好奇心とイノベーション 常識を飛び越える人の考え方

著者 :
  • 宣伝会議
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883354955

感想・レビュー・書評

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  • タイトルにひかれて購入。
    amazonの内容説明などを見て、
    ポストコロナ時代に認識しておくべき内容の本かな、と感じて、読んでみました。

    結果から言うと、ちょっと当初の目的とは違ったが、対談自体は興味深い内容だった。
    というのも、対談が(おそらく全て)コロナ以前に行ったもの。
    確かに、好奇心とイノベーションがポストコロナ時代にも重要な要素を占めるだろう、という著者の言いたいことは理解できないことはないが、
    やはりちょっとこじつけ感が否めない。

    しかしながら、対談相手のチョイスは興味深いし、
    対談相手のコメントも色々と学びが散りばめられている。

    著者の坂井さんという方は、恥ずかしながら存じ上げなかったのだが、
    コンセプターとして数々のヒット商品を生み出してきた人のようだ。
    70歳を超えるおじいさんながら(失礼!)、
    最新のテクノロジーに興味を持ったり、中国に直接行き来したり、
    著者の好奇心にはびっくりさせられる。
    自分も70歳を超えても、彼のような好奇心を失わない生き方をしたいものだ。
    (そっちの方が、対談よりも感銘を受けてしまった。。)

  • デザインを事業とする著者が世間の常識に疑問を持って進む8名の方との対談を通して新しい価値観について書いた一冊。

    アート、人工知能、ダイバーシティ、ノマドなど21世紀を象徴する事柄についてそこから新しい発想で事業等を進める方々と対談を通して多様な価値観に触れることができました。
    そして、日本以外の国のテクノロジーの浸透する速さや日本のメディアや企業の決裁についての問題点、教育によって多様性が制限されていることなど日本の課題も知ることができました。

    チームラボの猪子氏のアートと対面との相関性やギリアの清水氏の人工知能単体ではなく対人について考える必要があるということは本書の中でも印象に残りました。

    本書全体を通して個人間の結びつきが強くなっていることや異なる文化との接点が近くなっていることを本書を読んで感じました。
    そして、多様なカルチャーや価値観に触れることで捉え方を変え、さまざまな挑戦を行なっていくことがイノベーションを生み出すと感じた一冊でした。

  • 物語がないとスマホで写真を撮っただけでおわる これは仕事にも通ずる

  • 刺激を受ける。ビジョンが大事。

  • ・まず坂井さんのアンテナの感度。70を過ぎてこの感度とは本当に驚異的。

    松岡正剛さんもすごいんだけど、坂井さんとはベクトルが違う。パラメーターで言うと坂井さんは、知性や内省より「好奇心」「(物理的移動の)フットワーク」が突出している。

    企業勤めの経験がないからこそのフラットな視点で、自分の言葉で「なんでだろう?」「見に行こう、やってみよう」を続けている。

    好々爺として生きるのではなく、好奇心を錆びつかせずに好奇心ドリブンな旅を続けるのは、歳を重ね続ける姿としての最良の手本のひとつだと思った。

    ・坂井さんが、筋トレやランニング無しでこの状態を保っているのか、移動に合わせて身体も充分にメンテナンスしているのかは興味が沸いた。

    以下、メモ

    ・日本人は10年経ってようやく「これがスタンダードになった」と気がつくくらい、変化への抵抗があり、移行も遅い。

    ・頬って置くと腐敗して「死の方向」へと向かうカビや酵母や細菌が、途中で「生の方向」へ行くことで、ものすごく輝かしいものになる、それが発酵技術です。

     → これってアートやロックでは…!?

    ・以前は車や船といった、物理的な動くものが産業社会のステータスだった。情報社会では「脳の拡張」に興味がある。脳を拡張してくれるものに圧倒的な価値を感じる。そのひとつがアートだと思う。

    ・年齢より実力で人付き合いをしている人の周りには、、自ずと実力者が年齢問わず集まってくる。

    ・★過去の歴史を学ぶことと、未来を予測するのは等しい。技術などの進化でサービスや形が変わっていくだけで、基本的な人の気持は同じなはず。占いより面白い。

    ・★どんなことでも、「事実だけ」では伝わりにくい。物語になっていることで伝わるようになる。
    ・禅の「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」の考え方。どこでも修行はできる。修行するときは、ひとつのことに意識を集中すること。「=シングルタスク!」
    ・「ビジョンづくり」は、自分の存在意義を問う作業。だから苦しい。ピンチになったときに初めて、向かい合うようになるもの。
    ・念ずれば叶う。人も組織も、自分の「思い」に合わせた行動を取る。
    ・潰れるかもしれない会社でも、社長が元気でいると、業績が回復することが多かった。
    ・★どこかと競争するよりも、自分たちの「ちがい」を明確にして、それをs-ビスや製品に落とし込むほうが強い。

  • 対談本。
    面白いキーワードがいくつかあった。

  • コンセプターの坂井さんの対談本。酒井さんのつながりのメンツがすごいのです。松岡正剛、ON THE TRIPの人。(成瀬さん)、清水亮、やっぱ猪子さんはすげえなあと思いました。のみながらこんな話できたら最高だなあ。負けても構わないと思ってる人には勝てない。

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著者プロフィール

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、コンセプター。
京都市立芸術大学入学後、渡米。サンフランシスコでファッションビジネスを立ち上げる。帰国後はテキスタイルデザイナーとして活躍し、その後1987年に日産自動車から販売されたBe-1のコンセプト企画でヒットを出し、その後は国内外の製品開発に携わる。KDDIの移動体通信(携帯電話)ブランドであるauの外部デザインディレクター。2008年より現職。
主要作品に、KDDIおよび沖縄セルラー電話のau携帯電話(au design project)/東京ガス「ピピッとコンロ」/東レ「トレビーノアクアマイスター」ほか、多数の商品デザインを手がける。
主要著書に、『デザインのたくらみ』(トランスワールドジャパン、2005年)、『デザインの深読み』(トランスワールドジャパン、2007年)ほか多数。

「2013年 『x‐DESIGN 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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