文系のための データサイエンスがわかる本

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  • 総合法令出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862807069

感想・レビュー・書評

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  • 文系のための データサイエンスがわかる本
    著:高橋 威知郎

    データ・サイエンティストとは、さまざまな意思決定の局面において、データにもとづいて合理的な判断を行えるように意思決定をサポートする職務またはそれを行う人のことである。要するに、現場で合理的な判断ができるように、データを使いサポートする人ということである。

    ビジネス世界のデータ・サイエンティストとは、「データサイエンス」「データエンジニアリング」「ビジネス力」といったスキルを使い、データとドメインを結びつけることで、合理的な判断を下させるように現場の意思決定をサポートする職業である。

    そして今、来たるAI時代、データサイエンスとは何なのかを理解し、一人のビジネスパーソンとしてデータサイエンスを活用できる人財が求められている。実は、データサイエンティスト以上に不足しているのは、このデータサイエンスを理解し、データサイエンティストと協働するビジネスパーソンである。

    本書の構成は以下の4章から成る。
    ①データを制する者がビジネスを制する
    ②データサイエンスという武器
    ③データサイエンスの始め方とそのプチ事例
    ④データサイエンスがつくる未来

    正直データサイエンスについてはよくわからない。理解できていない。自分とは関係と思っていては始まらない。近い将来なんらかの形で自分にも影響しだし、気づけばデータサイエンスなしでは何もできないほどの世の中になっていることは容易に想像できる。

    データサイエンティストになるためではなく、協働するために知っておくべきことを知り、備え、高めるために本書を手に取った。

    程よい感じで知りたいことをピンポイントで情報として伝えてくれている。色々なレベル感のある読み手に合わせながら考えられて記されている。データサイエンティストのプロだからこその一冊。

    データサイエンスによって何が出来るのかは明確にはわからない。大切なことは何がしたいのか、何を目指すべきなのか。お客様への付加価値を最大に高めながら効率よく提供すべきか。大きなゴールやあるべき姿にむけた大きな戦略をうつだけではなく、小さな戦略・成功を重ねながら、急激に変わる時代やニーズに合わせてその道筋も変えながら行っていくことが必要である。

    業界のベストプラクティスを模倣するだけでは、二番煎じで終わる。だが、不透明な点も多い中、成果も必要である。原点に戻り、同業界と異業界のベストプラクティスを混ぜ合わせ、新たな価値を模倣することが現実的かつ画期的なのかもしれない。

    大きいことと小さいこと、長期視点と短期視点、組み合わせて、積み上げて、柔軟に変化と適合をしていくことの繰り返しの先に新しい世界が待っている。そう思いながら自分も立ち向かっていきたい。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001153973

  • 読み書き算盤から、数量・データサイエンス・A Iが大事ですよ、という本。

  • 平易に書いてあって、取り組むことのイメージを持ちやすい。モチベーションが高まって、さぁやるぞ!となった時に、次に具体的に着手するために繋がるハンズオン的書籍などがあると良いなぁと思います。

  • 松浦静山「剣談」
    ・勝ちには偶然の勝ちがあり、負けには偶然の負けはない」

  • データサイエンティストについて興味を持っていたところ、中身を簡単に知ることができそうだったため手に取った。

    文系でもわかるように平易な文章で書かれており、すぐに読むことができた。
    もう少し踏み込んだ内容があるとなおよかった。

  • わかりやすい
    これからのビッグデータ時代に文系に勇気を与えてくれる

  • データサイエンティストと付き合うための共通言語や認識をつくれるために有用な本だと思った。

    以下、メモ。


    - [ ] データサイエンスのビジネス実践で、重要なポイントがあります。それは、「データサイエンティストだけでは何もなしえない」ということ。一緒に物事を進める人が必要。データサイエンスの理解がある普通のビジネスパーソンが必要。
    - [ ] ビジネスの世界では「データとドメイン(データを活用する領域)を結びつけ成果を出す」のがデータサイエンスとなる。データサイエンスとは「データとドメインを結びつけ成果を生むとき鍵となる要素のひとつで、計算機科学や統計学などを使いデータからドメインにとって有益な知見を引き出し、それをドメインに活用するアプローチ」のこと。
    - [ ] 経営学の世界で使われるドメイン(※事業領域の意)では広すぎて思い浮かぶデータサイエンスのドメインがバラバラ。具体性に欠いてしまう。このあたりのドメインの定義づけを混同すると不幸が訪れる。曖昧で誰も動けないため。
    - [ ] データサイエンスには「目的を明確にすること」が大事だとよく言われる。しかし、目的を明確にしてもデータサイエンスで失敗することは多々ある。失敗するときには、ある共通点がある。その共通点とは、「活用ストーリーが明確ではない」というもの。データサイエンス実践を上手く推し進めたいのなら、まずデータサイエンスの「活用目的」を明確にし、次に目的を達成するための「活用ストーリー」を固め、そして「分析ストーリー(データ分析やモデル構築など)」を作るといった流れで、データサイエンスを構想化すると良い。
    - [ ] 「活用ストーリー」を人によって「ユースケース」といったり、「業務プロセス」といったり、「行動プロセス」といったりする。全て正解で、1番作りやすいのがユースケースとなる。最初はざっくりとしたユースケースから描くと良い。
    - [ ] 人によってあえて「統計」というワードを強調したり、「機械学習」というワードを強調したりする。賛否両論があるとは思うが、機械学習というワードが前面に押し出されるとき、「予測」というニュアンスが強くなる。コンピュータをバリバリ使って「とりあえず予測の当たるモデルが構築できればいい」といった感じ。一方で、「統計」というワードが前面に押し出されるとき、「データの背景に潜むメカニズム(データの特徴や規則性、不規則性)」を理解しようというニュアンスが強くなる。予測精度が犠牲になっても、人間が理解できることが重要になってくる。

  • 流行りの「データサイエンティスト」について書かれた本ですが、ちょっと読み応えに欠けるな、というのが正直なところです。
    データサイエンティスト”だけ”ではデータの有効活用はできない、という著者の主張は理解いたしました。ビジネスをわかっている人材と協調することが重要である、と。組織の中での位置付けやいかにして有効に機能させるかという点は丁寧に説明されていたと思います。単に”技術”だけがあればよいというわけではないということですね。
    ただ「文系のための」という点が意識されているからかどうかわかりませんが、概念的な説明が多く、データサイエンティストの実態といいますか、日々データと悪戦苦闘する実態にもう少し踏み込んでも良かったのでないかと思います(そのほうがリアリティがあるので)。文系の読者ですと数式やら難しい解析手法は理解が及ばないところがあるかもしれませんが、全員が全員数学嫌いなわけではないので、多少なりとも数学チックな内容を盛り込んでも大丈夫なのでは。

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著者プロフィール

(株)セールス アナリティクス 代表取締役CEO データ分析・活用コンサルタント、中小企業診断士

「2021年 『データドリブンセールス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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