- Amazon.co.jp ・本 (545ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881356074
作品紹介・あらすじ
人類ははるか一万年前、ベーリング陸橋を越え、アジアから北米へ渡った。イロコイ族の血をひく女性が未来の世代へ贈る、一万年間語り継がれたモンゴロイドの大いなる旅路。
感想・レビュー・書評
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根源を記憶すること。忘れたら、思い出すこと。折に触れて想い起こすこと。
憶えるなら、考査を乗り切るためよりも歴史を受け継ぐために。次に続けるために。
ここで考えたくなるのは、自由とは、なんだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「口承」なんて伝言ゲームのような不確かな情報と思ってました…ナメててスミマセン。五感を伴った祖先の体験を潜在意識下へ埋め込む心理処置をするとか、民族的財産として幼少期から思考訓練するとか…イロコイ族の精神レベルは現代をも凌駕するものでした。
「歴史に学ぶ」とは言うが、我々の学びとは所詮知識だけで、知恵が圧倒的に不足していると痛感。様々な示唆に富んだ本でした。 -
読み終わるまで鳥肌。
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一気に読みました!あるネイティブアメリカンの一族の来歴を記したものなのですが、その長さがすごい。推定一万年以上。これも、はっきりと伝え始めてからの年数で、その前の飛び飛びの古いエピソードもあって、最古のものはアフリカで樹上生活をしていると思われるものです。
ネイティブアメリカンの神話集だと思って手に取ったのですが、違いました。神は一度も出てきません。何か分からないものがあったら、徹底的に考察し、学ぼうとする態度を持つ人々だったからです。どうして、そこまで学びと伝承に執着したかというと、一族がどんな状況に会ったとしても過去から学ぶことによって生き延びることが出来ると確信していたからです。そして本当にそのとおりで、アジアの東側からベーリング海を渡り、北米大陸を横切り定住するまで旅の間、過去からの智慧は一族を助けます。
物語としてとてもおもしろく出来ているのは、楽しくワクワクするものならみんなが耳を傾け、話の中の智慧も広く心を打つからです。話の脚色は真実を伝える手助けとして認められてたんですね。でも、出来事全ては嘘ではなく真実だったと私は思います。読むと分かるのですが、本当にまじめな人たちだったから。
神も精霊も信じていなくても、宇宙と生命全てに畏敬の念を持ち調和して生きることが可能だということを知ることが出来て感動です。
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audiobookで語り部から聴いている気分で。アトランティスと繋がったときは鳥肌がたった。生涯繰り返し聴きたい。
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2019I215 388.53/U
配架場所:C2