コンセプトメイキング 変化の時代の発想法 (高橋宣行の博報堂式発想術シリーズ)
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887595903
感想・レビュー・書評
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良書 ことばのプロ、博報堂の高橋宜行氏からの、「変化の時代の」発想法です。
知識を得るだけの本だけでなく「感じる本」を目指しましたとあります。
コンセプトをどうアウトプットすればいいかを考察した、方法論と理解しています。
気になった点は、以下です。
・いまのIT化社会は、「変化すること」を宿命のように求められる時代
ドラッカー 「生きることは、変わることだ」
御手洗会長 「21世紀、企業に求められる力は、変化対応力だ」
・コンセプトってこんなカタチ
企業のフィールド 現状認識する
時代のフィールド 洞察する
閃き 発見する
コンセプト 言葉化する
・新しくなければコンセプトじゃない
発想の転換とは 新たな視点で創造的な提案をする
・コピーライターの育成の際、とにかく、身体で憶えるよう習慣づけられました。コンセプト発想法も、見て、読んで、感じる 疑似体験の原始的作法です。
・「企業理念」が一貫して変わらないものであるに対して、「企業コンセプト」は、その時代の状況に合わせ、定義されます。
・マーケティングコンセプトとは、「企業経営にあたって必要とされる市場に対する考え方、もしくはアプローチの仕方で、全組織的に持つべきもの」
・市場にどう企業を位置づけるか、①プロダクト志向か、②顧客志向か、③社会志向か。
・商品コンセプトとは、「あくまでも顧客サイドから見た商品価値で、新たな視点で独創的に提案すること」
・コンセプトはいきもの。これが(旧概念)⇒こうなる(新概念)
・コンセプトのつくり方 4ステップ
①現状認識 鳥の目で広く、異質なものを
②時代洞察 虫の目で現場感をもって 先を読む、全体を読む、人を読む、変化を読む
③発見:価値づくり 情報を集め⇒組み合わせ⇒寝かせて、発酵させて⇒閃き、快感を手に入れる
④言葉化:キーワード
・いい「コンセプト」の7つのパワー
① 革新性 ② 戦略性 ③ 共感性 ④ 個性 ⑤ 統合性 ⑥ 自足性 ⑦ 作り手の熱い想い
・コンセプトはヘソづくり ヘソがないと新鮮な驚きや感動は生まれない
・暗黙知という形式化しにくい、コンセプトをどう効果的にメイキングできるのか。
① 原理を知ること ② いい事例を知ること ③ 図解でイメージとして憶えておくこと ④ ひたすら考えること
・自分と世の中の関わりの中で
① 自分の価値観とは、自分の売りものとは何か
② 自分の「考え」の、「行動」の拠りどころは何か
③ ユニークな主張、新しい提案とはなにか
④ 周りの人に新しい驚きや喜びを与えるものは何か
⑤ 他の人との差別化をできる者は何か
⑥ それをきちんと言葉化し、実行へつなげているか。
結論 いま個が求められる幸せな時代
多様な価値観に対応するために、個人のスキルがキラキラと輝いていることが条件。
そのためにも、一人一人が自分のコンセプトを確立し自立心をもつこと。
目次
はじめに
PART1 いま、なぜ「コンセプト」なのか
PART2 「コンセプト」って、何だ
PART3 「コンセプト」のカタログ
PART4 どう創る 「コンセプト」
PART5 「コンセプト」を最大のスキルに
あとがき
ISBN:9784887595903
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
判型:A5
ページ数:112ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2007年11月
発売日:2007年11月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
概念的、マインド的な部分が多かった。私の求めるコンセプトの作り方は少し得られにくかった。
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よきよき
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元博報堂の制作部長である高橋さんの本。我が組織の機関誌で特集記事を掲載してもらった。その記事に興味を持ったので購入。高橋さんの発想法を知ることができる。
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コンセプトメイキングの超基礎的考えについて、事例を紹介しながら解説している。新しい情報は特にない。コンセプトメイキングやマーケティング等の知識がゼロの人にはちょうど良さそう
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コンセプトを立てるには?
