愛がなんだ (ダ・ヴィンチブックス)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840107396

感想・レビュー・書評

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  • いまの私には、ちょっと良くない・・・。それは別にこういう恋愛をしているからという意味でなく、こういう痛い感情をたとえ本を通してでも、あまり感じたくない敏感な時期ということだ。逆に言うと、それだけこの小説がうまい。

  • ほぼストーカー、でも都合よく利用されちゃってる主人公に読んでいてイライラ。でも、ここまで人を好きになれてその人の為になら何でもできるという確固とした意志にはあっぱれだ。
    でもやっぱり自分だったらこんな恋愛はしたくないな。

  • 角田光代と言う人は、
    こういうおバカな?不器用な?女の子を書かせたら
    ピカイチなのではないでしょうか?
    淡々とすすむテルちゃんの恋心と日常に
    まったくもって共感出来ないのだけれど
    たぶん友達にいたら 放っておけないというか見てられない、
    まったくもー!おめぇってやつは!と腹を立てながらも
    そんな彼女の危うさに 魅了されてしまいそうにも思う。
    マモちゃんみたいな男には、一切魅力を感じないなー!

  • やっぱりこの人の文章は好きだなー
    でも、ストーリー的には、じれったい感じ。

    アホか!って思うけど、そのアホさが自分に似てるんだよな

  • 長編小説



    おそらく現段階で最も好きな作家さんであろうよ、角田さん。

    長らく遠ざかっていたのは図書館にあるものはほぼ読んでしまったからというだけのこと。

    アンソロジーでは読んでいたし、そしてそのたびにやっぱり大好きだなって思っていたわけで。



    「これ読んだっけ・・・」という一抹の不安を覚えながら借りてみたのがこの1冊。

    幸い未読だったので本当にうれしかったわぁ。と思うあたりが本当に好きな作家さんなんだろな。



    「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」

    ―OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。

    彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。

    すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。

    テルコの片思いは更にエスカレートしていき…。直木賞作家が濃密な筆致で綴る、全力疾走片思い小説。



    というAmazonさんの解説。

    まぁ本当にこんなかんじの、ようは“だめんず”な女の子の日々の物語。

    あたしの目から見ても相当な“だめんず”でしたけれどもね、このテルコちゃんってのは。



    しっかし角田さんの文章能力の高さ。改めて脱帽 です。



    何度も何度もレビュで書いてきましたが、この方のすごさってのはですね、

    『さりげなく深い』というあたりなんじゃないかなぁと。

    決して難しい言葉や言い回しを使わないし、だからこそまったくクドくない。

    これはすばらしい。見習いたいですね。

    あぁ難しい言葉や言い回しは元から出来ないのは言わずもがな。そしてする気もないけど。笑



    装丁もとってもかわいらしかったです。セキユリヲさん。

    こーゆう線のようなイラストってなんだか少し前から流行ってるよねぇ♡



    メモ:次に読みたいものを発見!! ちいさな幸福 (講談社文庫) よーし探すぞ(・∀・)ノ

  • 私が彼女の友達だったら、「あんたバカじゃないの?」って一喝してやりたい。相手の男もしょーもないヤツだった。好きもここまでくると醜いというか悲惨だなぁ。ラスト・・・もう少し何とかならなかったのかな。途中までは面白く読んでいたので少しガッカリ。

  • 孤独な心を書いてくれる と 感じた。

  • その中に主人公は両面性な性格を持っている。「こんなのありえない!」ってくらい恋愛至上主義だ、マモちゃんも至上主義なテルちゃんだが、自分に当てはまるところもあり、どきっとさせられる。マモちゃんは、たぶん、そんなにひどいおれさま男ではなくて、テルちゃんは逆自意識過剰だと友達からのコメントだった。好きな人にイラッとされる自分の答えを見つけたくて一気に読んだ。恋に悩む人はぜひだと思った。 傍から見たらイマイチな男なのに、本の中に山田テル子はマモちゃんが好きでたまらない。そして仕事も生活も捨ててしまう。自分は共感できなかったけれど、こういう不器用な愛もあるのだろうな。恋愛技術にテストがあるとすると間違いなく落第だよ。ちょっと不思議なキャラを角田さんが丁寧に書いている。なんか読んだと、愛が不思議なものと深く感じた。だが、やはり今このような本が多いので、なんかも読みたくない感じがした。

  • 6/20
    登場人物の恋愛感がみんな極端。でも、こういう人って、気づいているかどうかはアレにしても多いんだろうなぁと読みながら思った。
    角田光代って、個人的に空中庭園のイメージが強いからこんなのも書くんだってビックリ。


  • 全然ひとごとじゃねーよーと思いつつ、ページをめくるごとに血の気が引いた。
    あんまりにも、登場する女性が自分の考え方や恋愛感と近くて。

    結末には、絶望しながらなんだか安心しました。
    あー自分の首をしめながらでも、人間は幸せになれるー、と思いました。

    ハッピーエンドや、すっきりな幕引きじゃダメ。
    まだ降りてはダメ。

    って、いう自分がいるので。
    私の中にも。

    でもすげー。
    これはすげー。



    私は角田さんの描く、ダメ女に関する長編小説が、死ぬほど好き。
    めっちゃ共感する。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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