イタリア病の教訓 (新書y 176)

著者 :
  • 洋泉社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862481757

感想・レビュー・書評

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  • 最近、日本とイタリアの類似性に気が付いた。
    残念ながら、最近のイタリア経済を論じた本は本書ぐらいしか見当たらない。
    本書に漏れている論点は、反社組織の存在だろう。
    脱税しても殺されることはないが、みかじめ料を払わないと生命にかかわるらしい。
    ちなみに、みかじめ料は売上高に応じて課税(?)され、料率は日本の消費税率ぐらいらしい。

  • イタリアは、ローマ帝国の反省から、経済的、政治的発展に興味がないと言える。
    大きくなれば、それだけ腐敗が始まり、手がつけられなくなる。

    現在でも、カトリック教会、音楽、芸術、サッカーなど、世界に通用するものがいくつもある。
    日本は、世界に通用するものが、いくつあるのだろう。
    日本は、歴史から何を学んだのだろう。

    イタリア病という前に、イタリアの反省について、「ヘタリア」を見ながら思いをイタリアに向けてみてはどうだろう。

    著者の主張の別の面が見えてくるかもしれない。

  • [ 内容 ]
    主要先進国のなかで国債に最高格付けがついていないのはイタリアと日本だけということをご存じだろうか?
    しかも、日本の格付けはイタリアよりも低い。
    それは金融市場からイタリアよりも「危ない」と見られているからだ!
    「停滞の10年」を経験し、若者の雇用が不安定化した両国は、慢性的な財政赤字、上がらない労働生産性、打破できない既得権益などの問題を抱えたうえに、先進国のなかでは最も早く人口減少社会に突入する!
    日本はもうイタリアを「落ちこぼれ」扱いすることはできない。

    [ 目次 ]
    第1章 対岸の火事ではないイタリアの「停滞の一〇年」(「美しい国」の苦悩 取り残されるイタリア ほか)
    第2章 イタリアの「停滞の一〇年」はなぜ生まれたか(先進国最下位の生産性上昇率 中国の台頭とIT革命 ほか)
    第3章 金融市場が不安視する財政(消えたユーロ参加に伴うボーナス 「からくり」への依存体質 ほか)
    第4章 「二〇〇六年体制」はイタリア病を治癒できるか(「停滞の一〇年」からの脱出をめざす「二〇〇六年体制」 ノーベル経済学者たちの処方箋 ほか)
    第5章 イタリア病に学べ(この世で生き残るのは変化に対応できる生き物 「人口オーナス」時代だからこそノーという技術が必要 ほか)

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    [ 参考となる書評 ]

  • イタリアの問題点を、数字や新聞の引用等データを用いて説明しているところに説得力がある。

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