- Amazon.co.jp ・本
- / ISBN・EAN: 9784894517837
感想・レビュー・書評
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【感想】
インデックス投資について詳しく書かれた1冊でした。
確かに、他の投資方法よりも簡単で手間もかからず、安全に資産運用していける投資方法なのだなーと読んでいて思いました。
ただ、作中でも指摘のあった通り、「いつ終了するのか」といった出口戦略が見えない点は、1つネックと言えばネックなのかもしれません。
個別銘柄と比べるとインデックスの方が安全ではありますが、やはり景気の波の影響は受けるわけですので、リーマンショックやコロナのように世界全体に大打撃を与える経済不況の場合は相応のリスクを負ってしまうことは避けられません。
そんな前途が不透明な最中にもめげずに、ずっとドルコスト平均法で買い続けられるのか、損切りせずに株を持ち続けられるのか。
そういった「忍耐強さが必要」という点は、ある意味かなりハードルが高いのではないかなーと思いました。
また、これを言っちゃ元も子もない気もしますが・・・
インデックス投資だとどうしても長く安全に資産運用していくというスタイルになる為、リターンのフォーカスが「老後」に寄りすぎている気もします。
老後の安全・担保もとても大切ですが、近い将来へのリターンをゼロにしてしまうというのは、些か夢がなさすぎるのでは?
結局のところ、どんな投資にも大小のリスクはあるわけですので、そこのところは自己責任で進めなければならないですね・・・
インデックス投資にとても興味がありますが、個人的には資産がHOLDされてしまう点と、リターンが遅すぎる点を考慮すると、今の自分が求めているものではないのかも。
【内容まとめ】
1.インデックス投資を進める3つの理由
・手間がかからないから
・世界標準のスタンダードな投資法だから
・お金の基礎知識として日常生活に役立つから
2.ひたすら積み立てて、寝かせて増やすだけ!
生活防衛資金を用意して、資産配分を決めて、投資商品を決めたら、あとは所定の比率で毎月1回積み立てるだけです。
毎月同じ日にちに、同じ商品を、同じ金額で、「自動的」に購入。
フツーの投資法で必要な、毎日株価チャートとにらめっこする必要もなければ、決算投信や有価証券報告書を読み込む必要もありません。
3.基本はひたすら「積み立て投資」
定期的に一定金額で同一の投信を購入する「ドルコスト平均法」を継続する。
基本的に買い持ち(バイ&ホールド)が特徴、つまり寝かせて増やす。
【引用】
p9
個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり投資信託に投資するより、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかに良い結果を生む。
p15
・インデックス投資を進める3つの理由
1.手間がかからないから
2.世界標準のスタンダードな投資法だから
3.お金の基礎知識として日常生活に役立つから
p46
・基本はひたすら「積み立て投資」
定期的に一定金額で同一の投信を購入する「ドルコスト平均法」を継続する。
基本的に買い持ち(バイ&ホールド)が特徴、つまり寝かせて増やす。
p60
・まずは生活防衛資金の確保を。
生活防衛資金とは、生活費2年分の金額。
月30万円の生活費があるなら、720万円。
その生活防衛資金を貯蓄しつつ、余剰金で投資運用を!
p78
・インデックスは究極の分散投資!
投資成果はアセットアロケーション、つまり資産配分でほとんど決まる。
銘柄選択や投資タイミング(安い時に買い、高い時に売る)も大切だが、どうなるかなんてそんなの誰もわからない。。。
そもそも金融機関が売りたい商品と、投資家が必要な商品は違う!
p82
・資産配分を決定する「ひとつの大前提」
自分のリスク許容度、耐えられる最大損失額を「年◯万円まで」とハッキリ把握し、その範囲に収まるように資産配分をつくる。
p110★
・ひたすら積み立てて、寝かせて増やすだけ!
