商人道ノスヽメ

著者 :
  • 藤原書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894346932

作品紹介・あらすじ

グローバル化、市場主義の渦中で、"道徳"を見失った現代日本人に贈る、開かれた個人主義=「商人道」のすすめ。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の歴史解釈についてはいかがなものかと思うが、江戸時代の倫理にグローバルな市場道徳に通じるものがあることには大いに賛成する。

  • 高い倫理感を持ち、儒教につながる武士道的な生き方は、身内集団原理に基づく考えであり、その評価は高い。

    一方、商人道とは開放個人主義原理を道徳としている。

    日本的雇用慣行は、特定の相手との関係を長期にわたって結びつける、身内集団原理を範としている。

    しかし、現在の経済社会の変化に対応するために「相手が誰かわからない市場でお互いが利を得る行為に着目する」商道徳にヒントがあるとするのが本著である。市場では、正直さ、公正さが担保されない行為は非難され、排除される。わけ隔てなく、誠実で正直さを規範とする商人動的な価値観や道徳観が広まることで閉塞感の漂う日本社会を活力あるもにしようという試みは興味深い。

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著者プロフィール

1964年、石川県生まれ。立命館大学経済学部教授。専門は理論経済学。神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。論文「商人道! 」で第3回河上肇賞奨励賞を受賞。著書『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)、『ケインズの逆襲 ハイエクの慧眼』(PHP新書)、『新しい左翼入門』(講談社現代新書)、編著に『「反緊縮!」宣言』、共著に『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(以上、亜紀書房)など多数。

「2022年 『コロナショック・ドクトリン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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