ニュース・天気予報がよくわかる気象キーワード事典

  • ベレ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860645915

作品紹介・あらすじ

今後ますます注目される気象現象や、ニュース・天気予報で見たり聞いたりするけどよく知らない言葉など、気象の「いま」と「これから」がわかるキーワードを新進気鋭の気象研究者たちがやさしく、深く、解説します。
災害を引き起こす現象や、異常気象、地球温暖化といったテーマから、研究や天気予報を支えるスーパーコンピュータのことまで、気になる話題が盛りだくさん!キーワードをただ解説するだけではなく、背景知識を丁寧に紹介するページも収録。天気と気象について、「深く」「詳しく」学べるキーワード集です。

感想・レビュー・書評

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  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1338630

  •  熱しやすく冷めやすい空気は、熱を受け取って温度が変わっても、すぐに元に戻ってしまいます。しかしながら、熱帯の海と大気の流れが、かみ合った巨大な歯車のように、お互いに影響し合った結果、長く影響が残り、半年後の日本の気候を変えることもあるのです。(p.28)

    「科学的」とはどういう意味でしょうか?いろいろな考え方がありますが、ガリレオ以来の近代科学の大きな特徴は、「仮説を立て、それを実験により検証する」という作業の繰り返しにより真実に近づくことができる、という考え方にあるといえるでしょう。しかし、気象学にとっては「実験により検証する」という部分が簡単ではありません。実験室でさまざまな条件を制御できる物理学や化学と違い、天気を人工的に改変するのはほとんど不可能だからです。(p.163)

     計算すると再現されるのに、その仕組みがわからない現象が、じつはたくさんあります。筆者は数値予報をつくる仕事を長年してきているのですが、数値予報がなぜできるのか、いまでも不思議でなりません。「理解する」とはなにか?という哲学的な問いにもつながる、深い問いなのかもしれません。(p.164)

     予報官の仕事は、シナリオをつくり、修正することだけではありません。ここではくわしく述べませんが、災害の恐れのある現象が起きそうなとき、それを切迫感のある日本語の表現で伝える、非番のときに過去の予報作業を評価・検証するなどなど、人間にしかできない多くの大事な役割を果たしています。(p.205)

  • ①偏西風の帯は同じ場所に位置するわけではなく、季節により移動したり、形状を変えたりする。

    ②北極の周りの空気を閉じ込める偏西風の極渦というものがあり、偏西風が蛇行をすることでそのバリアが弱くなり、大寒波となる。

  • (特に後半の天気予報関連の部分が)わかりやすく記述されてるものの、気象をほとんど知らない人が読むと「?」となりそうな部分はあって、想定してる対象読者に対してのウケはどうなんだろうか…と思うところもあった。

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著者プロフィール

横浜国立大学教育学部 准教授

「2019年 『ニュース・天気予報がよくわかる気象キーワード事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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