生活防衛資金を用意して、資産配分を決めて、投資商品を決めたら、あとは所定の比率で毎月1回積み立てるだけです。
毎月同じ日にちに、同じ商品を、同じ金額で、「自動的」に購入。
フツーの投資法で必要な、毎日株価チャートとにらめっこする必要もなければ、決算投信や有価証券報告書を読み込む必要もありません。
p112
・年に一回やった方がいい「リバランス」
リバランスとは、運用していく中で崩れてきた資産配分(アセットアロケーション)を所定の比率に戻す作業。
具体的には、自分が決めた資産配分と比べて、比率が大きくなりすぎた資産クラスのインデックスファンドを売って、比率が小さくなりすぎたインデックスファンドを買うという作業。
p117★
・失敗しないインデックス投資の手順
1.家計の状態を把握する。
2.生活防衛資金を貯める。
3.自分の「リスク許容度」を把握する。
4.資産配分を決める。
5.ネット証券口座を開く。
6.決めた投資商品に毎月1回積み立てて寝かせる。
7.年に一回リバランスする。
p244
・インデックス投資の出口戦略
資産運用において、「最終的に利益を確保する」という意味。
しかし株式市場は、個々人の都合などとは無関係に上下に動き回ります。
・リアロケーション
・定額ではなく定率の取り崩し
・必要になったら必要分だけ取り崩す
などなど、個人によって出口戦略は異なります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者、水瀬ケンイチさん、どのような方かというと、某所には、次のように書かれています。
---引用開始
1973年生まれ、都内IT企業に勤める会社員。自称「下町の個人投資家」。2005年から始めたブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」は、インデックス投資家のバイブル的存在として知られる。著書に『お金は寝かせて増やしなさい』(フォレスト出版)、『【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術』(朝日新書、山崎元氏と共著) など。
---引用終了
で、知る人ぞ知る、インデックス投資家です。
で、本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
インデックス投資の入り口から出口戦略まで一挙解説!金融のど素人でもプロと互角以上に戦える。お金が勝手に増えていくしくみのつくりかた。インデックス投資歴15年間の実践記を初公開!
---引用終了 -
インデックス運用の仕方を説明。
今まで詳しい内容を勉強せずになんとなく運用していたが、これまたなんとなく理解した。
今までの運用の仕方が意外と正統派だった事に気づき安心。現状のまま継続する事に決定。
投資は長期的に忍耐が必要だ。 -
自分の体験がしっかりと書かれていて、非常に好感が持てた。
終わり方まで提案されていたのも素晴らしい。
プロローグ
世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有することをインデックス投資と呼ぶ
おすすめ理由
1.手間がかからないから
基本的には株や債券に分散したインデックスファンドを、毎月定期的に同じ金額積み立てて、あとは寝かせておくだけ
2.実は世界基準のスタンダードな投資法だから
GPIFでも77%を占めている
3.お金の基礎知識として日常生活に役に立つから
インデックス投資の標準的なリターン水準を知っていれば、詐欺師がうたっている「確実に年利10%」とか「10年で10倍」という高リターンがあり得ないインチキレベルであることがすぐにわかるはず
第1章
インデックスファンドは、「投資信託」という金融商品の一種
投資信託の値段(基準価額)
基準価額が値下がりして損をするのは投資家だけで、運用会社は損をしない
投資信託のメリット
1.少額から購入出来る
100円から始められる
2.たくさんの銘柄の株式や債券に分散投資できる
株式、債券、不動産といった資産のしゅるいのことを「資産クラス」
3.運用する金融機関が破たんしても資金が守られる
投資信託は、販売会社、運用会社、信託銀行という3つの金融機関が運用に携わりますが、そのいずれが、破たんしても、投資額に関わらず投資した資産は制度的に守られています
大半の投資信託が市場平均のインデックスに負けてしまうという結果が、古今東西明らかになっている
