- Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872575781
作品紹介・あらすじ
欧米に衝撃を与えたイスラム社会の現実!女には、埃を食べ続ける人生しかないのか!タリバン政権崩壊後、カブールのある書店主一家と出会い、その家族と生活を共にした白人女性ジャーナリスト。そこで彼女が目にしたものは-。
感想・レビュー・書評
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カブールの本屋 アスネセリエルスタッド
江川紹子訳 イーストプレス
小説仕立てのドキュメント
ノルウェー人であり戦場に潜り込む
ジャーナリストとして現場の情報を
送り続けている有名な女性が
カブールで出合ったこの本の主人公であり英語に堪能な彼の家族と親しくなる中で
その大家族と共に暮らしながら
ドキュメントをまとめることになる
その内容は
ソ連の支配からタリバンの支配を経て
ビンラディンを絡めた911事件からなる
ジョージブッシュによる
空爆と言うアフガニスタンの
利権の絡んだ一連の凄まじい時代を
狡猾に生き抜いた文化魂の持ち主に
まつわる壮絶な終わりのない物語である
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アフガニスタンのひとは、みな、自分のことしか考えないように感じた。アフガニスタンには美しいものはなにもないかのように感じた。
これは、欧米人の作品で、つまり、欧米の視点・価値観で書かれているわけだが、ルポ形式でも完全フィクションでもなく、手記風なので、よけいに読んでいてつらかった。
アフガニスタンのひとの感想を聞いてみたい。
ただ、どう考えても、イスラム教は古すぎるように感じる。1000年以上も昔のルールを使うのは無理があるように思う。キリスト教や仏教とはちがい、理念だけでなく、生活の仕方に密着しているので齟齬がおおきいのだろうなと、思う、のだがどうなんだろうな。 -
【選書者コメント】タイトルからはやや想像しにくいが、アフガニスタンで生活を営む女性の物語。公の場に女性がでることはまだまだ認められていない、この国に住む女性たちは、何を考え、どう生きているのだろうか。
[請求記号]2270:183 -
現地では少数派の中産階級の家族であるとはいえ、アフガニスタンの実際の家庭の日常が描かれた話として興味深かった。外国人でありながら良くここまで取材させてもらえたものだと感心する。特に女性であるという利点を生かして女性社会の内側を描けたことは貴重。タリバン政権を挟む3つの時代において如何に市民生活が大きく変わってしまったか、その中で何とかしたたかに生きようとしてきた様子の一端がうかがえる。惜しむらくは、ノンフィクションに徹したせいか、話が各章完結になってしまっている。事実をベースにしつつも家族の一人を主人公に据えた小説(ある程度フィクション)に仕立てた方が良かったのではないかと思う(先日読んだ「インビクタス」にも似た感想を持った)。
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20130626読了
訳・江川紹子。タリバン政権が崩壊した時期のアフガニスタンに暮らす家族を追ったノンフィクション。●恋愛や結婚のかたちが国によって違うと分かっていはいても、読むとあまりの違いに驚く。10代の娘が、親の決定なら50代の男の第2妻になるのに従うとか、恋心を抱いた相手と2人きりで少し会話しただけで家族の話し合いにより殺されてしまうとか・・・自分の価値観とは次元が違うけれども、これが常識になっている国があるのだと思うと、つくづく世界の広さにため息が出る。 -
アフガニスタンの文化・歴史を守るために発禁本を売ることを選んだ本屋の主の一族を中心に、アフガニスタンの現実・女性の扱われ方を書いた本。
アフガニスタンにはイスラムの戒律を守るための風紀委員的な美徳推進・悪徳撲滅省ってのがあるらしい。 -
頭の悪い独裁者は必ず焚書をする。そして知識人を迫害する。
タリバンのアフガニスタンもそうだ。
知識人が怖いんだ。
知識こそ世界を変えるから。
本屋がカブールで繁盛してアフガン人がたくさん本を読めるようになるといいね。
タリバン政権を正式に認めていたのは、パキスタン、サウジアラビア、UAE。 -
アフガニスタンで本屋を営む現地家族と他国の記者(女性)が共に暮らし、その生活を書いたもの。いまだに男女差別が強く残る封建的なアフガニスタンの実状がありのままに書かれており、気分のいいものではないが、他文化を見るということは非常に興味深い。
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中東文化を垣間見ることができた(キガスル)
欧米文化と違う、いいところと、悪いところ。色々考えさせられる。
[2008/12/17][地元図書館] -
今週読んだ本の中では これが一番面白かった。家の外では物わかりがいいのに 家の中では暴君なおとうさんとか 怖すぎ。本人に全然自覚がないから 自分は学校いってたのに 息子は子どものうちから 働かせてたり。