このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景

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  • 白夜書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784864941815

感想・レビュー・書評

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  • 先日、近所のゴミ拾いに参加した。
    ゴミ拾いのボランティア定期的している彼らと、住み慣れた町を、ビニール袋とトングを持って歩いた。

    あっという間に、ビニールがいっぱいになった。

    彼らは「スポGOMI」に正式に参加。日本大会にもエントリーしている。

    こんなにも、地域はゴミにあふれていた。

    これをきっかけに、ボランティアの時以外でも、道端に捨てられている空き缶やペットボトルを可能な限り、リサイクルに回す習慣ができた。

    そして、以前から関心のあったこの本を手に取った。

    著者は、漫才師として活躍もしたが、厳しい時期がやってくる。

    そして、ゴミ清掃員として働き始めた。

    灼熱の猛暑の中も。
    大雪の日も。

    ゴミ清掃員は、最前線で走り続ける。

    8年間の実体験を、軽妙にわかりやすく語りかける。

    世界一のゴミ大国の日本。

    SDGsや環境破壊といっても、本当に身近な問題なのだと痛感。

    大田区のホームページで、改めてごみの捨て方を確認する。

    ゴミを減らす。
    無駄なものを買わない。
    適切に分別する。

    「大切なことは日常に埋もれていて、それが全て未来に繋がっているなんて、何遍も何遍も聞いていたので聞き飽きていました。本当でした」(「電子版あとがき」より)

    「わかる」ことも大切だが、「かわる」ことはもっと大切だと教わった。

  • 図書館ではけっこう順番待って借りました。

    ごみ収集業6年の筆者によるおもしろいエピソードや鋭い分析が軽妙な語り口で書かれていました。
    春夏秋冬の苦労について堪能なんて表現できるところはさすが芸人さんです。
    ゴミ出しについて恥ずかしながら知らなかったこともあったし、収集担当者命がけか?って内容に恐怖を感じたり。
    素直におもしろく読みました。


    ごみ収集の仕事って正直あまり理解がなかったのですが、他の仕事に想像力のないことは大人として恥ずかしいなと思いました。
    人知れず頑張っている人の苦労に対して、ゴミの分別をちゃんとしないという間接的な加害から直接クレームや暴力振るうなどの直接的な加害まで。
    それぞれ従事者には生活があって、苦労があってその仕事をこなしているのだから自分の都合だけで業務をしている人にに迷惑をかけるのは単純にかっこ悪いな、と。


    今後はマナーの守れるゴミ出しをしていきたいと思います!

  • めちゃくちゃ面白いエッセイだった。
    勉強になるし、ユーモア抜群ですいすい読ませる。
    さすが芸人さんだなあ。

    SDGsを考えるとっかかりに、ぜひ。

    日本人がゴミを出しすぎ、ということを肝に銘じて生きる。
    あと、ゴミはきちんと分別する。
    そして働くみなさんに敬意を!

  • 全編を通して面白かったし予想外にタメにもなりました。初めて知る事実に驚いたりクスッと笑ったり、一部では戦慄したり…。
    世の中には色んな人がいるなーと思いました。

    特に面白かったのは、
    1章 ゴミ清掃員のつぶやき
    2章 ゴミ清掃員プロファイラー
    5章 ゴミ清掃員、格差を斬る
    6章 ゴミ清掃員のおすすめ物件
    10章 ゴミ清掃員、無法者を取り締まる

    『民度はゴミ出しにあらわれる』
    本当にその通り。本書を通してしみじみ感じました。

    楽しく読み進め、ラストは日本と世界のゴミ事情について。ゴミに関して圧倒的な後進国の日本。そしてゴミ先進国のスウェーデン事情には驚くばかり!
    親世代の皺寄せを子供世代に背負わせたくないなと思いました。

  • ちょうど役所でゴミ・リサイクル関係の仕事をしているので読みました。なるほどゴミへの意識は一時ほど高くないかもしれません。以前、不正をしていた方々のニュースもありますが、3K4Kとも言われる環境下で頑張っていただいているという事実もあります。現場の人たちの苦労を考えると、捨てる側も最低限のルールを守らなければと思います。そして減らす工夫を社会全体で考えなければなりませんね。

  • すっごく面白かったし、勉強になりました。
    日頃何気なく捨ててるゴミですが、いろいろ考えさせられました。

    お笑いの方なので、文章もとっても読みやすい。
    まさにネタを読んでるみたいな。

    ゴミの出し方、もっと考えないとと思い、市の分別方法の冊子を急に読みだす私でした。

  • すごくびっくりするようなことが書かれているのかと思って期待したが、そうでもなかった。
    回収後に出したくせに、回収されなかったとクレームを入れて、わざわざ再度回収に来させる人とか、事業や店舗を経営しているくせに一般の家庭ゴミにしれっと出す奴とか、呆れるけど、スーパーとかでも、たまにとんでもない人がいるので、あるだろうな、と思った。
    ゴミ清掃員という仕事が、自由に生きたい人の受け皿になっているのは良いし、皆さんホントにしっかり仕事されているからこそ、日本の清潔さが保たれていると感謝している。
    あとは無駄な買い物しないで、水気を切ることね。
    レジ袋が有料になった途端、大抵の人がエコバッグを持つようになったんだから、ゴミも一定量以上は有料化(家族構成に応じて基準を変える。小さい子や食べ盛りの中高生のいる家はゴミが多いのは仕方ないから)すれば、減るんじゃないかと思うが、皆反対するよね。たった数円のレジ袋代だって払いたくない人が多いんだから。

  • 以前見かけたごみ収集の人達が、朝から楽しそうにゴミを回収しているのを見て、意外に楽しい世界なのか??と興味を持っていた。
    芸人でもある著者なので、仕事での出来事を面白く軽やかに書いていて読みやすい。いろんな人が働いている職場のようで、変な人もいるようだけれど、それも受け入れられている感じがいいなと思った。
    ゴミの出し方や、ゴミの内容から見えてくるもの。今後のゴミ出しの際は気をつけようと思う点があったし、消費についても改めて考えなければ。

  • 学校の図書館に置いた方がいい(下ネタがネックだが、高校生以上ならオーケーでるか?)
    もっというと、日本に住む人、それから日本はキレイな国だと思ってるすべての人に読んで欲しい。

  • 日本人のごみ量320kgで世界1位、2位のフランスは180Kg、アメリカは100kgとのこと。
    国土の狭い日本のことを考えれば、著者の”狂ったように出続けるゴミ”は的を得ているように感じた。

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著者プロフィール

1976年、東京都生まれ。1998年、西堀亮とお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。2012年から芸人を続けながらゴミ収集会社に就職。『このゴミは収集できません』(白夜書房)、『ゴミ清掃員の日常』(講談社)などゴミ収集の体験記を数多く出版。「THE MANZAI」2012,14年認定漫才師。2020年、環境省「サステナビリティ広報大使」に就任。ゴミを減らす活動や、SDGsに関するさまざまなアクションを共有・実践できるオンラインコミュニティ「滝沢ごみクラブ」を開設。

「2023年 『地球と人にちょこっとやさしくなれる365日 アクション!今日も、身近なSDGs!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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