- Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883864201
作品紹介・あらすじ
昭和十八年。全盛を誇る南の要塞・ラバウル航空隊に着任した六郎は、喧嘩に明け暮れている戦闘機乗り・琴平恒に出会う。問題児だが操縦士として優秀な恒と「夜間戦闘機・月光」でペアを組むことになった六郎は、行動を共にするうちに、故郷の家族を守りたいという彼の深い思いと純粋さに触れ恒に強く惹かれていく。命の危険と隣り合わせの日々が続く中、二人は互いを大切なペアとしていとしく思うように。しかし、ラバウルにも敗戦の足音は確実に近づいていた…。「天球儀の海」希の兄・恒と六郎の命を懸けた青春の日々。
感想・レビュー・書評
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2022/07/13-07/16
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強気受けが絆されて信頼し甘えていく流れが好きなので六郎と恒のカップルはかなり好みでした。
恋心だけでは片付けられない、互いを命を預け合う半身と思うような関係。
数々の危機を乗り越え、青い花火を見ることができて、本当に良かった…。恒の大号泣が、それまでの果てしない想いを語っています。
斎藤のように、また会えるかのような言葉を残して戻らなかった人が、一体何人いたのだろうと思うと、苦しくなる。戦闘を終え着陸直前で海に墜落してしまうことが少なくなかったとは、、なんとも言えない気持ちになる。 -
尾上先生の作品の1945シリーズ二作品目になりますが、この作品が読んでいて一番わくわくしました。主人公は前作の希の兄の恒です。この恒が本当に可愛くて恰好よくて、たまらない気持になります。相手役の六郎とのやり取りも楽しくて、読んでいて本当にお互いを大切にし合っているのだという事がよく伝わります。そして幸せな分だけ、戦争中だということや、いつ死んでもおかしくない日常だという現実も併せて儚い印象でもあります。本当の戦争や航空機乗りがこんなにもきれいなわけがないこともわかっていますし、美化して哀れな部分だけをピックアップするなと言う意見もあると思いますが、そうじゃないものを表現するのが物語なんだなと改めて認識しました。題材の星座や空に関わる月光乗りであることの「ペア」というものが非常に効果的に活かされています。共に有って最期まで一緒に空に居て共に死のう、というのが悲壮感をあまり含まず幸福な気持ちもそこに乗せて読ませるのはやはり尾上先生の手腕だと思いました。BLは何があってもハッピーエンドでなくてはいけないですね。想いがあれば奇跡も起きます。
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太平洋戦争末期の話なのでシリアスにならざる負えないし、これが普通の文学小説なら重くて読むのが辛くなりそうな内容ですが、これはあくまでもBL小説。この題材でBLを描いて下さった作者様に感謝です。題名と表紙だけで泣ける気配ムンムンしてましたが、意外と戦争の描写は控えめで日々の生活の中で二人の距離が少しずつ近づいていく様に焦点を当てていたので割と淡々と読めました。救いのあるラストでよかった〜花火のシーンは少しウルッときちゃいました(つω`*)
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BLを読まないワシのために、後輩がお勧めを教えてくれるキャンペーンの第一弾で読んだのが本作。なるほど、普通に小説としてきちんとしていますが……いろいろ飲み込めていないところもある感で、故に、★は付けないでのレビューです。
第二次世界大戦の南方戦線での話し。それ自体が悲劇的なのは確かで、それは物語としてもよく語られるところで、お話しとしては、よくできていると思います。ただ、どうにも性行為に至る描写に違和感を感じているワシがいて、それは読み慣れている小説は基本的に直接的な性行為の描写をしないからではないか、と推察するところです。
なんでそれが必要なんだろう、が禁句なのはよく分かっているのですが、読者としてのワシは、その疑問を胸に抱えながら読んでしまっているので、これは仕方ない。
幾つか、校正の甘いところも見受けられて、お話しへの没入感が減ってしまったのも、ちょっと残念なところです。
ドラマのような展開になってます笑
子供の相続権かな。
意思確認できてれば、大変でないと思います。
順番待ちなのか。
以前は、法務局の受付近くに相談員が...
子供の相続権かな。
意思確認できてれば、大変でないと思います。
順番待ちなのか。
以前は、法務局の受付近くに相談員が待機していて、必要書類とか教えてくれてたんだけどね。
気が重い仕事だね。