- Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784867202944
作品紹介・あらすじ
「長かった夏が終わってやっと、大学生活が期限付きのものだって気がついた」就活もひと段落し、卒業後は愛媛での就職が決まった田中さん。入江君やふみちゃんと残りわずかな大学生活を楽しむものの、常に不安が胸をよぎって……。そんな中で近づく入江君との卒業旅行。あらためて「キス以上のこと」を意識するけれど…? 脇役たちの恋物語、第12巻。
感想・レビュー・書評
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11冊目(2-4)
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就活が終わり、残り少ない学生生活を過ごす信子。友人とのお泊り女子会、入江君と過ごす文化祭、クリスマス、そして卒業旅行。卒業したら遠距離恋愛になる不安の中で、彼との未来へと向き合っていく。
交わした約束が未来を照らす。将来に揺れる今だからこそ、絆で結んだ約束が心に希望を与える。ふみとの女子会で描かれた友情が素敵だった。また、茶道体験で得た「和敬清寂」。「互いを敬い合い一緒に居合わせた人と和やかな時間を過ごすことが大切」という言葉もあたたかく染み込んでくる。
旅行先の和菓子作り体験で出会ったカップルへの提案が、まさに「和敬清寂」を体現していてよかった。篠崎の気持ちを言葉でやわらかく包んであげたり、就活を経て信子は一段と成長して感慨深い。伝える勇気で世界は変わっていく。彼女が何よりも伝える必要がある想い。入江君に手渡すことができるのか。
篠崎も彼のことを尊重して語っていたり、本当にやさしい物語だなとしみじみ思う。卒業旅行は信子と入江君の関係性の大きな節目になりそうなので、どうなるかドキドキしつつ見守っていきたい。