- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784871499637
作品紹介・あらすじ
ドイツとソ連が力の限りを尽くして戦った独ソ戦。この戦いは第二次大戦の中でも最大規模で行われ二度と同等の戦いは起こらないだろうと言われる。本書では人類史上で空前絶後の戦いである独ソ戦をマンガやイラスト、地図を交えつつ徹底的に解説。戦いのあらましや独ソ両軍の戦略と戦術に加えて主要人物や兵器、エピソードまでを紹介する。さぁ、アツくてヤバい独ソ戦への扉を叩け!作戦名は「バルバロッサ」。
感想・レビュー・書評
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萌えに少しエロの入ったイラストに拒絶を示していた古式ゆかしきミリタリー好き友人に「まあ、読むだけ読んでみろ」と貸したら、後日「すげえな、これ」と感想を滔々とのべ始めた一冊。
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「最強の軍隊と最大の軍隊による史上最大の地上戦」
所蔵情報
https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=K26668 -
萌え系ミリタリーマニア本の体裁をとってはいますが、非常に豊富な情報量と歴史観への示唆に富む戦史書であります。,人類史上最大の独ソ戦は、「戦争」を感情論抜きで客観的に分析する場合の良質なケーススタディであると結んでいます。非常に的を得ていると感じました。,印象に残ったのが、有史以来繰り返されてきた勝者の敗者への暴虐(略奪、強姦、虐殺…)の連鎖ですかね。,ウクライナ(独軍)、ワルシャワ(独軍側外人部隊、赤軍)、東プロイセン、ベルリン(赤軍)。,現在の曲りなりにも形成されているグローバル経済下では、世界大戦はあまりにも非効率な結果しか生まれないために、発生には至らないといわれていますが、どうでしょうか…。
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史上最大の地上戦である、ドイツ第三帝国とソ連の戦いを解説した本。内容は思いのほか真面目に書いてある。4年に渡るこの東部戦線において、双方それぞれ1千万人以上の戦死を出すという、桁外れの戦いだ。世界最強のドイツ陸軍と世界最大の赤軍は当初、人も兵器も優れていたドイツが圧倒するもソ連の冬に負ける。そして無制限に繰り出されるソ連軍に対し、人も兵器も補給の限界を超えて戦うドイツ軍は次第に劣勢に。そしてソ連は戦いの中で急速に成長し、ドイツは急速に練度が低下していく。東部西部の両方を戦うドイツにもはや勝ち目はなくなる。自然(冬)と補給に負けたともいえるだろう。
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真面目な人に怒られそう、というExcel大先生のコメントがカバーにあるけれど、確かに純ミリタリオタは結構怒りそうではある。漫画パートの9割がキツめの下ネタだし……。
これだけならタダのイロモノなのだが、しかし、これに内田先生の緻密な独ソ戦の説明が加わることで一級品の戦争解説書に化けている。当時の各国の政治・経済状況から、軍内部の事情、占領地や同盟国の配置、作戦における攻撃場所や戦略の詳細などが、文章と地図とイラストでひたすらに書き殴ってある。そこら辺の専門書より詳しいんじゃないだろうか。これ一冊で、日本人にはあまり馴染みのない独ソ戦の知識がほとんど回収できると思う。
また、内田先生の言うとおり、独ソ戦は史上稀に見る泥仕合であっただけに、戦争の行き着く先というものを、核戦争とは違った角度で我々に教えてくれるものだとも思う。カテゴリを戦争論にしたのも、こうした事実背景を確認することで、国家論や倫理学がさらに進化するだろうという意図を込めてだ。 -
萌え化軍事モノ本の傑作。
史上最悪の地上戦独ソ戦を始まりから終わりまでをざっとまとめてある本文がメインで、付属の漫画・イラストなどは萌え美少女の絵柄で非常にサブカルパロディの要素が強い。マニアックなネタがだいたいわかってしまう自分が悲しい。
だが、メインである文は読みやすく、豊富な戦況図が丁寧に入っている。陰惨な話はあえて軽く触れる程度で、軍事用語集もあり、このたぐいの本の初心者向けによく配慮されている。
独ソ戦ものの代表作のパウル・カレルの著作では終盤の戦いまでフォローしてなかったし、古い情報も多かった。この本は、後に出版された書籍で発掘された戦いなどがまとまって読めるのはうれしい。参考図書一覧が無いが参考図書がおおよそ想像できる。ハルベの戦いもちゃんとあった。ドイツ海軍の撤退戦もある。
友人からの指摘で気がついたがちょっと高い本かもしれない。 -
2011年3月24日
イラスト/EXCEL
人物イラスト/おぐし篤
図版(地図)/宮永忠将
図版(兵器)/田村紀雄
装丁&本文デザイン/神田美智子 -
クソ緩いとっつきやすい漫画と
クソ硬いとっつきにくい文章で
見事に構成されている一品
漫画は基本的に後に来る文章の潤滑油的な存在で
パロディが多用されているので分かる人は面白いです
文章に関しては意外としっかりとわかりやすく
独ソ戦の成り行きが詳しく書かれており
そういう歴史に興味がある人なら
とっつきやすく読めるでしょう
戦史の入門書みたいな感じです -
私のような俄かファンには把握しづらい独ソ戦の全貌を、
とても真面目なテキスト&とても不真面目なイラスト・マンガで解説しちゃうありがたくも罰当たりな本。
こういうので知識を蓄えるのもアリだと思いますよ。
「第六軍! 第六軍!」とかパロディのセンスは結構好き。 -
挿絵がなんというか、もう逝っちゃってます。
内容は比較的真面目な概要説明なんで、その落差が楽しい?