ソフトウェア保守開発: ISO14764による

著者 :
制作 : ソフトウェア メインテナンス研究会 
  • ソフトリサーチセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883732494

感想・レビュー・書評

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  • 購入:2007年12月14日 廃棄:2018年10月5日

  • 本書はソフトウェアの保守プロセス (maintenance process) に関するISO標準である、ISO/IEC 14764 の解説書である。

    ISO 14764はソフトウェアのライフサイクル全般を扱うISO 12207のうち、保守プロセスにフォーカスした標準である。本書ではその各プロセスやアクティビティについて、用語及び標準的な概念について説明している。
    後半ではモデル事例をいくつか紹介し、ISO 14764の項目との対応が説明されている。

    本標準はいままでおざなりであった「ソフトウェアの保守」に照準が当てられているのが珍しい。従来は、ソフトウェアはハードウェアと異なり経年劣化しないので、その価値は一定であると見做されがちであった。本標準では時代、法律、環境などにより、ソフトウェアが期待される機能を発揮できないことを価値の低下と定義し、その価値を維持するための積極的な取り組みとして保守プロセスについて述べられているのが新しい。

    本書は標準の解説書であり、読んでいて面白いというものではないが、そこで定義される概念および用語を知っておくことには大きな価値がある。

  • 保守開発にカネをかけない日本の情報システムに未来はない。

  • JIS X 0160 ソフトウェア技術-ソフトウェアライフサイクルプロセス-保守
    として、日本語で読むことが出来ます。
    www.jisc.go.jpで無償で閲覧できるほか。
    ダウンロード、紙での購入は
    www.jsa.or.jp
    でできます。

    ソフトウェア保守と、ソフトウェア運用は、何が違うのでしょうか。
    ソフトウェアはなるべくメンテナンスフリーに書いて、運用費用を安くするべきものではないでしょうか。

    安易に、保守と称して、運用をまかせていないでしょうか?
    そういうことを考える出発点になるとよいかもしれない。

    ps.
    IT関係の国際規格はISO/IECのはずなのに、IECを外す出版社がしばしばある。
    これはなぜでしょうか?

  • 職場の上長に「知識として押さえといて」って紹介された本。

    ソフトウェア業界に限らずどこの業界もそうかもしれないけど、規格を知ってるか知らないかってのは大事なことかなと思います。

    1.訴求力が違う。知ってる感が出る。

    お客さんへの説明資料や、内部での打ち合わせも含め、「この辺の規格についても押さえた上での意見や提案ですよ」って感じが出せると、そういう規格を知ってる人同士での話すときは「この人勉強してる人だな」と思うし、知らない人と話すときはやっぱ知ってる人の方が立場がどうしても強くなる。
    「14764」て言ってピンと来ない人にイチから説明するのはちょっとめんどくさいし。
    ISOとかJISとかITILとかISMS、最近だと内部統制の18号とかも知ってないとおかしいくらいの知識だと思います。俺はまだまだだけど。法律も苦手だけど勉強したいんだよなぁ。。。

    2.年長者にお願いするときにしやすい。

    体制上自分の方が管理をしていたりして、自分より年上の人にいろいろ頼むとき、いくらその人よりPJ経験があったりしても「自分の経験上」って話だとあんまり聞いてくれないこともあったりして。そういうときに、こういう規格を持ち出して聞いてもらうってのは俺はよく使ってます。「だって、こうしなきゃ○○上マズイじゃないですか。」って話にすると案外聞いてくれたりして。

    もちろん、そっくりそのまま使おうとしても使えないんで、「どう合わせるか」は考えないといけない部分だけどその選択肢を知ってるだけ、前に進んでるのかなとも思いマス。

    で、この本。率直に言って使えると思いました。
    1回読んで概要理解して、あとはITILとどう絡めるかに問題はあるにせよリファレンスとして机に一冊置いておきたい本かなと。内容もわかりやすいし、今まで疑問に思ってたことで解決したこともあったりして。

    保守と運用と開発の位置づけとか作業内容とか役割定義とか、グレーな部分あったりしないすかね?
    暫定対応と恒久対応の性格の違いはどこにあって、どう分けるべきかとか知ってますか?

    この業界、覚えることは多いけど頑張って覚えれば確実にレベルアップにつながる業界なんだろなって思った一冊でした。

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