ヒトはなぜ太るのか?

  • メディカルトリビューン
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784895893985

感想・レビュー・書評

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  • ダイエットは消化するカロリー以下の食事に抑えれば良いというわけではない。また数多くのダイエット本には誤りが多いという。食事制限によるダイエットは一時的に体重の減少があっても、その後ほぼ確実に元に戻ってしまうのは、そのダイエット方法が間違っているからだ。(勿論本人の意思の強さ弱さがあるが、元に戻るまでの期間がちょっと違う程度だろう)

    まずダイエットでは、カロリーは問題ではない。古代の祖先から何万世代も続く中でその殆どは狩猟採集をしてきた。当時の栄養素の中心はタンパク質だった。そして5000年から2000年ほど前から農業をする事で人間の食事から炭水化物の割合が徐々に増えてきた。
    しかし、人間の食事の内容が変化したにもかかわらず、まだその食生活に人間自体が適用していない。
    その為痩せるためには炭水化物の摂取を抑え、血液中のインシュリンの急速な上昇を盛る必要があるということを言っている。
    逆に脂やタンパク質の重要性を説き、肉や魚、チーズなどを食べることを推奨している。
    確かに自分も、好きなものを考えると炭水化物が多い。というよりも炭水化物を抜こうと考えてコンビニに行くと、パン、おにぎり、パスタ、うどん、ポテトチップスなど炭水化物がこんなに多いのか。と驚く。

    内容は非常に納得できた。そして自分が痩せない理由もよくわかった。

  • 太る原因は炭水化物、これは最近よく言われていることですが、これは科学的見地から太る仕組みを説明した本。
    私はなぜ太らないのか?要因は一つだけではないようですが、インスリンの働き方により太りやすい、痩せやすいがあるようです。
    米は食べるけれども、実家に居た時も結婚後も多様なおかずを好き嫌いなく食べれているのが結果的に良い方向に働いているようです。
    ダイエットに悩んでいる人は、巷に数多あふれる安易なダイエット本よりこういった本で理論から学んだ方が良いと思います。

  • 第2部の肥満症入門は良い

    結論としては炭水化物抜きダイエットとなるのですが
    行き着くまでの理由が書かれていることが良いです。

    脂肪の蓄積とインスリンの関係
    炭水化物とインスリンの関係
    肥大化した脂肪細胞とサイトカイン
    等々

    尚、第1部約100ページは読まなくても結論には影響はありません。

  • 作者曰く、「これはダイエット本ではない」
    この本はどうして人が太ってしまうのかについて今日までにどのような議論が交わされてきたのかをまとめた本です。
    例えば、人が太ってしまうのは環境のせいなのか 意志が弱いせいなのか とか、
    脂肪と炭水化物を制限することは本当に太らないための方法として正しいのかなど…   
    読んでいて自分の生活習慣や食事について考えさせられる面白い本でした‼

    学生アルバイトスタッフR.F.
    熊本学園大学付属図書館OPAC
    https://lib-opac.kumagaku.ac.jp/opac/search?barcode=%EF%BC%90%EF%BC%90%EF%BC%97%EF%BC%96%EF%BC%99%EF%BC%96%EF%BC%90%EF%BC%93%EF%BC%91&type%5B%5D=book&type%5B%5D=magazine_title&type%5B%5D=magazine&type%5B%5D=paper&target=local&searchmode=complex

  • 人が太るのは食べ過ぎて運動しないからではなく(それは原因ではなく結果)、歳とともにあるいは遺伝的に、インスリン抵抗値が上がり、体が脂肪を溜め込みやすくなるから、という理論。だから痩せるには(あるいは健康を維持するためには)インスリン値を上げる炭水化物と糖を摂取しないのが一番、という、炭水化物ダイエットのすすめ(ダイエット本ではないけど)。
    翻訳のせいなのか、読みにくい本ではあったけど、それなりに面白かった。読んでいる間は、そうか、炭水化物か、これで私の問題も一発解決だな!と思っていたのだけど、読み終わってからよく考えたら、やはり日本人としては炭水化物だけを目の敵にして、脂肪と蛋白質と野菜だけで生きてはいけないというか、やっぱりそれって不自然で不健康そう、という気がした。バランスの問題というのは何でも奥が深い。

  • カロリー神話をデータで打破する本。炭水化物ダイエットがもてはやされている理由がわかる。ある意味理論的支柱かも?ただし、炭水化物より脂肪のほうがましということはわかる気がするが、マクガバン報告に反して、肉を食べれば良いということに関するデータは弱い。はっきりしていることは、精製された穀物や糖類は食べてはだめだということだ。

