- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862381781
感想・レビュー・書評
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先日、親戚の法事に行ったとき、住職がこの本と著者を引用して家族に語りかけた。
「矢作(やはぎ)さんは救急医療に携わるお医者さんでありながら、お坊さんのような雰囲気の人。欲がなく、人の命を救うことを第一に考え、職場にベッドを持ち込み寝泊まりしていた。そんな折、彼の母親が自宅で一人亡くなった。『自分は一番身近で大切な母に、仕事優先で何もしてやれなかった』。毎晩、後悔の念に苛まれていたところ、死者の降霊・対話ができる知人から電話がかかってきて、『お母様があなたのことを心配して話がしたい』と言ってるの」と、住職の話が始まった。
残された親戚の家族も、「もっと何かしてあげられることがあったのではないか」と感じていたので、続く住職の話は、その意を汲むものとなった。
僕にとっても、自分の死生観を形成する上で大切な本・出会いになるかもしれない、という予感があり、すぐに取り寄せた。
この本の題名は、「肉体は滅ぶが霊魂は永遠」との意味らしい。
50代も半ばとなり、今後、親しい人たちとの別れや、自分自身の老い・衰え・死をいずれは迎えることになる。それまで、いかに人生を送るか。
非常に不安で、年齢ほど成長できていない自分を自覚しているが、目を逸らさず、この本をヒントにして、しっかり考え、向き合っていきたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
YouTubeでたまたま流れていた矢作医師の特集番組をみてこの本を知りました。東大の医師がこのように書籍化してまでも伝えたいことが書かれており感動しました。
特に最後の章で。
肉体は寿命を迎えると朽ちてしまうが、魂は永遠に生き続けるのだと感じました。幽体離脱をしたり、霊をみたりした経験は自分にないが、海外でも沢山の研究がされており、太古からその存在をわたしたちは認識していることからそのような世界は確実にあるのだなと感じました。
もし自分が矢作医師のような啓示を受けたら、その啓示が何を意図しているのか考えたいと思った。
そして生きている間に、自分のできる利他行為をしていきたいと思いました。人のために生きるですね。日々の忙しさに流されないようにしていきたいです。 -
以前に購入した本は再購読。
どうだろう?現代は、科学万能主義に傾きすぎてやしないだろうか?
証明できないから、信じない。信じられない。しかし、分からない人、心を閉じている人にこの本は無理に説得しようとはしていない。
東大大学院医学部救急チーム。まさに科学の粋を一端を担うべき医療者が『摂理』という表現で、人の生を説いている。
あえて宗教とは距離をおきながらも、自然、宇宙の領域からくる得たいの知れない力の支配を摂理と呼んでいる。
わたしは、先生の肩をもちたい。むしろそれを信じたい。そしてその摂理を読み取る方に歩みたいと感じた。 -
東大医学部の教授が書く、ということで、医学的見地からの説かと思ったが、そうではなかった。であれば全否定するつもりはないが、体験論的な書き方では、一般書のそれと何ら変わらない。たとえば三木成夫の『胎児の世界』のように、客観的事実を積み上げていって欲しい。(※もっとも三木にしても、喩えとして提出される素材には恣意性が感じられるが…)
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この題名にもあるように、著者の結論は「人は死なない」ことである。
魂があり、その魂が人間の身体と言うぬいぐるみを着ているだけであって、霊魂は死んでも在り続けると言うこと。
著者は東大の医学系教授と言うことで、科学的に物事を考えることは必然であるこは至極まっとうなことだと考える反面、医者として医療の現場に立ち会ってきた経験を元に「霊魂は確かにある」ことを実際見てきた人。
霊魂は在ると言う証明は一つでもあれば確証は得られるが、霊魂はないと言うことを証明することは絶対に出来ない。
そして霊魂は在る、と考えた方が今ある「生」をよりよく生きられる。と言うのには納得させられた。 -
筆者が摂理という存在。また、霊現象などを様々な事象から紹介されているところは興味深かった。
過酷な医療現場で日々闘う筆者だからこそ、また説得力があるということなのだろうか。
科学だけで証明できるものは限られているという見解とともに、だからこそ、そこに執着しては視野が狭くなってしまうというものが伝わってきた。 -
矢作先生が どんなふうにスピリチュアルに目覚めていいたかが とても 親近感がもてる文章で書かれている
ご両親とのお別れで
医師であり 息子である著者が
葛藤する姿が印象的 -
分子生物学者の村上和雄さんが言われる「サムシング・グレート」に通じるものがあった。著者が、亡くなったお母様と霊媒師を通じて話す体験などの様々な「非日常」から、人間の魂は永遠であり、何か大きな力によって見守られているのではないかということを深く考えさせられる一冊。
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我々の生きる知恵が、学問の種別を越えてスピリチュアルな域に到達しつつあることが丁寧に書かれている。著者自身の個人的な体験、職業上の体験からも書かれている点に説得力がある。心霊についての研究も「俄には信じられない話かもしれないが」としながら、冷静に耳を傾けるような引用の仕方がよい。自分が知っていることは、この世の摂理のほんの一部にすぎないのだという認識、見ようと思うこと以外は見えないものだという自戒を大切にしていきたいと思わせてくれた。
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自身の経験や聴いた内容を交えつつ、他界観について記述していますが、読み終えた後は、死への価値観が広がり、今世での生き方を考え直すきっかけになったと思えました。
まだまだ未解明なことがある死や来世などの他界観について、考えすぎず今をどう生きていくかという、一つの指標になります。
章によっては、書く専門用語や内容が書いているので、説明はしてくれていますが内容を理解するのに難儀してしまうのが難点でした。