変態王子と笑わない猫。 (MF文庫 J さ 8-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840135559

感想・レビュー・書評

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  • 建前を言えなくなって本音しか話すことができなくなった主人公。
    泣き虫を治すために感情を失ってしまったヒロイン。
    主人公が変態なことばかり言っているのが気になるが、猫神さまの力に驚くばかりである。

  • う~~ん

    建前が言えなくなって変態な本音がだだ漏れになる主人公と
    ころころ変わる表情や喜怒哀楽を封印されて無表情ガールになる女の子
    と、友達にいじめられ裏切られて孤高を気取ろうとするなんちゃってお嬢様と
    実はものすごいキャラだった陸上部部長の話

    おねえちゃんがすごすぎた・・・
    でも女だからまだなんとかギリギリ許せる・・のか

    変態っぷりがすごかった。
    それでもモテるふしぎ

  •  「本音が見え」ない少女、「建前に頼」る少女、「建前すらもな」い少年の「不完全」な3人が織りなす青春ラブコメディ。ヒロインが複数いることで、そして例によって鈍感且つ答えを出さない主人公がいることで、若干のグダグダ感が認められるが、非常に楽しめるライトノベルだと思う。随所に、作者・さがら総さんの賢さの光る作品でもあった。

     ところで、この手の作品における男性キャラクターの「本音」とは、つまるところ「エロ」に求められる。本作でも「建前」を失った主人公「横寺陽人」は、ところ構わず「エロ」発言をすることで「変態王子」なるアダ名を付けられることとなるわけだ。
     僕だって男性の一人として、その本音に「エロ」があることを否定はしない。しかし、最近のサブカルチャー作品には、あまりにも本音が「エロ」であることをおおっぴらにする作品が増えすぎているようにも感じる。そもそも、男性の本音が「エロ」であることは隠しておくべきもの――それが隠せているか否かは別にして――ではなかったか。思春期を経て、自らの本音の中に「エロ」があることに(自己分析的に)気付くというのが、これまでの道筋ではなかったか。
     もし、こういった作品によって自らの本音に初めて気付くというのであれば、もはやそこに世代間によるギャップが存在していると言わざるを得ない。実際、(かつては性の目覚めすらなかった)小学生でさえも、これらの作品に触れている可能性があるわけである。ただ誤解してほしくないのは、僕はそういった作品や事象を否定する気はない。若い人たちを理解する上で、そのような差異を考えておく必要があると考えるだけだ。


    【目次】
    カラーイラスト
    変態王子と笑わない猫。
     変態さんと笑わない猫
     なにかが喜びだれかが不幸
     妖精さんは怒らない
     哀しむ前に声を出せ
     気楽な王の斃し方
     変態さんと、今はまだ――
    あとがき さがら総
    あとがき カントク
    (イラスト/カントク)

  • 霊験あらたかという都市伝説の猫像に祈ったところ建前をなくしてしまった変態少年と、感情表現を失ってしまった泣き虫少女のお話。

    こういうたぐいの、日常を微妙に逸脱するエロコメっぽい話で、もどかしく思うことが結構あり、これも評判を見て読んで見ることにしたのだが、その類のもどかしさを強く感じたのだ。
    自己分析的にだが、この話では割りと端的に合致したようなので、ようやく言葉になったという気がする。
    要するに、物語的に必要な、困難の克服というシュチュエーションに対して、その困難を設定しているのが、克服しなければならない主人公自身である、というのが、なんとも腑に落ちない感覚を覚えさせるのだ。
    物語論で、多くの物語は主人公が旅立ち、問題を克服し、何者かを得て、どこかにたどり着く、という形式に収斂されるという。
    最近流行りのライトノベルの一ジャンルとして「人間関係に問題のある人物がそれをなんとか克服しようとして藻掻く」姿を面白おかしく書くというものがあるが、その類の共通項として「必要な所で行動をやめてしまう」「不要な所で極端な行動に走る」シーンが散見される気がする。
    だからこそ人間関係に問題が発生するわけで、ある種物語の骨子であり、それなしにはそもそもお話として成立しないのだが、どうしてもそれが、自分で自分の目の前に置いたハードルに見えてしまうことがあり、それが作為に見えやすくなってしまうと思うのだ。
    いや、もちろんのことろ、自分が実際に生きていて、要らないことをしてしまったり、必要なときに口が動かなかったりすることはある。実に多々ある。が、フィクションは事実よりも自然な理由を要求するものなのだ。
    この話も、評判良いだけあって、面白くないわけではなかったのだが、そのようなところで釈然としないものを感じるところがあり、簡単に外部に困難を設定できるバトル物のような爽快感を得ることができないのだ。

    人気を保ったまま巻を重ねているわけだし、先の方では感じてしまう作為も薄れるかもしれないが、さて、どうか。

  • 5巻から化けた。1-4巻は主人公の喋り方等やくどい説明が個人的に苦手で辛かった。特に鬱陶しいマシンガントーク的な説明は読み飛ばしていた。そこ以外は☆x4だったのだけれども。女の子の描写は素晴らしい(笑

  • 評価:☆3.5

    アニメ化も決まった人気シリーズということで読んでみた。


    ひょんなことから建前を失って本音や煩悩全開となった主人公の陽人の変態っぷりは面白いし、テンプレキャラではあるけどもカントクさんの絵もあって(ここ重要)キャラは可愛い。

    でもあのオチは納得いかないな。散々意味ありげに引っ張っといてそれ?って感じ。流石に無理があるでしょ・・・。
    後、文章がくどい。建前とか本音とか、言いたいことはわかるけどちょっとしつこい。
    総合すると期待外れ感の方が大きかったかなという感じ。

    猫像の設定はなかなか面白かったし次巻で挽回してくれることを願う。

  • 本音と建前をあることがきっかけでなくしてしまい、それを取り戻すために奮闘する高校生男女のお話。

    読了後思ったのは、面白い!
    設定も面白いし、女の子は可愛かったです。

    最後に姉との関係をどう収集すけるのかと思ったら、やっぱりラノベでしたね(笑)。
    いい意味で安心しました。

    次回以降このお話をどう転がしていくのか、楽しみです。

  • おもしろかった。

    おもしろかったんだけど・・・うまい言葉が見当たらない。
    建前がなくなる設定は斬新。
    内容もすんなり入ってくる。
    変態度は・・・そんなに高くない?
    けどあれだけ本音で話して、あんなもので済むところがうらやましい!???
    それが恋愛に発展するのが納得いかない~~~。
    まして気がつかないのも納得いかない~~~。

    何よりきになるのが。。。
    1巻完結じゃないの?
    2巻どころか5巻まで出ているのに驚きを隠せない!

  • あんまり地の文が好きじゃないです。正直何でこの本が割と人気なのかよくわかりません。カントクの絵だけで売ってるようなもんだと思う。

  • 突然ラノベ読みたくなって買った。
    可もなく不可もなく。二巻は買わないだろうが楽しめた。

著者プロフィール

ライトノベル作家。東京都在住。
2010年、『変態王子と笑わない猫。』で、第6回MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞を受賞し、デビュー。
趣味は将棋。

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