- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784889919349
作品紹介・あらすじ
宮台真司にシンクロし、それでも宮台真司になれなかった若者の「絶望」と「自死」に、「生きづらさ」を背負う若者たちの普遍的問題を見い出し、処方する。
感想・レビュー・書評
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シン・エヴァンゲリオンが2021年3月に公開されて青春が終わった奴らがたくさんいたんだと思った。その時に、ゼロ年代という名前で呼ばれていた作品群や社会全てをすっ飛ばして90年代という時代の強度を思わずにいられなかった。だからこの本を読んだ。
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本の内容としては、
宮台真司に影響を受けて死んでしまった少年に関して、
藤井誠二が取材し、宮台真司が解釈するといった感じ
私自身、宮台真司の著作には面白みを感じて
影響をうけるべきところが多々あると思っているが、
鵜呑みにはできない危うさを感じている
周りに宮台真司について話し合える知人もいないので、
どういった目で評価されるのかわからず
読み違える事がありそうですごく不安
この本もそういった面からみて、読み解きがたい
自分の中で思うところはあるのだが
読み違えていたら危険な読み方だし
もっと宮台真司の事をしっていかないと -
宮台に憧れ、そうなれず、自死を選んだ学生の手記。偏見だが、恐らく彼にとって宮台は「自己の欠落を理知的・論理的に補完し、世間を見下すことに成功したグル」に見えたのではないか。しかし殆ど「ひとかどでない自分」に拘泥する試みは失敗に終わる。
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1999年 初版
宮台氏の言説を誤解して信奉し、心理的に引きこもっていく若者に向けたメッセージ。
自殺したS君の記録と、似て非なる思考でS君の親友渡邊くん、自殺の数週間前からS君と付き合いS君が理想とした美絵さんの関係性に基づく。
S君ほどではないものの、同様に何事も客観的に見てしまい、「その瞬間」にのめり込めない自意識を自分も持っている。
宮台氏が表現する2通りの生き方と、意味がないと感じる人への処方箋のヒントは、それはそれでわかるものの、僕はどちらでもなく今そこまで悲観していない気がした。
簡単に言うと、まだまだ理想主義でいるし、それが希少とも思っていない。
希少どころか、成熟社会は欲望中心のズレた成熟型であって、人類はこの世界の大切なことの1%も見出だせていないと思っている。
豊かさを求めて資本主義を突き詰めても、心が貧しい人が増えるばかりというのが証左だろう。
手軽に娯楽が手に入るように、手軽に豊かさが手に入るようになり、世界中自然な笑顔で満ち溢れた時が本当の成熟社会だと思うし、S君のように「わかる人」こそ、そのために尽力できる限られた逸材ではないだろうか。 -
難しかった。途中で挫折
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くだらない。
興味深いかと思って読んでみたけれど、全然だった。
初めて自殺に関連する本を読み、実例を読んで共感も同情もできなかった。
宮台さんの他の本を読んだことがないから、あれだけど、
宮台さんもSも視野狭窄過ぎやしないだろうか。
(視野狭窄だから自殺してしまったのだろうけれど)
私には、勝手に選民意識を持っていたのに、誰も自分を理解してくれない!とまた勝手に騒いでいるだけのような気がした。
ていうかね、タイトルをどうにかしたほうがいいよ…。
少年云々は本文中にも語られているからまだよしとしても、美しいか? -
宮台さんの、自分の言論への責任感、誠実さを、思考の強さを感じた。
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宮台の本の中で一番すき。
宮台のせいで自殺した人の本。
色々と大変なんですね。
社会学っていうより、ルポだな。