図説 上杉謙信

著者 :
  • 戎光祥出版
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本棚登録 : 34
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864034166

作品紹介・あらすじ

ご好評をいただいております弊社「歴史図説シリーズ」の最新刊で、戦国時代の雄・上杉謙信の生涯をクロニクル形式で徹底解説いたします。領土の変遷、合戦時の陣配置・陣形、嫡流や分家筋の系図など図版を多数用いるとともに、現地取材によって収集した資料、写真なども多数掲載、新時代のビジュアル版上杉謙信概説書として制作いたします。

感想・レビュー・書評

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  • そうか、戦国ブームって、こういうところまで来ているのか。という観点から見て、とても興味深い本だった。県立図書館福袋で、図書館スタッフが「龍」関係で選んでくれた一冊。

    専門書並みの詳しさがある一方で、カラーの図・写真がとっても豊富。私の興味外分野なので保証はできないけど、新潟県立博物館や米沢上杉博物館にあるような資料やジオラマ、実際に歩いたゆかりの地の写真などが網羅されていて、上杉謙信ファンには必携と思われる。

    2年前の出版で、最新の研究を踏まえている。「川中島合戦は5回じゃなくて6回であった」「義の武将というイメージは間違いである」等々を明らかにしてゆく。

    それにしても、14歳で初陣を飾ってのち、49歳戦場で突然死するまで、毎年のように出陣に次ぐ出陣をしていた男だった。武田信玄のいる信濃だけでなく、北条氏政のいる関東へ、そしてこの前地震があった越中へ、何度も城を陥して支配地を広げたのである。「越後の龍」「軍神」たる所以である。謙信が地元の神社に戦勝祈願のために奉納したと伝えられる「上り龍下り龍の刺繍が施された旗」がある。意図は全くわからないが、爪が3本だった。最高位が5本とされているから、謙信は自らを神とは言いたくなかったのかな、とふと思った。

    結局謙信の死後、後継の景勝は秀吉に忠誠を誓い、一旦大大名になるも、関ヶ原で敗れた後には、米沢藩に1/3の規模に縮小されて転封され、明治維新を迎える。世は無常である。

  • 外交を含めた「戦い」を焦点に、上杉謙信の生涯をたどる一冊。図説という形式上、主要な戦線である信濃・関東・北陸での動きが分かりやすい。一般的に武田信玄との対決が強調されがちではあるが、後半生では関東・越中の方が重要であった印象。

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著者プロフィール

1964年、神奈川県生まれ。
米沢温故会・米澤直江會会員。
著書に『前田慶次 武家文人の謎と生涯』(新紀元社、2005年)、『直江兼続』(新人物往来社、2008年)、『上杉景虎 謙信後継を狙った反主流派の盟主』(宮帯出版社、2011年)、『神になった戦国大名 上杉謙信の神格化と秘密祭祀』(洋泉社、2013年)、『上杉謙信 「義の武将」の激情と苦悩』(星海社、2018年)、『「東国の雄」上杉景勝』(KADOKAWA、2021年)など。

「2022年 『図説 上杉謙信』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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