デメリットもある
1.持っているだけで手数料がかかる
投資信託には各種の手数料がかかる
1.購入時手数料、2.運用管理費用(信託報酬)、3.信託財産保留額の3つ
なかでも、運用管理費用は持っている間は毎日かかる手数料、これができるだけ低い投資信託を選ぶことがとても重要
購入時手数料と信託財産保留額は0%のインデックスファンドがある
2.すぐに大儲けはできない
何十年といった長い時間がかかる
ただし、長い時間をかければ、着実に資産形成をすることができる
やり方次第では、ほとんど手間をかけずに可能
現在、日本には約6000本もの投資信託がある
日本の上場企業数よりも多い
回転売買の名残
インデックスファンドとアクティブファンドの2種類があり、買うのはインデックスファンドだけ
アクティブファンドの70〜80%はインデックスファンドに負けている
この傾向は日本だけでなく世界的に
アクティブファンドが負けてしまうのは手数料が高いことが原因
日本の投資信託のコストは米国に比べて割高
純資産額上位5位で、日本は全てアクティブファンド、米国はほぼインデックスファンド
購入時手数料については、日本が平均3.20%、米国は0.59%
運用管理費用は日本が年率1.53%、米国は0.28%
本書では積み立て投資をおすすめ
ドルコスト平均法
基本的に買い持ち[バイ&ボールド]が特徴
投信積み立てサービスを利用
資産運用は資産を「持っていること」
第2章
まずは家計の状態を把握すること
ざっくりとした1ヶ月の生活費が把握できたら良い
給料が入って、その残高がプラスならまずはよいとする
2〜3ヶ月見ておけば把握できるはず
マイナスなら生活費の見直し
金額が大きい、不動産→保険→車→水道光熱費→といった順番に行う
次に生活防衛資金を貯める
目安としては生活費の2年分
生活防衛資金を貯めながら投資しても良い
生活防衛資金は年収ではなく生活費の2年分
節約すればその分少なく済む
生活防衛資金は心の安定も守ってくれる
現代ポートフォリオ理論の究極の目的は、リスクを効率的に減らして管理すること
インデックス投資においていちばん大切なことは、「自分のリスク許容度を知ること」
リスク許容度とは、投資家の許容できるリスクの範囲のことで、資産運用で発生する損失を1年間でどの程度受け入れられるかの度合い
〇〇%という率で表したり、〇〇万円という額で表す
最悪の事態を想定する
自分のリスク許容度を知る方法
1.年間の貯蓄可能金額の範囲内
2.GPIFが負っているリスクの範囲内
2016年度で年間12.2%のリスクをとっている
金融の世界では年間リスクの2倍の損失をみておけば最悪のケースに備えられる可能性が高いと考えることが多い、年間±24.5%となり、最悪年間▲25%程度の損失を覚悟するリスク水準
これは比較的安全サイドに倒したリスク水準
3.夜ぐっすり眠れるかどうか
著者のリスク許容度は、現在は年間▲30%で、年齢とともにだんだん下がる、10年くらいの目安で再確認
金融の世界では、リスクとは、「将来の結果の不可実さ」のことを表す
振り子の「揺れ幅」のことだと考えればイメージしやすい
リスクは数字で確実に表現できる
「将来の不確実さ」のことを統計学では「分散」といい、その度合いを「標準偏差」という
リスク(標準偏差)は「〇〇%」と数字で表せる
「リスク(標準偏差)10%」という投資商品は、1年後に、平均値から±10%以内に68.3%の確率で収まり(1標準偏差)、±20%以内に95.5%の確率で収まり(2標準偏差)、±30%以内に99.7%の確率で収まる(3標準偏差)と考える
期待リターンも数字で表現できる
「期待リターン」とは、その投資対象に投資した場合に、1年後に実現する可能性が最も高いと考えられるリターンのこと
期待リターンも±〇〇%と表現
リスクの説明で出た平均値にあたる基準点が期待リターン
ただ、推計方法が何通りかあり、これが正解というものは無い、年金基金などのプロが算出した期待リターンの数字で代用するのが現実的
「リスク(標準偏差)」と「期待リターン」の2つがあれば、同じ指標で比較できる
「分散効果」の地味なすごさがわかる
値動きの違う投資対象を組み合わせると、リスクを下げることができる効果
期待リターンが5%の投資対象が10銘柄あったとすると、これら10銘柄を組み合わせると、なんと期待リターン5%は「維持」したまま、リスク「だけ」を下げるという、投資家にとって実に都合の良いことが実現できる
