ノーサンガー・アベイ

  • キネマ旬報社
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本棚登録 : 90
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784873762043

作品紹介・あらすじ

19世紀イギリスが誇る女流作家ジェーン・オースティン待望の新訳。南イングランドを舞台に、普通の女の子がヒロインになるまで-風刺性、喜劇性をあわせもつ、オースティンならではの恋愛世界が広がる。キャサリン・モーランドという十七歳の若い女性を主人公に、前半はファッショナブルな温泉保養地バースを舞台に、後半はグロースターシャーの裕福な地主の家ノーサンガー・アベイに場所を移して、繰り広げられる。バースでは裕福な地主アレン夫妻や新興ブルジョアのソープ一家を中心に、社交場や遊歩道などを舞台に都市小説風の展開を見せ、ノーサンガーでは怪奇小説的要素を加えて、地方地主の古い屋敷を舞台に裕福な地主の生活ぶりを浮かびあがらせるしかけである。

感想・レビュー・書評

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  • ジェーン・オースティン!

  • うーん、オースティン、200年前の話とは思えないよ。いや、風俗とか、もちろんそうなんだけど、電気も電話も車も電車も何もない時代なんだけど、でも、時代が変わっても人のすることって、あまり変わらないんだなあと。若い女の子とか。
    これって、風俗小説なのかな。だよね。話としては、頭の悪い(というか単にものを知らないだけだろう)世間知らずでそこそこ器量良しで性格の優しい女の子は、いい結婚を掴む、というだけなんだけどね。
    それでも、200年前に女性が結婚もせず小説(「小説」自体がまだ胡散臭く見られていた時代に!) 何かを書いて自分の考えを述べるっていうのは、ずいぶんすごいことだったんだろうなあと。内容は今からすれば200年前のHなしのハーレクイン?って感じだけど、それでも。Bathが舞台なので評価は+3くらい。

  • 自負と偏見が思いのほか面白かったので、続いてオースティン。
    けど、こちらは終わり方の雑さやらキャラの魅力不足やらで、印象の薄い作品となった。
    素直なだけが取り柄の主人公と、イマイチ魅力の分からないヒーローがくっつくまでの過程もなんかフワっとしていて、紆余曲折というほどのものはなく、ときめきもない。
    文章は相変わらず読ませる力があって面白いんだけど。
    別に読まなくても良かった一冊だったかも。

  • なんてロマンチックなお嬢さん。お茶目だなぁ。夜、ベッドでのんびり読みたくなるような小説。

  • 再読。

  • 『ユードルフォの謎』(A.ラドクリフ)のパロディになっています。オースティンが23歳(1798)のときに、Susan(スーザン)という題名で書いたものがこの作品の始まりです。版権は1803年に出版社に売られましたが、出版まで難航し15年目にしてようやく世に出ることとなりました。
     物語の前半は田舎娘の主人公キャサリン・モーランド(17歳)が、都市バースに出て新しい世界、友達、恋に出会います。主人公の恋よりも、親友イザベラの恋愛模様が目立ちます。後半は舞台が修道院ノーサンガー・アベイに移り、ちょっとした冒険物語になります。全体として、無知だった田舎娘が様々な体験を経て素敵なヒロインに成長していきます。3人称で書かれているんですが、主人公と同じように喜んだり、悲しんだりできます。1790年代が背景となっていますが、キャサリンの恋に悩み、喜びしている姿には今でも女性は共感できるのでは?ただ、最後の結末がほとんど読者の想像にまかせられてしまったのが残念でした。1ページに文字が詰まっていて読み応えはありますが、話自体は1年も経っていないのにはびっくりしました。

  •  前半と後半が分離してる感じ。

  • ジェイン・オースティンの小説。
    23歳の時に書き始め、最初に出版される予定だったのが、なぜか出されず。
    ヒロインのキャサリン・モーランドは田舎育ちで、子だくさんな家庭の長女。
    小説好きで夢見がちな17歳の乙女。
    村の名士アレン夫妻にバースへ連れて行って貰い、都会の社交界を知ります。
    ヘンリー・ティルニーと出会い、好感を持つが、兄の友達の陽気なソープ兄妹との付き合いが優先されるので、なかなか思うようには進展しない。
    イザベラ・ソープとはとても仲良くなり、兄のジェイムズとイザベラの婚約を喜ぶが、次第にイザベラはヘンリーの兄とも親しくなり始める。
    ヘンリーの父・ティルニー将軍に思いがけなく自邸ノーサンガー・アベイに招待され、感じの良い妹エリナーとは楽しく過ごす。
    謎めいた古い屋敷に想像力を刺激されたキャサリンは、将軍の亡くなった妻の部屋に入り込もうとして見とがめられ…?
    当時流行の小説のパロディ的要素を含むため、出版するタイミングが難しくなったらしい。
    コミカルで楽しく読めます。
    ロマンス小説の王道ですね!

  • ジェーン・オースティンは不滅です。

  • 途中で読むのを止めようかと思ってしまった…。『エマ』に近い作風と翻訳が合わない(私には)せいだと思われる。

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