- Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
- / ISBN・EAN: 9784902077087
作品紹介・あらすじ
赤ちゃんは、自分の絵本を舐めたり噛んだりしてボロボロにしてしまうかもしれない。でもそのまま大切に取っておき、やがて大人になる節目のときに「心のへその緒」として手渡してやってほしいー。子どものころ、母親が大切にしまっておいた自分のへその緒を見つけ、感じ入った思い出を持つ松井直は、編集者として絵本に関わるなかで、絵本も同じような役割を果たすと考えるようになる。絵本と言葉がもたらすものを考察した発言の記録。
感想・レビュー・書評
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2021.01.24
絵本を読むこと触れること
見る、聞く、触る、体験する
「学ぶ」ではなく「楽しむ」ためのものであり、父、母、祖父母、先生、いろんな人の音色で世界を広げる。
また本だけではなく、土や水に触れることも大切。
あくまで子が楽しいと思える一つが本。
なんのための絵本なのかを考えよう。気づきが多くあった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想
本を通じてより高次の欲求を育む。一冊の本は五感を刺激し、知識欲を高める。親とのほわっとした思い出の中に。いつか次に継いでいけるように。 -
NPOブックスタートの理事長の松居さんが日本でのブックスタートについて講演したものをまとめたもの。言葉がわからない赤ちゃんになぜ絵本を手渡すのかということを優しい語りで書かれている。
絵本をたくさん読んで育ててくれたことに感謝したくなった。 -
ブックスタートの紹介のような本。
短いのでさらっと読めますが、内容は噛み締めたいもの。
絵本は、読むものではなく共有するものになるーー。
お母さんの幸せが、赤ちゃんの幸せに繋がる。
喜びが喜びを生む。
確かに。
私は本が好きだし、子供も本好きになってくれたら嬉しいなぁと漠然と思っていたけれど、自分のために読むのと、絵本を読んであげるのは別物なんだ。子供が喜ぶ姿を見たくて、一緒に分かち合いたくて、私は絵本を読む。 -
イギリスで始まった「ブックスタート」は、たんに赤ちゃんに絵本をプレゼントすることではなく、「体験」と「絵本」をセットで届けることに意味がある
《「初めて手にした絵本」はへその緒と同じ》
《絵本の意味、役割は「共に居る」こと》
《絵本は子どもに読ませる本ではなく、大人が子どもに読んでやる本》
《本離れ、活字離れではなく言葉離れの時代》
《ブックスタートの鍵は「お母さんの幸せ」》
福音館書店をつくり多くの絵本を世に送り出し、現在はNPOブックスタートの会長も務める松居直の講演や発言から、「赤ちゃん」「ブックスタート」にかかわる内容を取り出して編まれた珠玉の一冊
「赤ちゃんに語りかけるということ」(副題)のたいせつさが、わずか60ページのハードカバーに凝縮されている