→コンセプトとは、時代が求める新しい価値観の提案であり、
1.既成概念を壊す
2.新しい視点で価値観を創る
3.全体をつらぬく骨格
4.活動すべての指針
いま、なにが、売りものか
これがこうなるという新しい概念と、新しい中心のアイデアがはいる
コンセプトメイキングは、現状認識、時代洞察、発見つまり価値づくり、言葉化つまりキーワード -
コンセプトというものがよく分からず、図書館にあったので手に取った本。
全体は100ページ余りなので、さくっと読み終わる。しかし何を意図してか、図だけでなく本文にも手書きの文字が取り入れられていて読みにくかった。
内容はもう少し具体的だとよかった。コンセプトについて抽象的に終わっていて、私自身は分かるようで結局よく分からなかった。 -
事例分析レベル。ある程度広告に通じてる人なら得る物はあまりないです。
30分ちょいで読めます。 -
ちょうど コンセプトを つくっていたので
タイムリーな本だった。
事例が豊富で なるほど、という 言葉の凝縮があった。
図が おもしろいね。
コンセプトを いつもつくっているので、
図をつくるのもなれている。
手書きなのが 好感が持てる。
ちょっと、女性的な字だね。
違うことを 違うようにいって 納得されることは
難しい作業だが 『へそ』がしっかりしておれば、
ちゃんと 骨太になるということか。
『どう言うか』よりも『なにを言うか』がポイント。
変化する時代だからこそ 視点を切り替えることが
何よりも大切となる。
発見のために(価値観を変える)
1 視点を変える
2 切り口を変える
3 意識を変える
4 発想を変える
5 概念を変える。
現場認識をして 誰に なにを訴えるのかが ポイント。
コンセプトとは 自己主張であり 違いを際立たせる作業。 -
分かる人が書いた本。コンセプトは、事柄文脈を捉えてそこから導くイメージなのだが、それを切り出してしまうとやはり誤解を与えるんじゃないかな?と思いました。
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図がならんでいて理解しやすい。
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わかりやすく、コンパクトにまとめられているものの、中身は非常に濃く感じました。
コンセプトメイクは、様々な要素を組み合わせていく作業を含むとはいえ、実質0から1を生み出す作業なので、プロセスが非常にハードでコンセプトメイクに優れた人でもプロセスをわかりやすく説明することは非常に難しいと思います。
その上で、私がどこまで理解出来ているのかという不安があるものの、本書はプロセスのエッセンスをコンパクトにまとめられていて、本当に優れた人だからこそ書ける一冊という印象を持ちました。
自身がこのテーマへの課題認識をしている状況なので、とても参考になりましたが、読み手によっては全く響かない可能性もあると思います。それくらいシンプルに書かれていて、読み手を選ぶと思います。
ステージが変わる毎に読み返したい一冊です。 -
広告は説得のアートである、という誰だかの言葉が印象的。
本の体裁の工夫として、作者?の手書き文字で文章が書かれているのだけど、残念ながら字が汚いので非常に読みづらい。どうしても手書きにしたかったなら、誰か別の人に書いてもらえば良かったのに、、、。 -
博報堂に長年勤めていた著者の、考え方のコツシリーズ(?)、2冊目。コンセプトがなぜ必要なのか、から、企業コンセプトの具体例まで。
とにかく読みやすいので、さくっと読み終えた。でもやっぱり、私にはあまり刺さる言葉がなかった。読みやすすぎて、内容がさらさらとこぼれ落ちてしまうかんじ。
ただ、コンセプトの考え方は参考にしたいと思った。現状認識→時代洞察→発見→言葉化のサイクル。現状と時代の客観視ができなければ、どんなに良い言葉を見つけても意味がない。どう伝えるかよりも、まずはなにを伝えるか、というところは、心に留めておきたい。 -
読みやすいし、わかりやすい。参考になります。
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博報堂OBが書いたキャッチコピーの作り方的な本。有名なコピーを90個近く取り上げ、それぞれに簡単な解説が載っているのが特徴。コンセプトの作り方は、、現状を正しく認識して後は閃きが重要だと。結局持っている感性を磨く事が大切と、元も子もない。
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著者は博報堂出身のフリープランナー。半年くらい前に書店で立ち読みして気になってた本だったので、同書と同著者の最新本の2冊を同時に購入。
広告のみにとどまらず、ビジネス全般においてコンセプトメイキングが必要。これまでの既成概念を壊し、新しい発想で独自性のあるコンセプトを見つけることで、ビジネスを差別化させ、ターゲットに共感と感動を与えることができるかどうか、、、、。つまり勝敗のポイントは、その中心となる「コンセプト」=ビジネスの「へそ」がしっかりしているかどうかということ。
