- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838707966
感想・レビュー・書評
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感想
内の異常さ。ツッコミ役の不在。だからと言ってなんなのか。家族が続いていく限りそれで良いのだ。だけど家族は移り変わる。止まりはしない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
江國さんが書く、変な家族の話。
と言っても、家族内のルールは、その家族独自のもので、どこの家族も他の家族からみると変な家族なのかもしれない。
家族の結束が強くて、周りが誰も認めないとしても、自分の家族だけは認めてくれる、というのは、本当に幸せなことなのだとは思う…。でも、きっと、この家族の外には出れないんじゃないかなって思ってしまいました…。 -
ちょっと不思議な家族の話。独自のルールや思考があり、「外部」の人間である夫や友人や恋人には立ち入らせない、親子や姉弟間の空気。主人公のこと子の目線を通して見る「内部」は読者である自分達には不思議な空間だけど、自分の目を通して誰かが我が家の「内部」を見たら同じく不思議な空間と思うんだろうな…
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流しのしたは確かにそんなイメージだ。今は包丁をそこには収納しなくなったけれど、流しのしたのキッチン扉には包丁収納差しがあり、薄暗い奥には給排水の管がむき出しに通っている。開け放ちたくない扉、モノを収納したくない空間。この物語とどう関係あるのか、はてさて???宮坂家、語りのこと子が未成年てこともあってか、社会と隔離された空間であるやに描かれる。お互いを傷つけず、家族外の人たちも受け入れないわけではないんだけれど。ほんの半年の期間に姉妹弟に生じた事柄は、この家族でなければ一つひとつがけっこうな事件なんだよね。
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大好きな作品、旅先のゆっくりした時間に読み返すのが好き
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2018/05/03 読了
ゆるーい、ちょっと変わった家族の日常。
孤独を、すーん、って表現することのが斬新。
深町直人は落ち着いた空気の男の人ってかんじ、、
しっとりした雰囲気に浸れた。
流しのしたの骨っていうタイトルに惹かれたけど、
想像とは違ったかな← -
たまにはレビューをかきますか。
とある、家族のなかの、四人兄弟、女子三人と末っ子の男の子の話。
生活の中の、なんでもない瞬間の積み重ね。家族のなかの、謎に満ちたルール。品良く、育ちの良い子供達と、厳格な父と、天然なのだけどしっかりした母と。
次女、ことこさんの視点で描かれる。
文章はさらりとしてなにげないけれど、突如として、
部屋の中の構成についてだいぶあとになって語られたり、思い出した時に一気にひらけてくる風景のなにもかもが優しくて、
しかし、次女なりの世界との距離の置き方、たしなめかたもあって。平らかなこころ。
ほんの一瞬だけ、その一家にお邪魔して、本当に邪魔者扱いされてかえっていきました。
あーたのしくておいしくて幸せ。 -
S
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江國香織さんの家族の話が大好きなんだけども、たくさんある家族の話の中で、この家族が大好きです。
こと子ちゃんの、世界からちょっと距離をおいた感じの生き方がすごくいいなあって思う。
でも、いつもギリギリな感情で生きてる しま子ちゃんが好きで、幸せになってほしいなあって思ってしまう。
どの作品もそうだけど、日常にちょこちょこ出てくる、きっと江國さん本人や家族のこだわりなんだろうなって思える、こまごましたものが大好きです。シャンプーとかお菓子とかパンの食べ方とか。