Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974
- TOTO出版 (2003年10月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887062283
感想・レビュー・書評
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Louis I.Kahn Houses―ルイス・カーンの全住宅:1940‐1974
(和書)2011年07月07日 21:42
2003 TOTO出版 斎藤 裕
「ルイス・カーン建築論集」という本がとても良かった記憶があり、実際の建築を観たくなった。住宅には、建築家の姿勢が感覚的に分かり易く結晶化している部分もあり、面白く読むことができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
フィッシャー邸。
シンプルかつ外壁の木の美しさ。
オーナーがオイル塗装をしていたそうです。
でもあの空間を体験しなければこの建築の本当の価値がは分からないのでしょう。いつか行って確かめたい。 -
素晴らしい。厳格、峻厳、孤高という感じで、大地に屹立してる感じがする。真理の階段を登り切って、誰もくることのない山の上で、じっとたたずみながら、しかし時折こっそり家の外を覗いているような、そんな人物像を想起する、わずかなシャイネスも垣間見えた。
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House とは、よき住空間の抽象的な特質を指します。Houseはフォームです。それは心の中にあるもので、形態や大きさなどの実体はありません。一方で、a houseは心の中にある空間の、状況的な住まいへの解釈です。これはデザインです。偉大な建築家とは、状況的な解釈として出したa houseよりも、心のなかにあるフォーム(House)を具現化する能力であると思います。
★カーンの家の定義に即すれば、バラガン邸はHouseそのものであり、だれにとっても『家』と感じられる空間にまで昇華しているということだろう。設計当時のバラガンに、そういう意識はおそらくなかったことである。むしろ、一人住まいの建築家の自邸として、自分独りのために、彼自身が満ち足りた時間を過ごせるような空間をひたむきに希求したのがあの家なのだ。独りの時間を持つこと、孤独であることは彼の人生の柱だった。
→★『忘れていた場所』という言葉を想起するなぁ。自分の中にある「世界=音」に気付く空間を、おそらくカーンはHouseと呼んでいる。宵の実も、オキーフ邸も、孤独という言葉がぴったりくる。でも寂しくはない。それはそこにその人間の「世界」が反映されているからで、そういう空間においてしか、沈黙って発生しないんだろうなぁ。誰かの沈黙を具象化したところの¥にだけ、人は共振し、「世界」を想いだすことができる。
その場所に光りをもたらす構造がどのようなものか、そのことだけを考えているのです -
斎藤さんの本は、本当に見応えあり、僕は好きです。他にもルイス・バラガンやカルロ・スカルパの本も良かった。この本はルイス・カーンの設計した住宅が載っている。他にもフィッシャーさんのインタビューからは、その人物像を垣間見ることができる。廃盤になる前には手に入れたいです。
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ルイスカーンの住宅を集めた本ということで、なかなか読み応えがあります。個人的にはスティーヴン・コーマン邸が最高に好きなので、他の作品には目がいかなかったですが。
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写真はかっこいいけれど、
カーンの凄さはこの本じゃよくわからない。
まだ実物みたことないからそれが正しいかどうかもわからないけれど。 -
初めて買った建築家の作品集
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建築家齋藤裕によって撮られたルイス・カーン作品集。
二十世紀最後の巨匠が贈る永遠の住宅を堪能できる。
あらためてカーンが好きになれる一冊。 -
他でもない斎藤 裕氏によってルイスカーンの住宅が丁寧に紹介されている。必見。
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