- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834084689
作品紹介・あらすじ
ピンチになるとなぜか現れる「見知らぬ友」。おかげで算数のテストで満点がとれ、好きな子に思いが通じた。大人になってからは仕事も家庭も順風満帆、のはずだった……。不器用で、女の子にはもてずお金もない、さえない「ぼく」をめぐる、表題作をはじめとする10編の物語。アルゼンチンの実力派作家が若い読者に贈る、人生の秘密とほろ苦さと、ささやかな喜びに満ちた短編集。
感想・レビュー・書評
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見知らぬ友 – 日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB
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「世界傑作童話シリーズ」の1冊ではあるけど、子どもだけでなく、大人も老人もたぶんどんぴしゃの読者として読めるはず。
表題作は、少しふしぎなことが起こるお話。まったく予想外の展開で、すなおに驚いた(笑)
ファンタジー要素は、あったりなかったり。そういう意味で各短編はバラエティに富んでいるけれど、全編を通じて作者の声が聞こえてくる。ユーモアとペーソスを交えながら、人生の一面を切りとるこの語り口がほんとにいい。
ほろりとくる話もあれば、にやりとする話もある、粒ぞろいの短編集。 -
アルゼンチンの作家による滋味のある短篇集。オーガフミヒロさんの懐かしいようで新しいような挿絵はフルカラーでいつまでも見ていたくなる。
私が気に入ったのは掲載順に;
熱帯魚と少年と少女のお話「ヴェネツィア」(←ちなみにこのタイトルは魚の名前)
ザイール代表のサッカー選手ムコンボ(←レアカードになってる)と少年のお話「ムコンボ」
まだ見ぬ父親に会いに行く少年と飛行機で隣り合わせたお話「飛行機の旅」
あたりかな。「ムコンボ」が特に好き。ぼくがムコンボに「ムコンボ?」って訊くところがたまらない。
語り手(勝手に初老くらいかなと思って読んでいたけど、今見たら著者は1966年生まれだからもうちょっと若いのか)が少年時代を回想するお話が中心なのだが、たとえば『ニューシネマパラダイス』や『マイライフアズアドッグ』が主人公は少年だけど、子ども向けのお話ってわけでもなかったのと同様、どちらかといえば大人向けっぽく感じた。「老い」「死」「喪失」みたいなものの影が常に漂っているというか(人はそれをノスタルジーと呼ぶのだろうか)。だけど、それは自分が大人だから感じたことで、訳者あとがきには児童文学とあるし、福音館の世界傑作童話シリーズだし、子どもをみくびってはいけないのだろう。実際に子どもたちがどう面白く読むのか、感想を是非きいてみたい気がした。 -
地球のかたわれ、が良かった。
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アルゼンチンにも、こういう奇妙な味?テイストの短編を書く作家がいるんだなあ…
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短編集。どのお話もいい意味で予想を裏切られ、小気味よい読後感を味わえました。もっとゆっくり、一日一話くらいのテンポでじっくり味わえばよかったな。
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《アルゼンチンの実力派作家が若い読者に贈る、珠玉の短編集。》──帯の紹介文
算数の問題が解けない、恋した女の子に近づけないなど、ピンチのときに見知らぬ友が現れて助けてくれて──「見知らぬ友」
フォークランド紛争で兄が徴兵され戦地に送られた友人の両親がだんだん部屋の中に閉じこもってしまい──「立ち入り禁止」
サンティアゴまでのフライトで乗り合わせた男の子は、生まれて初めてパパに会いに行くところだという──「飛行機の旅」
など、1970〜80年代のブエノスアイレスを中心にした設定で、思いがけない展開が待ち受けているショートストーリーが10編
原著は2005年刊
副題に「十個のでっちあげた思い出」とある
著者は1966年生まれのアルゼンチンを代表する児童文学作家
脚本を手がけた『僕と未来とブエノスアイレス』(2004年)はベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞
著者の児童文学では本書が初の邦訳となる(一般書でも短編が文芸誌に紹介されているだけ) -
意外な結末が待っていたり、少しブラックだったり。10編のショートショート、短編からなる作品集。子供向けだけど、大人が読んでも面白く読めると思う。
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アルゼンチンの作家さん。
10の物語からなっています。
感想をかいてみました。
↓ ↓
https://ameblo.jp/maynohondana/entry-12737201605.html