動的平衡2 生命は自由になれるのか

著者 :
  • 木楽舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863240445

感想・レビュー・書評

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  •  福岡さんの『動的平衡』では、日々細胞がいれかわりつつ、生命体を維持するという発想に衝撃を受けた。

     その2がでたということで購入。

     相変わらずおもしろいが、何となく、エッセイ風。

    (1)チンパンジーに比べて、人間のDNAはスイッチがオンになるタイミングが遅い。ひとは長い期間、こどものままでいる。(p210)

     前提として、DNAだけでは、ひととチンパンジーの違いが説明できず、スイッチの入り方が大事という仮定がある。

    (2)腎臓の仕組みは、浄水器より圧倒的に優れていて、一度、血液をすてて、必要なものを再度とりこむという仕組みなので、濾過材などの交換がいらない。(p221)

    (3)私たち人間は、真偽、善悪の次には、美しいか、美しくないかという判断基準が大事になる。(p247)

     なんとなく納得できるのだが、最後の話などは、ちょっと思いこみチックになっている。

     福岡さんには、科学者としてのアウトリーチに踏みとどまって欲しい

  • エッセー集。発表先が異なるものを集めているせいか、前作に比べるとややまとまりがない印象だが、話題の豊富さ、文章のうまさはやはり際立っている。

    丈夫なものを作るには、頑強に作る方法(建築物など)と、生命のように動的平衡を維持していく方法がある。頑強なものはあまりメンテナンスを必要としないが、いずれは寿命がくる。動的平衡を採用したシステムは日々、部品を入れ替え、環境に適応していくことで永遠に生きることもできる。

  • e_r2d2さん

    ご連絡ありがとうございます。昨年、11月下旬よりツイッターをサボっています。が、2012年最初に読んだ本は「動的平衡2」(福岡伸一著)です。ある意味衝撃を受けました。科学の本を読んだことがなかったので、これから、読むように心がけます。文系の、私にも面白かった!

  • 爆問学問で福岡さんのお話しを聞いた時はかなりときめいてしまって第一弾を買いました。私としては東洋医学とリンクしてお話を聞いてしまいます。
    その後メディアで大活躍の福岡さん。
    良い意味でカテゴライズに困る世界観です。

  • find at arc on jan 12, 12
    b feb 19,12

  • 最新の生物学がわかる。これほどわかりやすいように科学を伝えられる能力は、科学者にとってこれから必要になる技術のはずだ。

  • 阿川さんとの共著「センスオブワンダーを探して」の内容と被っている箇所が散見されたが、フェロモンの話などは面白く読めた。今まで読んできた作品(ルリボシカミキリの青など)に比べると、文章から立ち上る魅力がパワーダウンした印象だが、気のせいだろうか。

  • 生命=組織、細胞=個人と置き換えて 読んでいると、インスパイアされます。

  • 著者である「福岡伸一」氏が生物について語ると、まるで輝きを放つ宝石のごとく美しく、愛おしくなるのはなぜだろうか。

    それは福岡氏が、生き物に対する飽くなき好奇心とセンス・オブ・ワンダー(自然などからある種の不思議さを感じ取る感性)を備えているからだとおもう。

    エントロピーの増大という不可避な「死」を運命づけられているすべての生き物が、その短い命の中でこれほどダイナミックに生を謳歌しているという事実。
    リチャードドーキンスが利己的な遺伝子で、生物は遺伝子の運び屋でしかないと僕ら人間にとっては非常に「味気ない」生命観を提示していたが、福岡氏のいう「動的平衡」な生命観は、まさに「自由」という翼を与えれくれる。

    知性と教養を兼ね揃えた著者のようになれれば、きっと世の中違って見えてくるはずだ。

  • 昨年出版された阿川佐和子さんとの対談集と内容が相当かぶっている。どちらかを読めば十分でした。

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著者プロフィール

福岡伸一 (ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2013年4月よりロックフェラー大学客員教授としてNYに赴任。サントリー学芸賞を受賞し、ベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著書多数。ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)など。

「2019年 『フェルメール 隠された次元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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