蜜柑 (立東舎 乙女の本棚)

  • 立東舎
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845632480

感想・レビュー・書評

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  • 横須賀線に乗った私がみた、発車間際に乗り込んできた小娘の行動に感動したお話。
    奉公に出る女の子が、見送りに来ていた弟たちに、車窓から蜜柑をなげる。横須賀線に乗った私がみた、発車間際に乗り込んできた小娘の行動に感動したお話。
    奉公に出る女の子が、見送りに来ていた弟たちに、車窓から蜜柑をなげる。鮮やかなその一瞬に、私の憂鬱だった気持ちが晴れる。
    蜜柑をなげるイラストが、効果的で、とても素敵だった。

  • 心が暖かくなるお話でした(^-^)
    げみさんのイラストがいい感じにお話とマッチしててとても読みやすかったです♪
    このシリーズ読みやすくて本当におすすめです♪

  • 優しい色合いの絵本になっていて、読みやすかった。

  • 芥川龍之介って、良い話も書くんだなあ

    …いや、書いてるな


    蜜柑の絵がとても綺麗

  • 横須賀発上り二等客車に乗った私。発車寸前に駆け込んできた十三四の小娘はみすぼらしい姿をしており、私はそのすべてが気に食わない。
    しかしふたりだけの二等室で、目の前に座る小娘の存在を意識せずにはいられなかった。

    乙女の本棚シリーズ。
    芥川の小説は教科書で読んだきりだったが、改めて読んでみると文章の美しさにおどろく。文豪と呼ばれる類の作家のなかでは抜群に読みやすく、するすると読み進められる。
    挿絵と文章のレイアウトも美しく、このシリーズのなかでも総合的な満足度が非常に高い。

  • 同じ乙女の本棚シリーズの「檸檬」で、げみさんのイラストは黄色の使い方が絶妙だと思いましたが、この「蜜柑」もオレンジ色が強烈で絶品です。横須賀線車内で発車を待つ紳士と同じ車両に、不潔で好ましくない少女が駆け込んできます。イラつく男が見る夕刊の文字がトンネルに入ったときに浮き出す様子の表現の巧みさにはっとします。そして少しずつページをめくり…煤だらけの車内となった車両ががトンネルを抜けたときの鮮やかなこと!ページの美しさはトンネルを抜けた明るさと同時に紳士の心も表しているのでしょう。素晴らしかったです。

  • 乙女の本棚シリーズ。
    古典文学と現代イラストのコラボレーション。
    暮れかかる暖色系の景色。
    なぜだか、疲労と倦怠でいら立っている私に起きた出来事。
    「蜜柑」というタイトル。何が起こるんだろう。その瞬間の光景にハッとする。イラストがなければ、このイラストでなければこんなに印象に残らなかっただろう。
    シリーズを毎回楽しみにしている。

  • 文庫本に収録されているものをかなり前に読んだ時はあまり印象に残っていなかったのですが絵があると違いますね。
    車窓から蜜柑が散る場面の絵が美しくてはっとさせられました。

  • 2023.11.25 朝活読書サロンで紹介を受ける。
    2023.11.26 読了

  • 文豪の名作×人気イラストレーター『乙女の本棚』

    芥川龍之介「蜜柑」×げみ
    私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。

    横須賀線に乗った私。発車間際に乗り込んできた小娘と2人きり、列車は動き出すのだが……。

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著者プロフィール

1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大大学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。

「2021年 『芥川龍之介大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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