- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840213882
感想・レビュー・書評
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この作者の才能はまさしく鬼才、鬼の如しだといつも思う。
電波ヒゲという額のヒゲで会話をする猫たち。彼らはトルクと呼ばれる場所に住む。
そしてロボットをしたがえて、かつて滅んだ天使―人間―の遺産に埋もれて生きている。
死んだ猫の魂は、宇宙のむこうにある青い星―地球儀―に飛ぶという。そこで炎に焼かれて浄化されるという。
戦わせたら随一の焔、焔をしたう茶トラの楽、そんな2匹の前にあらわれた「37代目スカイウォーカー」幽。
優しくて温かくて面白くて痛くて厳しくて、でもきっと温かい。
こちらと、続刊「幽の章」の2冊で一応完結。もうぜひ。おすすめします。
『ぼくは、生きたまま地球儀に行きたい』
『死んだ猫の魂なんて、消えて無くなっておしまいだ。大集会は嘘つきだもん。みんな騙されてるだけだもん』
『生きて地球儀にたどり着いたら、合図を送る』
その約束と、楽の魔法の粉を、幽は青い青い地球儀に届ける。
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墓場まで持って行きたい本そのに。
ばかとばかのお話。
あたたかいんだけど生々しくて容赦ない描写。秋山瑞人すげー。 -
可愛い表紙だったので、猫ともっふもっふする話かなーと思ったらものすごいハードボイルドな話でした。
もし自分の住んでいる世界と別の世界が確実にあるとわかっていたら、
もしその世界に行くこと、考えること自体が禁止されていたら?
「夢を追わずにはいられない」という気持ちと、そのために何を犠牲にできるのか、という両天秤。
高すぎる志は時には世界全部の秩序を乱し、否が応でも他人を巻き込む。でもそもそも秩序って守るべき?
考え始めるときりがないし、読後に鬱々とするかも知れないけど、それでも読み進めてしまう本。
テンポのよい文体と、ほぼ全ての登場人物が猫というシュールな画面もたまらんです。
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最近、電撃しか読まない子が割といるので、電撃の中でも硬派(?)なSFを読んでもらいたいな、と。
スカイウォーカーという単語が忘れられません。
宇宙からエデンへ行こうとする話。 -
泣ける
絵とかに抵抗ある人も読んでほしい -
ロードランナーが怖い。
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読んだのは昔だけど、DRAGON BUSTERついでに書いちゃえ。
2冊で完結の、1冊目です。
人間は一切出てこない、猫とロボットの話です。
楽は焔に憧れて、焔は幽を追いかける。幽は寂しくて誰かを求める。3匹にとても幸せになってもらいたい物語。 -
ラノベなのに。
半端なく涙腺にきます。
決壊注意。
ねこさいこう。 -
全2巻
いい小説でした
表紙があれなのでちょっと買いにくいですが
話はわりといいです
あとでぐぐぐっときたりしました -
「天使」が去った「トルク」で生きる、ちょっと変わった猫たちと「天使」の置いていったロボットの物語。生きるのはこんなにも大変で、生きているということは愛おしいことなのです。