- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784871406802
感想・レビュー・書評
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【2020年度 読書ラリー1位の受賞者さん】
建築の手法・素材の特徴を楽器に例えている点や、
安藤忠雄さんの住吉や伊藤豊雄さんの中野本町は
雑音を取り除いているのに対して、
隈研吾さんが目指しているのは雑音を受け入れるという、
前者に対してのアンチテーゼというスタンスをとっていた点が
とても印象的でした。
両者は一世代違うので社会の流れも異なり、
逆の立場をとるのは自然だと思いました。
現代はより雑音が多く、多様化していく中でどのように受け入れるか、
スタンスがどう変化していくのか興味深いと感じる共に、
これからの時代を設計していく自分の思想をどのように構築していくのか
考えるきっかけになる本でした。
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建築は「住宅に始まり、住宅に終わる」というが「住宅否定から始まり、住宅化を目指す」という隈さんの流れが興味深い。ピロティを設け建築を浮かすことは大地からの切断との話は学生時に別の方に教わったがここではその補足と否定があり、根本をくすぐられた。やはり実際にその場所を訪れ、その場所の空気を吸わないとあかんね。
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隈研吾の住宅論と作例の解説。
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隈研吾ぐらい造詣が深ければ何とでも言いようがある気がするけれど、それでも出来上がった作品の良さやバリエーションに感銘を覚える。特に物質に対する感覚の鋭敏さはすごい。それを言葉にする時の例えなども感嘆する。彼を建築家とするなら、そこらへんの人は安易に建築家を名乗ってはいけない。
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建築の手法、素材の特徴を楽器に例えていた点、安藤忠雄の住吉や伊藤豊男の中野本町は雑音を取り除いたのに対して、隈研吾が目指しているのは雑音を受け入れるという前者に対してのアンチテーゼというスタンスをとっていた点が印象的。
両者は一世代違うので、もちろん社会の流れも違うので、逆の立場をとるのは自然だと思う。
現代はより雑音が多く、多様でになっていくなかで、どのように受け入れるスタンスが変化していくのか興味深いと共に、これからの時代を設計していく自分の思想をどう構築していくか課題だと考えるきっかけになった。
やっぱり住宅の設計したいなーと。