- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840219525
作品紹介・あらすじ
高校三年生の初乃素直は、最後の夏休みを利用して、クラスメイトの間ノ井忠、神無月さよりと共に旅行に行く。行き先は、同じくクラスメイトの高井深奈が招待してくれた彼女の故郷。深奈は三年の春に転校してきた謎めいた女の子だった。三人が着いた先は、故郷という名に全くそぐわない人工的な離島。実はそこは、大企業・高井産業の研究施設だった。なかなか深奈に会うこともできない初乃たち三人は、夏休みを満喫していた。だが、研究所内の事件に巻き込まれ、初乃は銃で撃たれてしまう。その直後、彼に異変が起こる-!?第7回電撃ゲーム小説大賞選考委員奨励賞受賞作家の新作、早くも登場。
感想・レビュー・書評
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『ラスト・ビジョン』1x年ぶり再読。ラノベ主人公の無駄に饒舌な語りや恋愛展開の不自然さには今ならウッと思う点もあるけれど、「わたしたちはどこから来て、どこへ行くのか」という問いを初めて提示してくれたのはやっぱりこの本だったと改めて実感。わたしが初めて触れた哲学はきっとこの本。
わたしは誰で何者なのか、「今ここ」と認識しているこの意識は本当はどこにあるのか、記憶や過去は「今このとき」にどれほど作用しているのか、あるいは時系列では過去と位置づけざるを得ない地点から、もしかして何かを持って帰ってきているんじゃないか。わたしは今、「何回め」にいるのか。小学生だった少女時代のわたしにこのタイムリープ展開、作者に(だけ)は意味が通る難解な書き方、畳まれたのかもわからない風呂敷、着地点すべてが新鮮で何回も何回も読んだ。
大人になって再読すると、展開や構成の複雑さ、おもしろさだけでなくもっと「わたしとは」という根源的な問いを発見できた。
少女時代に読み、ずっと気持ちを取っておいて、大人になってもう一回読み返すのがいい本。
これが電撃文庫レーベルから出たというのも今思えばちょっとこの本にとっては残念だったのかもしれないなと思う。電撃文庫読む層にはこういう話はピンとこなさそうというか、早すぎたのではないかなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
視点がコロコロ変わり、時系列もあっちこっち飛ぶので非常に分かりにくい。分かるような分からないような、やっぱり分からない。
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高校3年の最後の夏休み。
クラスメイトに誘われて訪れた先で
起こってしまった事件は…。
四角関係かと思ったら、それはどうでもいい状態へ。
半分ぐらいまでは青春だ~という内容でしたが
徐々に不思議世界へこんにちは。
この辺りから、何が何だか分からなくなってきました。
ぐるぐると回る時間と、人。
結局、何がどうなのか。
分からなくなって後半斜め読み、でした。 -
初見だと理解するのが難しかった。
何度読んでも泣けてしまう。
あの言葉と名前。
いつかの約束。
ずっと大好きな本。 -
発売された頃に買って読んで以来、大好き。時間モノにはまったきっかけ。
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古本屋で何となく気になったので購入しました。
購入後に知りましたが、作者は『シュタインズ・ゲート』のノベル版も執筆されている方のようです。
内容は、正直「不思議」の一言に尽きます。一度読んだ程度では謎は深まるばかりです。
主人公の秘密。素体の仕組み。事件の結末。
これらの謎を考えるのが楽しくもありますし、答えを教えて欲しい気持ちにもなります(^_^) -
中々に隠れた名作
しかし少々冗長でもう少し短くまとめられるのでは、と感じるところも
ちなみに著者はSteins;Gateのノベライズ版を担当することに
所々共通点を感じられる -
高校3年生が主人公で、最後の夏休みを利用して、クラスメイトと共に、人工の離島、大企業・高井産業の研究施設へとやって来た。
夏休みを満喫していた皆だったがが、研究所内の事件に巻き込まれてしまうのであった。いろいろなことがおきてとても楽しいです。
興味がわくのでぜひよんでください。 -
中学生のころ、友達から借りて読み、印象的だった小説。
主人公の意識が時間を行ったり来たりする、SFでボーイ・ミーツ・ガールな青春もの。
どこかのレビューでは「好みが分かれる地雷」と書かれてましたが、
既視感みたいなものに惹かれる人は好きかもしれません。
【X】