最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下) (TO文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864726825

感想・レビュー・書評

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  • ひとは一面だけで出来ていない。
    決めつけも、思い込みも、良い意味でも悪い意味でも、しない方がいい。
    ひとはそんなに単純にできてない。

  • 当たり前だけど医者でもいろんな考え方があるんだね。
    自分の親を一人の人間としてどんな考え方で、どんな育て方をされたのか?って意外と知らないことに気がつかされたよ。自分の知っている親は、いつでも親なのだ。親を親ではなく一人の人として付き合っていくことが、子供の役割なのではないのか?

  • 最近読書をサボっていたけど、読み始めたらそんなブランクがなかったかのようにサクサク読めた。
    カズの子供の頃のエピソードは泣けた。

  • 幼少期の桐子が福原の母親に会っていたというのは少し偶然がすぎる気もした。家族の物語としては綺麗な終わり方だった。

  • 父親との確執が描かれるのを見て、これまでや今の自分と比べてしまう。このストーリーほど、父親に対して強い反発の気持ちはないけど、僕なりに心の中に持っている複雑な感情が呼び起こされた。父親が老衰により痩せ細った姿を見て、子供が涙を流すシーンがあるけど、少しずつ衰える自分の父を見て、同じような気持ちになったことがある。

  • 桐子診療所?のその後が気になった
    最後の最後にタイトルの"雨上がり"に気がついた
    死よりも愛や家族について考える巻

  • 気になる下巻。
    病気が治って退院していく、それは良いことだ。
    だが、それだけがハッピーエンドではない、と語るこのシリーズ。

    ただ患者に最新医療を施して救うことにガムシャラになる福原雅和、鬼の目に涙。
    そして、苦しい治療はやめてもいいんですよと甘いささやきで末期の患者を死へといざなう死神…と言われてきた桐子修司、診療報酬は米と野菜でお年寄りと碁を打つ日々。
    個性的で正反対な二人の医師の、まるで運命のような繋がり。

    認知症の人が過去のことを何度も語るのは、こうやって若かった日々を生き直しているのかなあ、とリアルに感じてしまう、見事な過去の語り方。
    福原欣一朗、雅和の親子の関係はまさに、動静脈瘻(どうじょうみゃくろう)だったのだろう。
    血管に間違ったショートカットが発生し、必要な細胞に血液が回らず、前後から流れ込んだ思いが行き場を失って破裂し、出血する。
    それは自分で取り除くしかない。

    看護師の神宮寺さんがいい味出していたし、桐子先生が可愛くてたまらない。
    その後の桐子医院はどうなったのだろうか?
    短編集でいいから読みたい。

  • ?とある母親の死(上巻の続き)
    ?とある医者の死
    ?で亡くなった福原先生のお母さん、なんと優しく強い女性だったのだろう。
    また、友人たる福原先生を本当の意味で理解し助けてうく桐子先生と神宮寺看護士との関係も素敵。
    破られた息子のに隠された真実を思うと家族の繋がりの妙を思う。あたたかい気持ちになれた一冊でした。

  • 上巻に続き、下巻も夢中になって読んでしまいました。

    お父さんの若い頃の思い出話に
    すごく微笑ましくなったり切なくなったりしました。

    お母さんは、とてもチャーミング♪な人だったんだなぁ。
    憧れます。

    そんな素敵な女性、
    実は桐子先生は子供の頃に出会っていたとは!

    上下巻とも、
    キレイすぎる話ばかりではなく、

    身近でよくある裏の部分や黒い部分も描きながら、
    最終的には温かさの残る終わり方です。

  • 2日間で一気に読んでしまった。
    シリーズ通して、掴みどころのなかった福原のお父さんの葛藤に胸が締め付けられる思いがした。
    お母さんを誰よりも愛していた事が息子に伝わって良かった。
    どう生きるのか、どう死を迎えるのか。
    人はいつ死ぬか分からない。
    だからこそ、健康だからと色々な事を疎かにしてはいけないんだと思う。それを改めて気付かせてくれた作品でした。

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著者プロフィール

1985年、東京生誕。一橋大学経済学部卒。著書は他に「!」「!!」「!!!」「!!!!」「暗黒学校」「最悪彼氏」(ここまですべてアルファポリス)、「占い処・陽仙堂の統計科学」(角川書店)、「一番線に謎が到着します 若き鉄道員・夏目壮太の日常」(幻冬舎)などがある。

「2016年 『殺人鬼狩り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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