- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883864294
作品紹介・あらすじ
光希は子どもの頃から顔見知りだった吉澤に、祇園の路地でばったり出くわした。久しぶりに再会した吉澤は高級料亭の板前になっていたが、相変わらず無愛想で素っ気ない。そのうえ光希に煙草がにおうから「そばに寄るな」とすげない態度だ。男が姉の美代春を好きだという噂があったことを思い出した光希は、意趣返しに姉に似ている自分の容姿を利用して、朴念仁の吉澤をからかってやろうと思いつく。だが吉澤は予想外に真摯で優しい男だった。-京都・祇園を舞台に絡み合う、駆け引き上手な男と恋に不慣れな男の恋のおはなし。
感想・レビュー・書評
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京ことばよろしおすなあ
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かわいさんの書かれる京都舞台のお話好き〜♡
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かわいセンセの京都ものは大好きです。まるで自分もそこにいるかと錯覚してしまうくらいの臨場感がありますよね~
それに京都弁がナチュラルで美しいです。
以前の作品「いとし、いとしという心」も保存版だけど、今回も保存版になりそう。何度でも読み返したくなります。
「いとし~」は、攻がめっちゃ腹黒系で、受が清純で健気だったんですよね。今回は逆に受の京美人カフェバー店長のほうが、無骨でストイックな男前の高級料亭板前を翻弄しようとする、イケズなびっちでした。
仕事も恋愛も深く先のことまで考えることなく刹那的に生きてきた光希を初めて混乱させたのは、久し振りに再会した吉澤。誰でも振り向かせることができると内心自信を持つ自分に、まるで興味を示さないノンケの男を絶対落としてやろうと光希はムキになってしまいます。
光希は、唯一の売りである色気を前面に出してつくってみせて、吉澤の気を引くことについに成功するんですが、その気持ちの裏には昔の思い出とか、芸妓の姉のこととか、生い立ちとか、いろいろな思いが絡んでいてかなり複雑。
何より、身体の関係を築いたのはいいけれど、そこから先はどう吉澤と向かい合っていけばいいのかさっぱり判らない光希の戸惑いっぷりがよかったです。
Hは百戦錬磨でも、恋愛は初心者マークw
初恋だったのにキュンとさせられました。
後半、光希が自分の心を掻き乱す吉澤に、体裁をかなぐり捨てて素になったところは、さすがに愛想を尽かされるんじゃないかと心配しました…
かなり毒舌。
でも、意外にも子供っぽくて甘えっ子な光希が、なぜかとてもかわいいです。
吉澤は寡黙だけど、やさしさが態度にあふれ出てるタイプで、どんどん魅力的に思えてくる人。
彼ならば、まるごと光希を受け止めてくれるんじゃないかと安堵できたのがよかったです。
エロ的にも光希が積極的に絡むHに色気があって満足。
「今宵逢う人」は4ヵ月後の話で吉澤視点。彼がどう思ってこれまでを過ごしてきたのかがこれでわかりました。
ラブラブです。てか、バカップル。
初回ペーパー「素直になりたくて」は、US●のあの新しい場所ネタ。ナチュラルにラブラブで羨ましいくらいです! -
かわいさんで京都というと、某作品を思い出してしまいますが、当然ながら今作はまったく違うお話でした。小悪魔系受けがちょっと気になる相手と親しくなっていくうちにハマっていくという、最近のかわいさんによくあるなんとなく進んでいく話です。それが京都という舞台に合ってるっちゃ合ってるんだけど、恋に落ちる過程を省いていつの間にか恋人同士になっていた感じがするので違和感が残ります。個人的には受けか攻めどちらかに、相手を強く意識するエピソードが欲しかった。
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しっとりして素敵な雰囲気のおはなしでした。ツンデレかな。