品格バカが多すぎる (ヴィレッジブックス新書 15)

著者 :
  • ヴィレッジブックス
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863320680

感想・レビュー・書評

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  •  タイトルからすれば「品格を重んじる輩」を非難しまくる論調かと思いきや、著者自身がけっこうな品格を持っている。だからこそ「過剰に品格を強調することは上品とはいえない」ということなのだろうか。いずれにしても「品格」に関して絶妙な考察をしている。

     全体的に女性色を意識したよくありがちなエッセイなのだが、日常風景を題材として著者の美学を語るような雰囲気が単なる雑談で終わっていない。やたら「バカ」の文字が踊っているが、それほど汚い罵りが目立つというわけではない。むしろ「理不尽さを平気で放置している世間一般」とでも言うべきものを批判している様子には好感が持てる。もちろんそれは思想が一致した故であって、もしも反対の考え方をもっている人が本書のような文章に接すれば格好のターゲットにされてしまうだろう。

     「品格」とは一般的に「いい」「わるい」では語れない性質のものである。一般的に「品格がある」という評価は、その場その時における多数の人達がある人に対して「上品である」ということを認めることによって成り立つということ、すなわち場所や時間によって異なるということがいえる。これはなにも「品格」に限らず、物事の考え方すべてに通じることであろう。そして「事実」についても完全な「真実」というものがあるのか疑わしい。事実はどうしても人間の思想が絡んだうえで伝えられたり、場合によっては「創られる」ものでもあるからだ。「品格」あるいは広く物事を語るには「あくまでも私的には」という前提があることを心得ておきたい。

  • この本は、「やりすぎバカ」、「かんちがいバカ」、「ゆるすぎバカ」、「ひねくれバカ」、に、分類されている。

    容姿の問題でなく、「余裕」の問題と、定義付けている。
    そう言えば、電車の中で、お化粧する若い女性を、良く目にする昨今。
    この頃では、年齢の経た人も、お化粧している場に、遭遇する。
    女性専用列車なんかの1両に、乗車したら、皆、手鏡片手か、スマホ、携帯片手の女性ばかり、本を持っている私は、異状の立場。(笑)
    この本の『品格』と、問うよりも、凄い。

    アンチエイジング、整形、色々取り上げているが、もっと迷惑なのが、自分では、『良し』と思うのだろうが、香水を大量にかけている人である。
    地下鉄などで、隣に座られると、ブランド物で、身を覆っていても、席を変わりたくなる。

    また、冠婚葬祭の常識を知らない人が、多いのも、うんざりしてしまう。
    昔は、親とかが、教えてくれたのが、パソコンで、検索できる時代になったけど、そういう場所に、行く機会が無いせいか、無関心なのか、非常識きわまることを目にする。

    スマートな人が、少なくなったように思われる。
    人に迷惑かけない程度に、お付き合いをしようと思うこの頃である。

    付け焼き刃の理屈を、つべこべ言いたくないけど、この本も、「こうしたら、貴方は、素敵になるよ!」と、言うような、アドバイスのある本で、あった方が、良かったのでは、、、
    そんなこと、お前に言われたくないと、言われるかな?(笑)

  • この手の類いの本って、友人や世間の人を批判してばっかりなイメージで好きじゃなかったけど、これはなかなか納得してしまう名言が多かった。

  • とても興味深いことが書かれていると思う。
    何度も読み返したくなる本です。
    教養の本でもあると思います。

  • まあ、その通りだと思います。

  • TOUCHING WORD for Future Generations : 下手でも駄目でもレースに出場する人のほうが、ただ批評家で終わる人よりずっとずっと実りある人生を送れるような気がする。
    http://www.touchingword.net/detail.php?id=1079

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