元気のよいこどもたちが、話がはじまるとすぐに真剣なまなざしを向けてくれる。タイトルから悲劇的な展開が予想されるからかやや心配そうにしている子もいる。実際、この秋台風による大雨の被害が報道され、繊細な子にはお話が真に迫りすぎるかな・・と事前に少し悩んだほどだ。
ただ、このお話の核は、心やさしい主人公の自己犠牲の精神性にあるとおもうし、昔話らしいドラマチックな展開も楽しめるだろうと考えた。結果的に、絵もストーリーも、いっしょにじっくり味わえた実感があった。高学年のお兄さんお姉さんらしく、ともに充実した時間が過ごせて嬉しくなった。 -
最初から死亡フラグビンビンですね。
嫌な予感しかしないとはこのことか。
結局のところ、彼の行動はなんだったのだろう。
宝をもらわなければ、洪水のことを知らずに、一緒に流されていただろう。
宝をもらったからこそ、それを知らせることができた。
彼が助かるには、誰にも告げずに自分だけ逃げることだけど、彼はそんなことができる人間ではないし、それをやったりしたら、彼は死ぬより辛い思いをすることになるだけだろう。
宝の力で知ったといわずに、なんだかんだと適当な理由をつけてごまかせばよかったのだろうか。
それなら、宝の力で聞いたことを口外しなかったことになったのだろうか。
しかしそんなことは言っても仕方ないこと。
そしてなにより、あの結果で、彼は満足だったのだろう。 -
6歳
長女が通算2回借りてる
こういう渋いタッチも好きらしい
(せかいでいちばんうつくしいうまみたいな)
自らが犠牲になり村を救った
勇気のある若者の話
これ系の昔話ってなんで人外のお礼が
命と引き換えに特殊能力授けるパターンなんだろ
可哀想じゃん -
※図書館で借りた本
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モンゴルの昔話。
人の良い狩人が白蛇を助けると、実は竜王の娘で、お礼に宝物をくれるという。
狩人は白蛇の言う通りにして、動物の言葉がわかるようになる珠をもらうが、動物から聞いた言葉を人に話すと石になって死んでしまうという。
多くを見捨てて自分だけ助かるくらいなら、自分が犠牲になろうという高潔な物語。
竜王は珠を渡す時に何を思ったのでしょう。 -
3年生
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モンゴル民話
ヘビを助けた狩人のハイリブ
なんとヘビは竜王の娘だったのです
竜王はお礼に宝をくれるといいますが、娘からの助言で、ハイリブは竜王の口の中にある動物の言葉が分かる玉を欲しいとお願いします
しかし、この玉の事を他の人に話すと石になってしまうという
ある日、ハイリブは鳥たちが山が崩れ大水がくると話しているのを聞きます
ハイリブは皆に逃げるように言いますが、信じてもらえません
とうとうハイリブは理由を話ます
読み聞かせ時間は10分弱です