東大式 アイデアがいままでの10倍出せる思考法: 面白いことは「技術」で考え出せる! (知的生きかた文庫 な 42-2)

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837986669

作品紹介・あらすじ

失敗学・創造学のエキスパートが教える、
「東大式」アイデアを次々生み出す16の思考法

◎発散思考 → 面白いアイデアは“脱線”から生まれる
◎連想ゲーム思考 → もし「スモールライト」が本当にあったら?
◎デザイナー思考 → それを買う人のことまでイメージを広げよ
◎ビジュアライズ思考 → 絵には、人の「欲望」が現れる
◎Why not思考 → 「あれ?」「変だぞ」と思ったことを追究する
◎抽象化思考 → ヒット商品の「法則性」の見つけ方 
……

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感想・レビュー・書評

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  • タイトルはなかなかキャッチーだがそこはスルーしつつ、読んでみた。

    失敗学、工学部的というわけではないのだが、著者の別の本は途中で辞めてしまったことをあとで思い出しつつ。

    至って内容は発想法というか、考え方の視点を提示しており、秀逸といえる。そういう意味でタイトルに嘘はない。

    発想は技術であり鍛えられるので、技術でないと思いこんでいる人は本書を手に取りようがないが、そこをなんとかというところか(笑)

    いくつか面白い発見があったが、簡単にまとめると、
    ・ひらめきをそのまま形にできると良さそうだが、言語化によって表出する時点で詰まることがありそう。ひらめいた概念をそのままビジュアルに出すとか、補完出来たりするのもありだろうなと。 P.102-103あたりの話。

    ・逸脱を恐れないのは大事。いわゆるアブダクションみたいに仮説的推論といえばいいっぽいが、どんどんずらしていくこととなる。そういう発散を楽しむ心はもちろんで、ずれていってもそこを受け入れられるかは常に問われる。多くの人はそれができないのかもしれない。

    ・理系は文章が苦手かもしれない。意外だったのは著者がイメージ優位だったという話がある点。みかんが3つあってりんごが2つあって、あわせていくつ?という時頭に何が浮かぶかということ。認知特性もあると思うが、このあたりの何を優先したり、最初に出てくるか、何で思考するかは非常に興味深い。これを詰めていくと、多分アウトプットは抽象的だけど、実は頭の中では具体的なイメージが動いているとかはかなりありそうだなと。理系ってイメージが苦手だと思い込んでいたのでこれは思わぬ発見だった。

    ・アイデア力があるとは、実行して形にするというところまでを含む、みたいな話があったと思っていて、それはその通りだと思う。ここに行動力とか、形にしないと価値がないというのは常に言われやすいが、アイデア力=アイデアを出して形にする、とまとめるととてもしっくり来るしそうでありたい。

    ・金融と将棋は一緒かも。例えば金融で金利政策や金利変動から株価が変動し、市場、ビジネスに影響を受けて、市民生活にもーというくだりはこじつけもありえるが、将棋のように様々なパターンをいくつかピックアップして取り上げて考える、であろうことと、紐づくのではないかと考えた。次の一手が分からないとか、または他の手がなくても他にありえるとか、スマートに次の施策が考えられるとかもそう。

    ・エンジニアとデザイナーは思考が逆。簡単にいえば、傘をどう作るかがエンジニアで、デザイナーは傘をどう使ってもらうかを考えるみたいな。もちろん明確な区分けはないが、エンジニア思考でハマるパターンは作るまでがゴールでそれを使ってもらう人の絵がなかったりする。もちろんデザイナーは作ることができないなら作れないのだけど、作る絵を思い浮かべられるので違ってくると。どちらがいいとかでもないが、当然ハイブリッドにある方が良さそう。

  • 今度は、東大大学院工学系研究科教授の著書。基本的な内容は、東大教養学部×博報堂の講座と変わらないが、こちらはものづくり向けの思考法。

    16種類の思考法が紹介されているが、それらを必要なパーツを組み合わせると「リボン思考」になる。

    「発想を飛ばして、絵で考える」などプレバトの俳句のようだなと思ったら、俳人はそうやって俳句を作っているらしい。

    茶道や和歌、俳句、江戸時代の粋の文化など日本人は美意識の高い民族。アーティスト感覚は私たちのDNAに書かれているはずだ。

  • 個々の事例から導かれる思考法を羅列するのだが,それだと,逐一この事象に適合する思考法は,と考えるステップが入り,それは険しいハードルである.全体を総括するような統一的な思考法がないものか.

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著者プロフィール

東京大学大学院教授 博(工)

「2021年 『脱・失敗学宣言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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