金融市場において、「分散効果」のように誰もが簡単に再現でき、かつ強力に通用する法則は、実はそう多くありません
インデックス投資は、「分散効果」を最大限に活用した投資法
投資成果はアセットロケーション(資産配分)でほとんど決まってしまう
資産配分の決定方法には、「ひとつの大前提」と、大まかに「2通りの方法」がある
「ひとつの大前提」とは、自分のリスク許容度=耐えられる最大損失額を「毎年〇〇万円の損失まで」とハッキリと把握し、その範囲に収まるように、資産配分をつくる
リターンではなく、リスクから資産配分を決めるという手順を間違えない
資産配分を決める方法のひとつは、「世界市場ポートフォリオ」
世界各国の株式時価総額と同じ比率で、資産配分をつくる
国内株式:先進国株式:新興国株式=1:8:1
もうひとつの方法は「有効フロンティア」
ファンドの海のアセットロケーション分析ツールを利用
30年間の運用シミュレーションができる
実際の運用はこのようななだらかな曲線は描かない
世界市場ポートフォリオだけだとリスクが年率19%程度でまだまだリスクが高い
ここに債券クラスを組み合わせるわけだが、債券クラスの割合こそが、ポートフォリオ全体のリスク水準が決まる重要要素になっている
株式クラスと債券クラスという値動きが違うアセットクラスを組み合わせることによって分散効果が働き、あまり期待リターンを下げずにリスクを効果的に下げることができる
国内債券0%で株式クラス100%だと、期待リターン5.4%・リスク(標準偏差)19.0%
国内債券を50%組み入れると、期待リターンが3.2%・リスク(標準偏差)9.7%
期待リターンが5.4%から3.2%と「4割」下がったのに対して、リスク(標準偏差)は19.0%から9.7%と「5割」も下がる。これが分散効果
損失額の計算方法
投資金額×{期待リターン-(2×標準偏差)}
100万円投資で国内債券50%組み入れだと16万2000円
リーマンショックは2標準偏差を超える株価下落が起こった、心配な人は3標準偏差以上を見ておくと良いかも「(3×標準偏差)」に変えるだけ
本書では債券クラスに外国債券を組み入れていない
債券クラスは、価格変動に対する緩衝材の役割を期待しているので、リスクが国内債券よりも高い外国債券は使わないという考え方
投資のテキストやバランスファンドには外国債券が含まれているが、これは米国で発達した投資理論をそのまま日本に持ってきた影響で、日本の個人投資家には必ずしも当てはまらない
リーマンショックの時に外国債券クラスのインデックスファンドを大量に保有していて、為替リスクを取り過ぎていた状態にあり、株価暴落と同時に進んだ超・円高によって、米国本国の投資家よりも深刻なダメージを受けてしまった
REITや金は市場規模が小さい、世界経済全体の成長に乗っかることができない
現在、買うべきインデックスファンドの運用管理費用(信託報酬)の目安は、国内資産(国内株式・国内債券クラスなど)が年率0.1%台、先進国資産(先進国株式クラスなど)が年率0.2%台、新興国資産(新興国株式クラスなど)が0.3%台(すべて税抜き)
2017年11月のベストチョイスは
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド、運用管理費用(信託報酬}年率0.16%
eMAXISSlim先進国株式インデックス、運用管理費用年率0.19%
〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ新興国株式インデックスファンド、運用管理費用年率0.339%
もし、運用管理費用がさらに安いインデックスファンドがてできたら、すでに保有しているものはそのままにして、新たに積み立てる分から、新たなインデックスファンドに変更すれば良い
国内債券インデックスファンドは長期金利が2%程度になるなど、国内債券市場が正常化するまでは代替え商品で、「個人向け国債 変動10年」「ネット銀行の定期預金」
「個人向け国債 変動10年」なら、年率0.05%の最低金利保証、国内債券インデックスファンドに乗り換えることも可能
年に1回だけ、「リバランス」
自分が決めた資産配分と比べて、比率が大きくなり過ぎた資産クラスのインデックスファンドを売って、比率が小さくなり過ぎた資産クラスのインデックスファンドを買う
第3章
最適な金融機関はSBI証券か楽天証券
