- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784866673165
作品紹介・あらすじ
中国の急台頭、新型コロナ禍など、日本経済の環境は激変し、先行きが極めて不透明になっている中、再び国債への注目度が高まっています。豊富な資料を基に国債のこれからを解説します。
感想・レビュー・書評
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国債とは何かという基本の説明から始まり、「国債が増えると国民の負担になる」「日本は財政破綻が近い」などの誤った認識を正そうとする本。政府と日本銀行の統合バランスシートで考えれば現在の国債に問題はないことや、財務省は天下り先を確保するために増税派として財政問題があるかのように振る舞っている、ということを主張している。「日本銀行は金融機関から買い取った国債の利子収入を、国庫納付金として政府に納める」という事実はこの本を通じて初めて知ったので、よい勉強になった。
国債の仕組みについて学びたい人には持って来いだが、「負債」「償還」「利回り」などの用語が頻出するため、説明がついているとはいえ、金融について一度学んだ人でないと少し読みにくいかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
国債って何?の疑問を分かりやすく
解説してくれています。
サクっと読めました。
高橋氏のテレビ番組、YouTube、Twitterなど
チェックしているので
聞いたことある話ではあったので
すんなり頭に入ってきました。
財務省が言うことが正しいのか
高橋氏が正しいのか
一度読んで考えてみることを
お勧めします。 -
この低金利時代には、銀行の定期預金なんかに預けるくらいなら銀行で個人向け国債の口座を作って国債を買う方がよっぽど良いということが分かる一冊でした。日本国債が暴落するようなときはその前に銀行自体が破綻しているのだから。
日本国債という「借金」が実際のところどのように売られたり買われているのか。金融の世界でどのように使われているのか。と言うことが本書では分かりやすく説明されている。個人で考えれば月収では買えないマイホームを買うための住宅ローンのようなものと思えば良いかもしれない。信用があってローンを組めるうちは問題ないし、マイホームという資産があるのだから投資のための借金である、と言うこと。
日本政府の場合はの資産と「子会社」の日銀まで含めて連結で考えれば国債の赤字分は相殺されて問題ないとのこと。「国債は返さなくても良いのだ」などと言うことないけれども、償還期限が来ても借り換えられる内は返さなくても良いのだなどとも説明されます。要は、現状では日本はまだまだ信頼されていて国債の買い手がいるので、まだまだ国債を発行しても大丈夫だし、財務省に洗脳されて増税して経済を落ち込ませる必要は無いという主張です。教育、子育てへは未来への投資なので、必要なお金は国債発行で賄うべきかもしれない。でも無限に国債発行額を増やしていけばどこかで日本の信用が破綻するはずだから、そのことについても何らかの説明が欲しいところだが、その辺の話は全くなかった。 -
国債の市場における大切さはもとより、財務省の利己的なプライマリーバランス論の弊害が良くわかった。
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高橋 洋一先生著
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財務省で活躍されていた筆者ならではの説得力があります。
日本財政は安泰で、財政の心配をする必要は全くないことが、よくわかりました。
財務省(と財務省のばら撒く餌に食いつくメディア)の利己的で恣意的な増税論の話も面白かったです。
一人でも多くの日本国民が読むべき一冊。 -
増税は、財務省の天下り先のためであることは府に落ちたが、日銀は政府の子会社であり、両者合わせた統合政府でのバランスシートは保たれ、破綻することはないとの主張は理解に苦しむ。確かに資産側には政府の税金徴収権が入っているので、債務側の国債発行し続けれ、バランスとるためには、増税になるってことなのかと思った。日銀、政府の統合政府は破綻はしないが国民が暴動起こすことになるなあと。
インフレになってきたが、髙橋氏の主張では増税にすべきだが、なんやかんや理由つけて、おっしゃっている事が変化している。根幹主張を変えるときでは?主張が信用できない。
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audible聴き放題にて
活字で読みたい内容でした -
著者の職歴から考察されるファクトに基づいた国債の考え方が大変勉強になった。
また財務省が税収を増やす魂胆が天下り先への恩を売ることであることが衝撃だった。 -
新とあったのでどれだけ新しくなったのかと思ったら、旧版とほぼ同じで残念だった…
でも2回読むと復習になって記憶の定着によかった。