環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks 24)
- 洋泉社 (2007年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862481221
作品紹介・あらすじ
錦の御旗と化した「地球にやさしい」環境活動が、往々にして科学的な議論を斥け、人々を欺き、むしろ環境を悪化させている。官製リサイクル運動が隠してきた非効率性と利益誘導の実態とは?地球温暖化を防げない京都議定書-。アル・ゴア氏にとっての「不都合な真実」も次々に明らかになる。
感想・レビュー・書評
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2つの意味で印象的だった。
第1に、ペットボトルやらゴミ分別をはじめとした環境問題にまつわる活動はその実、何ら自然環境の改善には役立っておらず、なおかつ一部の業者の懐が潤っているだけという裏の仕組みが知れたことだ。マスコミで見聞したことがある知識に対して、今一度批判的に見直してみるための良い視座を与えてくれる。これは誉められる点だろう。
第2に、「科学的な視点でモノを言えやコラ」という感じの告発調の文章であるにもかかわらず、その語り口そのものは微妙に科学的な視点を欠いているように思われる点だ。随所に引かれる「自分が講演した時に~という話が寄せられた」とか、「自分の教え子が~という活動をした」とかいうエピソードは、恐らく「現場の声」を表現することで事の深刻さやリアルさを伝える狙いがあるのだと推察されるが、そのまま提示するだけでは単なる感想か体験談に留まってしまうわけで、もうちょっと見せ方に工夫が必要だと思う。
トドメは終盤の「日本人の美点が云々…」とかいうくだり。一方で科学的視点の重要さを主張しながら他方で根拠のよく判らんことを平気で言えるのだから科学者という人種は不思議なものだ。主張の肝心なところで常識や経験を持ち出すと、結局それを共有してくれる価値観を持った人だけしか受け入れてくれなくなるのではなかろうかなぁと思ったりした。
少し好意的に解釈すると、「科学的・専門的知識に縁の無い一般大衆にも理解できるように、わかりやすく書きました」という狙いがあった…と捉えることも可能かもしれない。しかしそれは筆者が批判している「故意の誤報」に等しい行いではなかろうかな。これはいただけない。
つまるところ、政策サイドやマスコミの言っていることは、「判りやすい」のだ。筆者はこれに対抗するために自ら「判りやすく」しすぎたきらいがある。批判している対象が持っている説得力に対抗するために、自ら批判している対象と同じ過ちを犯すというのは何やら示唆的である。 -
●「以上のことから少なくとも私には、南極周辺の海水温が上がって大陸内部の雪(氷)を増やすとは思えないのです。もし、上の見解が正しいのなら、現在でも南極の春から夏までの間に雪(氷)が増えるはずです。しかし、例えば昭和基地は、そうなっているようには見えません。」
― 出典: 目からウロコなエコの授業 , 41ページ より
という指摘に、武田氏は何と答えるのだろう??
●環境に悪い無駄なリサイクルの存在を知らしめ、ダイオキシン脅威論に水を差すなどの狙いは分かる。
●しかしそれらの記述に、科学者とも思えない恣意的なデータ解釈や論理の飛躍、稚拙なすり替えが目立ち、結局は著者が批判する対象と同じ穴のムジナだ。
復古的な精神論(?)に流れる辺りは、題材は異なるがこれもベストセラーの『食品の裏側』を連想した。
●『不都合な真実』懐疑論についてなら、この本の代わりに『地球と一緒に頭も冷やせ!』を、エコ効率を踏まえた取り組みのあり方については『環境問題の杞憂』『環境にやさしいのはだれ?―日本とドイツの比較』を、お薦めします。 -
この手の本は、まずは自説の補足のために使われるデータが怪しくないか、バイアスがかかってないか、展開にギャップがないか疑ってかかる必要がある。<br>
予想通りネットではそれなりに突っ込みを入れられているけど、あんまりなにも考えずに世間に流布する環境に関するイメージを頭から信じない方がいいと見直すきっかけとしてはいいんじゃないかと思う。<br>
筆者の言を借りれば、結果がよければ嘘を言ってもいいことにはならないけどね。<br>
(2007/12/18) -
テキストとして購入。理解するのに何回も読み直したほど、現代の常識とはかけ離れる「事実」が書かれていた。物事を考えるきっかけにはなると思うが、内容に若干疑問が残るところも。
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未感想
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あらゆる環境問題のウソについて書かれている。
リサイクル関係はほぼウソ。
リサイクルしてもなんの意味もない。
ダイオキシンが猛毒であるというのはウソ。
地球温暖化もウソ。
いい加減にしてほしいですね。
是非この本を読んで本当のことを知ってください。 -
リサイクルをやめるほうが省資源
年間430万トンのプラスチック容器、包装のうち回収は10%。再利用は1%。
ペットボトルのリサイクルが成功しても、2.5億トンの石油の0.1%。
自動車には1/3が使われる。
一人当たりの資源使用量
アメリカは日本の4倍、80t以上。ドイツは2倍、40t。
ダイオキシン
有機物+塩素などのハロゲン+300度以上の高温で生まれる。
毒性は非常に低い。
1970年前後、水田除草剤として
ベトナム戦争の枯葉剤の60倍が散布されていた。
北極の氷は浮いているので、融けても海水位に変化ない。
南極の氷が多少融け、海水温が上がったら水蒸気が増える。大陸側に風が吹けば、雪や氷になるから、水位は下がる。
樹木がCO2を大きく吸収するのは成長時。
新幹線自体はCO2が少ないが、レールやトンネルのために大量に使っている。
脱石油
食料自給率40%が25%になる。