ねこが見た話 (福音館創作童話シリーズ)

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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (104ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834015478

感想・レビュー・書評

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  • どの話もとても不思議で引き込まれます。

  • ねことゆー噂を聞いて読んでみた。そしたらきのこだったーーー!
    まあ話自体は大半が平和なまちでの人の話。

  • 大好きな本です。野良ネコの「オイラ」が窓の外からのぞき見た家の出来事を話してくれる連作童話集なのですが、どの話も甲乙つけがたい面白さです。ストーリーがしっかり練られていて、ぐいぐい引き込まれます。「オイラ」の語りも臨場感たっぷりでドキドキするんですよね。大人もぜひ手にとってみてほしい素敵な児童書です。最後は「オイラ」自身がどうなるのかもお楽しみ。

  • 猫が見たいろんな話。
    奇妙…というよりも不気味寄りの短篇集ですが、ハッピーエンドなので読後感が良悪くないです。

    【キノコと3人家族】
    小さな家に引っ越して来た3人家族。怪しい大家のおばあさんに教えられ、床下のキノコを食べると毎日毎日家の中では小さなキノコのようになってしまいます。
    それでも朝にはちゃんと人間に戻り、しかも以前より元気はつらつになったみたい。

    【もちつもたれつの館】
    大金持ちの男は、自宅に7つの寝室を作って曜日ごとに違う部屋で眠る。それに目をつけた風来坊たちは、男が使わない曜日の部屋にそれぞれ眠る。
    明日の自分も元気に生きられるか不安な大金持ちの男は、大事な招き猫に自分が明日も元気かどうか未来が知りたいと頼む。
    今週使う予定の部屋を次々と覗いてみると、自分のパジャマを着た男の後ろ姿が見える。それを自分の未来の姿だと勘違いした大金持ちは、安心してぐっすりと眠れるようになりましたとさ。

    【おかあさんのいす】
    人の入れ替わりの激しい社宅の1室で、不思議なことが起こるようになった。
    どうやらこれは古道具屋で買った椅子の魔法らしい。
    調べてみると、椅子の裏には「この椅子にに座っておかあさんが子どもたちに言ったことは、全て本当になる」と書かれていた。
    「子どもたちのテストはずっと100点」「お年玉がざっくりもらえて、その半分はお母さんがもらえる」
    魔法の期限ギリギリにそんなお願いをしたお母さんと子どもたち。それがほんとに叶ったかというと…
    「それがなんと、わからないのさ」猫が次にその家を訪れた時には、既に家族は次の転勤で引っ越してしまっていた。
    「ま、そうぞうして楽しもうじゃないか「すっげえ!こんどの転校生、百点しかとらないぜ!」といわれてるきょうだいのすがたなんかをね。え?そうぞうがつかないって?じつはオイラもだよ、ハッハッハ」

    【天国か地獄か?】
    ねこが気がつくと、ふわふわと霧が立ち込める中で列に並んでいた。前にいたおばあさんの番になると、おばあさんと係の男の人が言い争っている。「天国なんか冗談じゃない!」「あなたのピアノの音色が人を幸せにしていたので、あなたは天国行きです」
    そうだ思い出した。自分もおばあさんのピアノを聞いていた。雨から逃れようと誤っておばあさんの家に入ってしまい、ほうきで追いかけられて、二人してベートーベンの石像の下敷きになったのだ。
    「ばあさん。いっとくけどな、あんたのピアノで、オイラの心はしあわせになったんだぜ。ほかのれんちゅうだって、きっと同じさ。だからあきらめて、天国に行きな」
    結局亡くなる予定だったのは別の人たちで、おばあさんとネコは地上に返される。どういうわけかおばあさんはネコの言っていることがわかるようになっていた。
    おばあさんは人(とネコ)の心を幸せにできていたことに喜び、ねこも人をこんなによろこばせることができて嬉しかった。
    そしてふたりは、一緒にしあわせに暮らすようになりました。

  • オイラはのら猫。
    と毎回始まる短編集。
    どのお話も興味が増して読み進む楽しみがある。
    大好きなお話です。
    子供はもちろんのこと大人も楽しめます。

  • 2010年読了。

  • 夢十夜のような印象の残る本だった。

  • ノラネコがみた四つの家のおはなし。
    不思議なことが起こる不思議な話と、不思議なことは起こらないけど不思議な話がまじっている。

    1998年出版だけど、もっと古い話に見える。
    特に最初の話は、絵の昭和っぷりがすさまじいこともあって苦手かもなと思った。
    成人男性は水木しげるか藤子不二雄にでてきそうだし「奥さん」はサザエスタイルだし。
    謎配線のスーパーファミコンがなかったら完全に昭和。
    もっと無国籍な絵が良かったなあ。

    でも読み進めたら面白い。
    ほんのりアクをきかせつつ、ほのぼのした幸せなお話になっている。

  • タカが幼稚園で借りてきた本。
    タカの感想を聞いてるうちに、「なんだか子供向けの本にしては、ちょっとひねった恐い&面白い物語なのかな~?!」と気になったので、夜中に読んでしまいました(^^)
    奇妙な出来事がネコ目線で描かれてます。短編4つ。
    でもちゃんと最後には救いのある温かいお話ばかりで、面白かったかな。

    たまには、子供の本もいいね。

  • 1)キノコと三人家族 のまき
    2)もちつもたれつの館 のまき
    3)おかあさんのいす のまき
    4)天国か地獄か? のまき

    テレビでやっている「世にも奇妙な物語」の児童書版という感じがします。

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著者プロフィール

函館市に生まれる。『へんてこもりにいこうよ』(偕成社)『いたずらおばあさん』(フレーベル館)で路傍の石幼少年文学賞、『十一月の扉』(受賞当時リブリオ出版)で産経児童出版文化賞、『わたしたちの帽子』(フレーベル館)で赤い鳥文学賞・小学館児童出版文化賞を受賞。長編物語に『ココの詩』『時計坂の家』『緑の模様画』(以上福音館書店)、『リリコは眠れない』(あかね書房)など。近刊に『トムと3時の小人』(ポプラ社)『黄色い夏の日』(福音館書店)など。大人向けの小説に『ゆゆのつづき』(理論社)がある。2021年野間児童文芸賞を『わたし、パリにいったの』(のら書店)で受賞。札幌市在住。

「2022年 『のはらクラブのちいさなおつかい 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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