人生のほんとう

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901510400

感想・レビュー・書評

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  • 生と死は対になっていない、という指摘はハッとさせられた。
    気づいた時には、この世界に投げ入れられてて、この構造の中で生かされているという謎。自分で生きているようでいて、この人生なるものが全く理解できていない。
    だったら、なるように生きてしまおうと、開き直ってしまう気分になるかもしれない。

    しかし、「私」についての説明が掴みどころのないものになっていたり、あちこちで論理の飛躍や繋がらない説明があって、その辺りは納得できないかなと。この人らしいエキセントリックな物言いだと思うけど、哲学者としてはお粗末すぎる。

    死ぬまで「自分とは何か」を考え続けた人としては興味深いですが。

  • 中高の数学の先生が度々取り上げていた人。

    よく「考える」人として。


    最近は目の前しか見えず、方法論系統だったり、知識の拡充だったりに関する本ばっかり読んでた気がします。

    もちろんそれも大事だし、今まさにそれが必要だからこそ読んでいたわけです。

    でも、根本的にしっかり考えるって改めてやらないとなって思ったので読みました。


    結論から言うとよくわからない本でした笑

    存在が云々とか、生死とか、日常使う言葉で滔々と語られてるんですが、ほんとわからないです。

    色んなことはよくわからないもので、そこが神秘とか。

    そういうわからない以前のわからないのような気もします。


    どんどん考えていくと、生きるって目の前に現れるあれやこれやの現象が包摂される何らかの全体で、それがはっきり何って言葉で表現できるものではないですね。

    言葉はあるものを他から切り取るもの。

    生きる意味とか価値とかを考えるのは難しい。


    とか言ってもやっぱり自分は価値あると思うものに時間を割いて生きていきます。

    そういう話もある程度に留めて、もう少しこの先どうしていきたいとか考えながら、もう少し見通しを持ちながら生きていきたいと思います。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業。文筆家。専門用語による「哲学」ではなく、考えるとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立して多くの読者を得る。とくに若い人々に、本質を考えることの切実さと面白さ、存在の謎としての生死の大切さを語り続けた。著書多数。2007年2月23日没。

「2022年 『言葉を生きる 考えるってどういうこと?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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