コスト最安値のインデックスファンドを設定と同時に真っ先に取り扱うかどうか
ロボアドバイザーはコストが年間1.0%と高い
つみたてNISAはインデックス投資にぴったり
まとまった金額や海外のETFに投資したいのであればNISA
デメリットは損益通算できない、損失の繰越控除もできない
iDeCoはあくまでも年金
但し、拠出時は掛け金全額が所得控除の対象
運用中に得られた利益は非課税、しかも給付完了まで続く
受け取る時は退職所得控除や公的年金等控除の対象
iDeCoが第一優先、つみたてNISA、NISAの順
資産運用の終盤になれば、いずれ保有資産全体に占める非課税口座内の資金の割合はごく一部になるだろう
第4章
実際にやってみると、ただインデックスファンドを買ってじっと待っていることが、意外と大変
歴史を知って、右肩上がりを待つ
複利の力を知る
10年、100年という長期間が経つと、途方もなく大きくなる、200年も経てばそれこそ数十万倍になる
複利はプラス方向だけでなく、マイナス方向にも効く
なるべく長期間投資することによって、複利の力を働かせやすくすることはできる
長い運用期間の後半にこそ、複利の力が効いてくる
「平均回帰性」とは、短期的にランダムに発生しているように見える事象であっても、長期的には平均値に収束していく性質のこと。統計学では「大数の法則」
保険会社などはこれを活用して事業を行なっている
投資の世界で最も一貫性のある現象が、平均回帰性である
インデックス投資は
銘柄を選ばなくても儲かる
タイミングを図った売買をせずにバイ&ホールドするだけで儲かる
買いたくないときにも買わないといけない
売りたくなったときに売らないことが大事
リスク許容度の確認は株価が好調な時にこそ行うべき
おすすめなのは、株価がググッと上がったときに、プラスとマイナスを入れ替えて、同じだけ下がったら耐えられるかと自問自答すること
大暴落中にバイ&ホールドを継続するのに有効だった方法
インデックス投資の古典・名著から、勇気をもらう
健全な長期投資においては、直感こそが敵であり、理性こそが友である
資本主義は、企業の成長・生産性・豊かな資源・革新を通じて富をもたらし、その所有者たる投資家にとってはプラスサムのゲームを提供する
売らずに我慢するテクニック
1.ヤフーファイナンスでダウ平均株価チャートのmax期間を見る
2.構成銘柄企業に想いを馳せる
3.下手の考え休むに似たり
4.フレーミング(思考の枠組み)を変える
A 逆に考えてみる
B 資産の増減額ではなく、総資産額で把握する
現在(2017年11月)のコスト水準であれば、すでに投資した分はそのまま置いておいて、今後積み立てる分から新インデックスファンドに乗り換えるだけで良い
乗り換えコストチェッカー「バリュートラスト」でも試算できる
第5章
2008年
リーマンショック時の急激な円高で海外旅行は豪遊できた
資産は半分になった
2009年驚異のV字回復
株価大暴落の翌年の急上昇、これが平均回帰性
2011年東日本大地震
キャッシュもある程度の金額は、生活圏にあ店舗があるメガバンクや地銀、ゆうちょ銀行などに入れておく必要があるとわかった
停電でATMが使えなかった、ネット銀行は出金できない
対面の窓口がある銀行は、通帳や印鑑がなくても現金を10万円程度引き出せるような臨時措置が取られていた
2012年元本回復
2〜3年で戻る
15年で元本に対して150%増えた
15年の経験でわかったこと
1.最悪の事態の想定は「厳しめ」に見積もるべきだった
2.相場が永遠に下がり続けることはない
3.インデックス投資家の仕事は「売りたくなったときに我慢すること」
第6章
インデックス投資の終わらせ方
投資家がコントロールできるのは、コストと、せいぜいざっくりとしたリスクまでで、将来のリターンはコントロールできない
インデックス投資の出口戦略
1.リアロケーション
加齢に伴い、債券比率を高める
米国には「100から年齢を引いた割合で株式を持て」という教えがある
著者は30歳の時に株式80%、40歳になった時に70%にした、50歳では株式クラスを60%程度にしようと考えている
10年ごとや5年ごとに相場が平常時、上げ相場時に行う
2.定額ではなく定率の取り崩し
大前提は、所定の資産配分比率を崩さないように取り崩す
ポートフォリオ全体と同じ資産配分で、インデックスファンドなどを売却する
取り崩す金額は定額でなく定率で
目安として4%ルール
