フランス史 2

  • 論創社
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  • Amazon.co.jp ・本 (442ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846015657

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  • ジュール・ミシュレによるフランス史の第二巻で、西暦1000年から十三世紀のルイ九世の時代までを扱っています。

    最初の数章は十字軍に焦点を当てており、ヨーロッパとアジア、およびキリスト教とイスラム教がどのように出会い、関わり始めたのかが語られます。

    続く章では、ウイリアム一世(ウィリアム征服王)に始まり、ルイ七世とヘンリー二世、フィリップ二世(尊厳王)とリチャード一世(獅子心王)などフランスとイングランドの対立が描かれます。法王や皇帝、封建領主と協力したり、時には裏切ったり、その時々の状況に応じて様々な判断を下していきかなり複雑な時代だったと思います。登場人物やその勢力圏を把握しないとなかなか理解が難しいです。

    この時代にはエロイーズやアリエノール・ダキテーヌなど女性が重要な位置を占める例が現れ始め、女性開放の萌芽と言えるような出来事が盛り込まれています。また、宗教よりも商業を優先する動きも現れ始め、早くもこの時代から近代化の芽が出始めていたことが分かります。

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著者プロフィール

ジュール・ミシュレ(Jules Michelet)
フランス革命末期の1798年8月にパリで生まれ、父親の印刷業を手伝いながら、まだ中世の面影を色濃く残すパリで育ち勉学に励んだ。1827年、高等師範の歴史学教授。1831年、国立古文書館の部長、1838年からコレージュ・ド・フランス教授。復古的王制やナポレオン三世の帝政下、抑圧を受けながら人民を主役とする立場を貫いた。1874年2月没。

「2024年 『フランス史Ⅹ アンリ四世』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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