- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784844137870
作品紹介・あらすじ
──愛するとは何でしょうか? 愛するとは許すということ。ショートケーキを許す。深いな。なんて。(「ショートケーキを許す」より)
ふわふわのスポンジと生クリームと苺。この「日本型ショートケーキ」は、およそ100年前に日本で生まれ、今日まで独自の進化を遂げてきました。
本書は森岡書店代表の著者が、ショートケーキを愛するもの=「ショートケーキ応援団」として綴る、書き下ろしエッセイです。登場するのは25店のショートケーキ。一つひとつのショートケーキをいただく度に、物語が広がります。ショートケーキのまわりにある出来事、人物、建築、完全な思い込みによる妄想などなど。
100年前から私たちの時間に寄り添ってくれているショートケーキ。ショートケーキとは何か?コラム「日本型ショートケーキの誕生」ではその起源に関する新たな資料も出現!ショートケーキのまわりにある時間をご堪能ください。
感想・レビュー・書評
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ショートケーキ愛が深過ぎて、世界観についていくのがやっとでした笑
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ショートケーキに愛込めて
今やいちごののった白いショートケーキは
古典的、伝統的ですらあるのではないか
いろんなケーキがある中で、私もベーシックないちごのショートケーキが好き
子供の時、たくさんのケーキの中からみんなで順番にひとつ選びなさい、という場面でも、必ずそれを選んだ
ふわふわのスポンジ部分も、真っ白な生クリームも、それを引き立てる甘みと酸味。絶妙なバランスで全体を引き締めてくれる宝石のように輝くいちご。
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“氷壁。雪山を思わせる・・・生クリーム。凡のショートケーキの側面は、雪山の壁のようです。もし、人を伸縮自在にできる機械が発明されたなら、私は小さくなってこの壁を登ってみたい。正面の生クリームをときおりペロペロ舐めながら登るのです”
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もう、愛を通り越して、偏愛である。
由緒正しい喫茶店、いやカフェで、愛してやまないショートケーキをいただく。
銀座ウエスト本店
タカノフルーツパーラー
資生堂パーラー
銀座千疋屋
巴裡小川軒新橋店
帝国ホテル
東京會舘
山の上ホテル
東京ステーションホテル
ホテルニューオータニ
もうこれだけですごい。恐れ多くて近寄るなどできない。
著者はこの並々ならぬ豪華なカフェで
ショートケーキの美しさと味を褒め称え
建築物への造詣や歴史についても
ぜんぜん押し付けがましくなく教えてくれる
なんて贅沢なカフェタイムなんた
こんなに愛してやまないショートケーキは
もうすでに“和菓子”なんじゃないか?
というところまで行き着いた時には
高貴な高嶺の花に祭り上げられたショートケーキが、やっぱり私の近くでニコニコしてる
かわいいケーキに思えてくるから不思議
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様々な有名ホテルや喫茶店、洋菓子店のショートケーキを細かにリポートした作品。
面白いのは、お店ごとのショートケーキの見た目の分析や味の感想だけでなく、そのお店やホテルの歴史、またショートケーキ自体の歴史についても深く記載されているところ。
とにかくこの作品を読み終わった後、無性にショートケーキが食べたくなる!
今度は、ショートケーキと珈琲を用意してから、また読んでみよう。