- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883203758
感想・レビュー・書評
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人との付き合いを『江戸しぐさ』という昔からのならわいで考えた本。
多くの人が限られた土地に共存しなければならなかった江戸と現在の日本の姿は変わらない。
ちょっとした相手を思いやる気づかいで、自分の周りの世界は大きく変わる。そんな示唆を与えてくれる。
震災以降の絆という言葉がはやった時代を過ぎて、逆にぎすぎすし始めた最近。ちょっと読んでみたい本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
陽明学と江戸しぐさについて
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最近JTの広告?などで見かける機会が多くなった「江戸しぐさ」。本書はその「江戸しぐさ」に焦点をあて、「しぐさ」は「仕草」ではなく「思草」であるとし、その根底に流れる考え方を中心に紹介してくれます。
同時に、江戸しぐさと陽明学の関係にも光をあてています。
私は本書に出逢うまでは陽明学という言葉は知っていても、全く関心がなかったという状態でした。
しかし、本書に出逢ったことで、日本人の根本を形作る一つの要素としての陽明学にとても興味を持ちました。
この本は、単に江戸しぐさの紹介にとどまらず、日本人とはどうあるべきか、日本人はなにをしてきたいのかという、とても根本的な問いを発してくれます。
当時、世界随一の都市を形作った道徳観とはなんなのか。
これを機会に少し陽明学について学んでみようと思います。 -
雨の日に狭い道をすれ違う時、相手のことを思いやり傘を傾ける「傘かしげ」。電車が混んできた時に、一人でも多く人が座れるように、こぶしひとつ分ほど腰を浮かせて席をつめる「こぶし腰浮かせ」。江戸時代にお互いが気持ちよく生きられるように工夫された先人の知恵の結晶が「江戸しぐさ」として、その伝統を受け継いできた著者越川禮子氏によって紹介されています。もうお一方の著者で陽明学者・林田明大氏の解説により、「江戸しぐさ」の源流を知ることもできます。
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1140.初、並、カバスレ、帯なし。
H.21.8/31.白子BF.