学問のすすめ (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ1)

  • 致知出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884749675

感想・レビュー・書評

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  • 非常にわかりやすく、また省略せずに現代語に書き直してあるのでオススメです。福沢諭吉翁が生きた、明治初頭の激動の時代背景をよく頭に描きながら読まないと、当時日本が抱えていた問題に対する諌言をそのまま現代に援用してしまうと、バランスを欠くことにもなりかねないけど、新しい価値観と言うものを受け入れ、自ら咀嚼して体の一部としてうまく吸収して行くためには必要ない言葉であったのだろうと思う。オススメです。

  • 読みやすい現代語訳なんだけど、あまりに砕けすぎて笑ってしまうところも。「エロ旦那」とか。現代のペラいビジネス本のノリ。

    お役人批判、実学主義、無用学問の批判、そして婦人の権利保護、毒親批判などなど、現代でも通ずるようなテーマが。

    しかし、この本が出版されて一世紀経っても、さほど人の生き方が変わってないことは、逆に虚しく感じられるのではないか。

  • 著者の福沢諭吉は坂本龍馬や三菱の創始者・岩崎弥太郎、新撰組の土方歳三らと同世代。
    本書は明治初期の刊行当時、日本の人口3500万人に対して22万部のベストセラー。
    明治初期、英米をはじめとする植民地政策に対抗し、真の自由を獲得するための方法論としても読める。

    【メモ】
    1.一身独立して一国独立する。
    わが日本人もいまから学問を志し、気力をしっかり持ってまず個人としての独立を図り、その結果として一国としての富強を達成することができれば、西洋人の力など恐れるに足りません。ものの道理がわかっている相手とは交流し、道理がわからない相手は打ち払うだけの話です。「一身独立して一国独立する」とはこういうことです。

    (1)文明には「形」と「精神」がある。
    ①形とは、学校・工業・陸海軍など。金で買える。
    ②精神とは、人民独立の気力。これが無ければ形も使えない。また金では買えない。

    (2)学問をするなら志を高く持て。
    学問の道に進んだら、大いに学問しなさい。農業をやるなら大農家になりなさい。商売をやるなら大商人になりなさい。学者は小さな成功に満足してはなりません。
    (3)心を開けば世間が広がる。
    びくびくしたり、遠慮したりすることなく、心事を開いて颯爽(さっそう)と人に接しなさい。
    つまり、〜多芸多能をめざし、一色に偏らず、さまざまな方向を向いて、人に接するのです。

  • ものごとの正しさを理解する心と、その正しいことを実際に行う心は、まったく別物である

  • 福沢諭吉の学問のすすめを分かりやすく現代語訳されている。いわゆる超訳のように省略されてないのもいい。

    書いてあることでいいなと思ったこと
    賢人と愚人の差は学ぶか学ばないかにある。
    一身独立して、一国独立する
    学問を学ぶ際は知識見聞を広くし、道理を知り、自分の役目を意識するのが大切
    何もかもが学問である
    見るところはより遠くを
    うらみの感情はマイナスしかない
    人よく関われ
    人生の帳簿をつけ、棚卸しをする
    世話には保護と指図(優しさ厳しさ)のバランスがだいじ
    批判的思考をもて
    心事と働き(思想と行動)のバランスを取る
    人望は活発な才知と正直な本心の徳の高さを少しずつ積み上げて得られる

    100年以上前に書かれた本ですが、学ぶべき点はいくらでもありしたし、この時代の常識を公然としかも論理で批判しており、福沢諭吉自身は激烈な人だったんだろうなあと思いました。

  • http://ameblo.jp/nakahisashi/entry-11438695533.html

    誰もが知っている書名。だけどちゃんと読んだ人は少ないのではないでしょうか。
    また、読み始めたはいいけど、途中で挫折して、17編あるうちの最初のほうしか読んでない人も多いと予想されます。

    非常にもったいない(笑)
    この本、後半になればなるほど面白さも増し、実用度も高まります。
    福澤のいっている「実学」が後半になってからのほうがリアルに感じられると思います。

    本書は非常に読みやすい現代語訳です。既存の現代語訳よりすっきり頭に入ってくると思います(僕個人の感想ですが)

    この読みやすさに乗じて、ぜひ、最後まで読んでみてください。『学問のすすめ』に対するイメージが変わるかもしれません。

    そして、大意が頭に入ったら、ぜひ原文に(再)チャレンジ。
    福澤の「勢い」で書いてるとしか思えない(笑)小気味良いリズムの文体を楽しんでみてください。

  • 感想は・・・・「手厳しい・・・」の一言です・・・

    探究心を持って学問をし、それを実践することで「言」と「動」のバランスをとり、更に、快活に人と広く交わる・・・
    このようにして金銭的にも精神的にも「独立」した個人となり、このような個人の集団でないと国としての独立も危うい・・・・

    確かにおっしゃる通りですよ、福沢先生・・・

  • 現代にも通用する言葉が多数。
    「今の日本は文明の「形」は進んでいるようですが、文明の精神としての人民の気力は日に日に退歩してきているのです。」
    「人民に独立の気力がなければ、文明の形を作ったとしても、それはただの無用の長物です。それどころか、かえって人の心をダメにしてしまう元凶となる。」

  • 【新刊情報】学問のすすめ 002/フ http://tinyurl.com/8swqqvu 学問の要は「活用」の一点に尽きます。活用なき学問は、無学に等しいのです…。明治の大ベストセラーである福沢諭吉の名著「学問のすすめ」の現代語訳。原文に忠実に、とことん読みやすく訳出。 #安城

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著者プロフィール

1935~1901年。豊前中津藩(現・大分県中津市)下級藩士の次男として生れる。19歳の時、長崎に蘭学修行におもむく。その後、大阪で適塾(蘭方医、緒方洪庵の塾)に入塾。1858年、江戸で蘭学塾(のちの慶應義塾)を開く。その後、幕府の使節団の一員として、3度にわたって欧米を視察。維新後は、民間人の立場で、教育と民衆啓蒙の著述に従事し、人々に大きな影響を与えた。特に『学問のすすめ』は、17冊の小冊子で、各編約20万部、合計で340万部も売れた大ベストセラー。その他の著書に『西洋事情』『文明論之概略』『福翁自伝』など。

「2010年 『独立のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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