バルザック人間喜劇セレクション 第6巻

制作 : 鹿島 茂 
  • 藤原書店
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本棚登録 : 54
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894341609

作品紹介・あらすじ

主人公フィリップ・ブリドーは元ナポレオン軍兵士で、放蕩無頼のかぎりを尽くしたあげくパリを追放される。彼は母アガトの故郷の田舎町イスーダンにやってくるが、そこではアガトの兄ジャン=ジャック・ルージェの莫大な財産をねらって、ルージェの内縁の妻フロール・ブラジエ(通称「ラブイユーズ」)と兵隊あがりの乱暴者マクサンス・ジレ(通称マックス)がひそかな陰謀をたくらんでいた。そこに性悪という点では一歩も引けをとらぬフィリップが割り込んでくることになる-こんなふうに話が展開してゆく『ラブイユーズ』は、悪漢小説として無類のおもしろさをそなえているばかりではなく、制御不能の欲望や情熱に翻弄される人間の不幸をとことん描ききって余すところがない。

感想・レビュー・書評

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  • 読書の師匠、Oさんからお借りして読んだ一冊。
    バルザックの人間喜劇を成す一作で、その個性的な登場人物とドラマティックな展開に読み応え十分な作品。
    最後は駆け足的な感が拭えないものの、欲深き登場人物たちの資産を巡る駆け引きや欲情に抗えない行動がどこまでも人間臭くて、どんどん読ませる。
    まるでテレビドラマを観ているように読めるので、長さを感じさせません。
    おすすめの一冊。

  • 爽快感ある小説。面白いです。

  • <閲覧スタッフより>
    約100篇もの小説に2000人を超える人物が登場する『人間喜劇(La Comédie humaine)』。何人もの登場人物が複数の物語間を縦横無尽に動き回る「人物再出法」と言う手法が特徴的です。『人間喜劇』は、バルザックの射程の広さを実感するオムニバス劇場です。
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    所在記号:953.6||ハオ||6
    資料番号:10125524
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  • 【09.2.19/図書館】
    今のところ、セレクションで一番面白いと思えたのがコレかも!
    主人公ながらフィリップのあの極悪非道っぷり!いや、すごいぜ。

    『セナークル』はやっぱり面白いと思うんだけど、幻滅下の対談では、ダルテス面白味ないって書かれてたよなぁ…え?面白いと思うけど…(リュシアンよりずっと・・・)

    それが一番の特徴とはいえ、あちらこちらで同じキャラクターを見かけすぎると、あまりにも世界が狭く感じるので、もしかしてやりすぎはマイナスなんじゃないか?と思い始めた、今日この頃…。

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著者プロフィール

オノレ・ド・バルザック
1799-1850年。フランスの小説家。『幻滅』、『ゴリオ爺さん』、『谷間の百合』ほか91篇から成る「人間喜劇」を執筆。ジャーナリストとしても活動した。

「2014年 『ジャーナリストの生理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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