ポートフォリオの期待リターンからインフレ率を引いた数字が年間の取り崩し比率
取り崩しの期間は毎月でなくても良い
半年に1回とか1年に1回でも構わない
3.必要になったら必要な分だけ取り崩す -
インデックス投資を主戦略とする
梅屋敷商店街(大田区)のランダム・ウォーカーこと
水瀬ケンイチ氏初の単独での著書。
20代から株式投資を始め、本を読んで学び、
インデックス投資にたどり着いた氏の慧眼はただただ恐れ入る。
やはり、日本人著者の丁寧でわかりやすい言葉は、
出来の悪い海外投資本に疲れた読者にはありがたい。
さらにiDeCoや積立NISAなど日本ならではの投資環境に則った
アドバイスは、マルキールやエリスの言葉よりも実践的だ。
特に、アセットアロケーションに債券を組み込んで
リスクを低減するという視点は、具体的な数字が示されており
大変有用だった。
「インデックス投資が、人の欲望をエンジンとした
資本主義経済の長期的発展に賭ける投資法だと
腹に落とすことができた人たちはなかなかブレない」
これは名言。
バートン・マルキールの「ウォール街のランダム・ウォーカー」、
チャールズ・エリスの「敗者のゲーム」、
ジャック・C・ボーグルの「マネーと常識」、
そして梅屋敷・M・ケンイチの「お金は寝かせて増やしなさい」を
世界インデックス投資本遺産に決定です!
マンガの主人公である新妻の未来さんが、
2004年にランダムウォーカーの原書11版(2016年最新版)
に遭遇するのはご愛嬌(笑)
でもこのマンガ部分、ほんとうに必要だったのかなぁ。 -
初心者向けインデックス投資の勧め本です。
長期積立の促進を主目的としたNISA制度に合った投資方法で、時勢にあった内容でした。
長期的に見れば経済は成長していくものということを理解し、ドルコスト平均法を実践し続けることで、安定して利益を得ることができるということを、超初心者でもわかるように書いてくれています。 -
積立NISAをはじめたばかりなので参考になった。
投資方法というよりも、
*インデックス投資について
*リスクへの考え方
*投資への姿勢
がすごく勉強になった。
少なからず投資はリスクがあり、暴落も決してないとは言えないのでそういった不安の解決方法が分からないまま始めた。そんな中で大暴落が起きた時にどういう考え方をするのかを過去の著者の経験から書かれてあったので説得力があったように思う。
特に「人が幸せを望む限り成長は続く」という言葉が印象的だった。ただ不安のある中で何となく投資するのではなく、投資の目的や考え方を明るく捉えられているなと感じた。
今回さっと読んだ部分もあったので、投資を進めながら、もう少し自分の中で消化できるまで何度か読み返そうと思っている。
-
この本から学んだこと
①期待リターンとリスクの考え方
②その投資信託での最大損失額の計算ができるようになった
③出口戦略について書かれていた
これらがわかるようになってますます投資が楽しくなった!
ある程度投資信託の仕組みについてわかった上で読み込んだ方が読みやすいと思います。 -
とりあえずインデックス投資。
世界経済の成長の恩恵に与れるのは市場規模の大きな資産クラスのもの(株式と債券)だから、REITやゴールドはおススメできない。
インデックス投資をするなかで大事なのは、「売りたくなったときに我慢すること」。
出口戦略として、定額ではなく定率(4%)の取り崩しを行う。
金融機関が積極的に勧めてくるものは手数料稼ぎなので相手にしなくてよい。
2017.11時点でのベストチョイス
○三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
○eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
○ニッセイ新興国株式インデックスファンド
金利が上昇する(国内債券市場が正常化する)までの間のベターな債券
○個人向け国債 変動10年
○ネット銀行の定期預金
数が少ないとかそういう理由もあるとは思うけど、ある年の国別のアクティブファンドの勝率(VS インデックスファンド)でチリが0%なのすごいな、1勝もできてないのか…。
2標準偏差→95.5%はリターンがその範囲に収まる、それを超える発生確率はわずか4.5%だから例外的なレアケースだと思って諦めようと著者は考えているとのこと。
4.5%がレアケースなら単発ガチャなんて引けないな!と思ったけどガチャは回数重ねて掴むものですからね。