    ・カロリーを減らして、運動しても、やせない。過食は肥満というパラダイムは変換の必要がある。
    ・インスリン濃度が高いと脂肪を蓄積する。インスリン濃度が低ければ、脂肪組織から脂肪が遊離し、それを燃料として燃やす。
    ・インスリン濃度は、炭水化物により決定される。消化されやすい炭水化物ほど、インスリンの総分泌量が多くなる。
    ・やせるためには、炭水化物の多い食物を避けなさい。食物が甘いほど、そして食べるのが容易で消化が速いほど太る可能性が高くなる。ビールやフルーツジュース、ソーダが最悪。
    ・炭水化物制限食では、炭水化物を動物性食品に置き換える。
    →動物性食品への置き換えは害になるので、ホールフードにしたほうが炭水化物のインパクトが少なくて良いのであろう。
    ・ピマ族は貧しくなり太ってしまった。原因は政府配給の、精白された小麦と大量の砂糖。
    ・栄養不足と肥満は共存する。
    ・低脂肪の食事が健康に及ぼす影響を調査する実験において、女性の体重は平均1kg減ったのに、腹回りは増加した。減ったのは脂肪ではなく、筋肉だった。
    ・運動したからといって、体重が減るというエビデンスは得られていない。ランナーが年をとるとともに、体重が増えているというエビデンスはある。
    ・運動すると食欲は増進する。
    ・過食は肥満の単なる必要条件。
    ・肥満の第一法則:からだの脂肪は入念に調整されている。
    ・肥満の第二法則:肥満は、わずかな調節不良によって起こり得る。
    ・肥満の第三法則:過食するから肥満するわけではない。子供は成長に過食が必要。成長そして体の大きさが食欲を決定する。ホルモンが異常になれば、筋肉を犠牲にして、脂肪を蓄積することもある。ラットの実験より。過食しなくても、太るというエビデンス。
    ・インスリンはその他のホルモン効果に勝る。
    ・インスリンの作用。細胞にタンパク質をため込む(燃料とすることを抑制する)。肝臓と筋肉組織に貯蔵した炭水化物の利用の抑制(エネルギーをため込む)。その結果として、細胞の空腹を感じ、通常よりも早く、多めに食べてしまう。インスリンが作用する間は脂肪が増え、体が大きくなるので筋肉も増え、エネルギー要求が大きくなるので、食欲が増加するという悪循環になる。
    ・インスリンの感受性で、太りやすいかどうかが決まる。筋肉組織の感受性が高ければ、やせる。脂肪組織の感受性なら太る。これは、遺伝的形質。
    ・また、年とともに、インスリン抵抗性が高まるが、これは筋肉組織のほうから起こる。→中年太りの原因。
    ・中年になると肥満になるのは、代謝が低くなるからではなく、肥満になるから代謝が低くなる。原因はインスリン抵抗性が筋肉組織で高まること。
    ・肥満の原因となる炭水化物。精製された小麦粉から作られた製品(パン、シリアル、パスタ)及びデンプン(ジャガイモ、米、トウモロコシ)、液体の炭水化物(ビール、フルーツジュース、ソーダ)。これらの食物は入手可能なもののうち最も安価なカロリー源。
    ・一方、ほうれん草やキャベツなどの緑色の葉野菜に含まれる炭水化物は、消化されにくい繊維と固く結びついているため、消化されて血液中に取り込まれるまでには、はるかに長い時間がかかる。また、これらの野菜は、水分を多く含み、重量の割に消化されるデンプンの量が少ない。ジャガイモに比べ太りにくい。
    ・果物は果糖に注意。果糖と砂糖は全く同じ。肝臓で代謝され、脂肪になる。
    ・アルコールは同時接種する炭水化物によって脂肪として蓄積されるかどうかが決まる。ビールは三分の二が麦芽糖なので、ビール腹になる。
    ・砂糖と高果糖コーンシロップには薬物と同じ常習性がある。

  • 読み終わった登録漏れ。
    結論は炭水化物食べたら太る、かな

  • すんごく読みづらくてあんまり入ってこなかった。
    レビューにある翻訳が下手ってやつなんでしょうか。
    それとも海外の本の特徴として回りくどく言い回したりすることが理解を遠ざけてるのか。

    目新しいことは入ってこなかった。


    一応抜粋。

    ・運動はカロリー消費として効率的ではない。
    しかしお腹が減る。
    よって運動は痩せる為には精神的にも非効率。

    ・身体に耳を傾けることを学ぶ

  • 肥満は過食と運動不足の結果ではない。
    インスリン濃度が高い時、脂肪を蓄積する。低い時、脂肪が燃料になる。

    入るカロリー出るカロリーの計算だけでは、長年体重が変わらないことの説明ができない。精密には計算出来ない。

    遺伝子は、どの程度カロリーを摂取するか、ではなく、摂取したカロリーで何をするか(脂肪を貯めるか活動するか)を決めている。

    過食で太ったのではなく、太りつつあるから過食する。
    活動的であるのは、そのようにプログラムされた遺伝子のせいである。

    肥満における脂肪細胞は悪性腫瘍に似たもの。拡大せざるを得ないため、運動や筋肉に向かわず、脂肪が多くなる。

    インスリン抵抗性によって、ガソリンメーターがFに近くなる。インスリン感受性が高ければ細胞は糖を取り込み活動できる。

    炭水化物によって太る。
    果物は果糖が含まれているので厄介な存在。長期的には影響がある。

    インスリン抵抗性を高めないこと。血糖値とインスリン濃度を低く保つこと。
    インスリンは空腹感を増す作用がある。
    インスリンが多いと、更に空腹感が増し、食欲が出る。
    運動だけでは食欲が出て痩せない。

    インスリンはタンパク質を筋肉にしまっておく作用がある。インスリン濃度が高ければ、脂肪を燃料として利用できない。早く空腹を感じる。過食に成る。

    太らせる食物が太りやすい食物を欲しがるように仕向ける=喫煙と同じ=肥満になるほど渇望は大きくなる。

    食事の中の炭水化物を取り除けばインスリン抵抗性が高くならない。

    バンディングの「肥満に関する書簡」

    ケトーシスの状態にする=ケトアシドーシスではない。=炭水化物を一日60g以下に制限した食事にした場合=ヒトの代謝の正常な状態。

    運動は空腹にし、運動していない時のエネルギー消費を減らす可能性がある。
    空腹は、エネルギー消費を抑える。空腹時は炭水化物を除き、お腹いっぱい食べる。

    インスリンは、腎臓にナトリウムの再吸収をさせる。その結果水分が保持され、血圧が上がる。
    インスリン値が下がると、腎臓は貯留していたナトリウムを水と一緒に排出する。その結果、初期の体重減少が見られる。水分の保持と電解質不均衡を避けるためカリウムを排出する。虚脱感、疲労などの副作用が起きる。そのため、ナトリウム(塩)を取る。

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