本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846001025
感想・レビュー・書評
-
忘れないということ。赦すということ。
'贖罪の後に与えられた赦し'彼らは複雑に絡み合ったイングランドとアイルランドという二つの国における、運命の犠牲者(Fools of Fortune)だったということなのだろうか?しかし最後には'犠牲者'であった彼らにも赦しと救いが与えられる。この物語が書かれた当時、北アイルランドでは内戦が起き、血みどろのテロ行為が各地で行われ、独立戦争を彷彿とさせる惨状を呈していた。それが作者にこのような物語を描かせたのかもしれない。改稿元とされた名短編、'聖人たち'も邦訳されており是非読まれることをお勧めしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先に読んだ『アイルランド・ストーリーズ』に収録されていた「聖人たち」を長編化したものだそうな。なるほどね~あの話しはこうなるんだ。
長くなった分、当然ながら書き込まれ、登場人物も増えて、悲しみも深くなってる。それでも結ばれれなかった若い二人が、ラストになってようやく寄り添えるようになったのは救いかな。
長編もいいと思うけれど、この人の場合、やっぱり短編の方が好き。
全2件中 1 - 2件を表示