また、どんなに優れた商品やビジネスモデルでも、伝わらなければ全く意味がないことで、優れた感性を如何に言語化して、ターゲットに伝え、狙い通りの反応を引き出すかが重要になる。(「広告は説得のアートだ」とも言われる所以か。)
マーケティング活動を通しての中心的(全体を貫く骨格)な役割こそ、「コンセプト」であり、そのコンセプトがしっかりしたものであれば各戦術も整合性がとれてくる、と説く。
多数の事例を参考に出し、コンセプトを導き出すロジックを、図解も多用して説明している。(個人的には、アップルの「Think Different」や日産セレナの「ものより思い出」なんかは、印象深かった。)
根底に流れるのは、現状で満足していては負けで、今より、そして他よりも「変わる」ことができないとダメという考え。「生きることは変わること」というドラッガーの言葉を冒頭にあげている。
その点でも共感を覚えた。2007年発行の本だが、基本を分かり易く、理解しやすい。
今度は、同著者の最新本「差別化するストーリーの描き方」に続きたい。 -
コーポレートブランディングを考える際に参考にさせてもらおうと手にとった。
角度をズラす感覚は元々持っているが、この本の具体的事例により幅が拡げられそうな感覚を持つ。
入口には良い本だと思います。 -
コンセプトとは?をかいているが、あまり深い説明はない。
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元博報堂制作部長のコンセプトとは何か、つくるにはどうしたらよいかを書いた本。
コンセプトの概念の説明→企業コンセプトなどの具体例→考え方の説明、と同じ事を何度も噛み砕いて説明している印象。
具体例が85例だったかな、沢山書かれているんだけどどれも通りいっぺんなのが残念。できれば例は少なくてもいいから掘り下げてあると面白かったと思う。
あと例がどれも古いというか。。2007年発刊だからそれほど古いってわけでもないのに。
著者いわく、コンセプトの作り方は4ステップにわかれるとのこと。
現状認識→時代洞察→発見(価値づくり)→言葉化
現状認識は比較的やりやすいけれど、そこから先がなー。
先を読む、全体を読む、人を読む、変化を読む。。変化に興味をもってアンテナ張って。。現状認識(情報)と組み合わせる
すると新しい価値観が出てくる
結局アイデアは情報の組合せ、情報の新しい関係づくりなんだという事。
概念としてはわかるんだけど、中々それがうまく行かなくって困る。
さらに困るのが言葉化すること。
発見した新しい価値を人にも伝えるよう凝縮して言葉にすること
んー。。。難しい。。。
確かにいい広告などは最高のプレゼンですよね。
「モノより思い出」とか「こどもといっしょにどこいこう」、「パスポートサイズ」
「体内環境正常化」
覚えてるし、どういう価値観なのか一言でわかるし。
学生の頃、広告代理店って何だか派手なチャラそうな仕事って思ってたし、クリエイティブの人って何か特別な才能の人って思ってたけれど、別に普段の仕事でも必要なことだったりするんだよなーと最近つくづく思ったりする。
キーワードのヒントはもうこれは実例を見るしかない、とのことだけど3つほど類型が書いてあってそれが参考になる。なるほど、これらのレトリック、考えてみるといいかもしれない。
・○○ではない、○○なのだ
・それはあくまで手段で目的はこれだ
・○○を売るのではなく○○を売るのだ
薄くてさらっと読める本、手書きちっくなフォントもいい感じです。 -
“コンセプト”という曖昧語を噛み砕いてくれる一冊です。
図解で説明してくれる上、事例が豊富なのが嬉しいです。
仕事の原点を思い出しました。繰り返し読み返したいです。 -
コンセプトって、そもそも何?から始まって、どう考えて作っていくことが出来るのかが、書かれています。
概念など、図が豊富で読みやすく、分かりやすかったです。
繰り返し確認するために読みたい一冊。 -
本書とは関係ない点で言うと、
カタカナをもっと腹落ちするまで定義しておくべきだなと思った。
「コンセプト」という言葉を曖昧に使い過ぎていた。
自分なりでも良いので定義してみること、また、この本の定義に乗っかるもよし。
コンセプトメイキングも定義次第だと思う。
自分は著者の方法論がしっくり来た。
ビジネス的に使えそうだと思う。 -
現状課題把握+社会背景=本質的な目的意識⇒明確なコンセプト
どう伝えるよりも、なにを伝えるかが大事。 -
事例がたくさんなのが良い。すぐよみ終わる。ふーん、なるほどー。
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コンセプトについての考え方が変わった。
何気なく、使っている商品や、サービス。それは一貫したコンセプトのもと販売、行動している。
なにか理念と、少し似ているのかなと思いました。