宇宙からきたかんづめ

著者 :
  • ゴブリン書房
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本棚登録 : 188
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902257236

作品紹介・あらすじ

ぼくがスーパーマーケットで出会ったのは、おしゃべりをする不思議な「かんづめ」。地球を調査するために、遠い宇宙からやってきたらしい。かんづめがぼくに話して聞かせてくれるのは、奇想天外なお話の数々-。だけど、かんづめの中は、いったいどうなっているんだろう…?ゆかいなSF童話。

感想・レビュー・書評

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  • ある日ぼくがスーパーマーケットで見つけた不思議な缶詰。パイナップルの缶詰のようだが、本物と並べると随分違う偽物の缶詰。その缶詰じゃら不思議な声が聞こえてきて、驚いた。缶詰は、遠い宇宙から地球を調査しにやってきた宇宙人の休憩所だった。缶詰はぼくに不思議な話をいくつかしてくれた。例えば、タイムマシンを作った人の話…。

    子ども・児童向けのSF。
    あとがきにも書いているように、子ども・児童向けSFの難しいところは、実際の理論を下敷きにして作者が独特の科学的理論を組み立て、それを作中で児童に示さなければならないところです。
    絶妙なさじ加減で、奇妙で不思議だけど、何かしらの科学的理論に基づいて作られているいくつかのお話に大人ながらも童心に帰りワクワクしました。大人的な感想を言うと、元は1967年に出されたお話だと知り、SFは手法は古典的に感じても、何年経っても面白いと思わされるお話ばかりだと感じました。

  • まじめな言葉づかいと、SF童話のアンバランスが、逆にSFらしくしている。宇宙をテーマにした類のない読みもの。

  • この話が1967年に書かれたものだなんて驚きです。
    新鮮で面白かった。
    タイムマシンは川に落ちたが特に好きだな。

  • 引き算の話、私もそうだったから、分かる、分かる…

  • 僕が母さんにおつかいを頼まれスーパーに行ってみたら、パイナップルの缶詰めの中に、やけに軽くて他のものと微妙に違うものを見つけた。その缶詰めを持ってみると、なんと、頭の中に声が響いた!実は、その缶詰めは地球を調べに来た宇宙人が住んでいるのだった…

    SF小説ですが、児童にわかりやすいよう大人のSFのように理論的な部分はあまり詳しく書いておらず、設定を生かして不可思議なお話に仕上げています。サイエンス・フィクションというより、サイエンス・ファンタジーのような。どの話も短く、それでいてオチもあり面白いです。読みやすいしSFなので小学生の男の子に進めやすそう。低学年からでも読める子は読めるかな?

  • あの、さとうさとるさんの書いた、SF童話。
    あとがきで、著者が書いているように、童話と違いSFは、科学的に説明がつけられるようになってなければいけません。
    これは、童話の名手が書いた科学的に説明がつけられる童話なのです。
    もちろん、数式やら細かい証明が出てくるわけじゃありません。
    子供が自分で読んで、楽しく、そして少し考えるくらいの科学的お話。
    こんな風に、私たちの身の回りにもたくさんの宇宙人が隠れているのかもしれません。

  • 地球を調査するために遠い宇宙からやってきた「かんづめ」が、スーパーマーケットで出会ったぼくに、いろいろな話を聞かせてくれる、と概要を読んだだけで、かなりワクワクしてしまった。しかも作者は、佐藤さとるさん!5つの話のうちタツオの戸だな、という話だけちょっと分かりづらかったのですが、他はすごく面白かった。4年生ぐらいからかなあ。

  • 読売こども新聞で紹介されていた本。
    息子二人も読む。
    「タイムマシンは川に落ちた」がおもしろかった。

  • ふしぎなはなしが詰まっている。桃太郎って実は。。。
    3年生あたりに紹介したいな。

    タイムスリップ・宇宙・かんづめ・小さくなる・泥棒

  • SF童話の短編集(5話) 
    1話「タイムマシンは川におちた」は、あとがきでもふれている SFとおとぎ話は兄弟のように似ている に通ずるものを感じた。 かの有名だったおとぎ話『ももたろう』を読み返すたびに、この話もよぎるだろう。
    SFの理論と、児童文学の形式(子どもが読んでも理解と鑑賞ができりうように配慮して書かれている)の二つの力が引っぱり合うようになんとかつりあいをとっためずらしい「SF童話」です。1967年 盛光社刊 同タイトル名を底本として加筆、修正をし、判型、挿絵(岡本順)を新たに刊行された異議を感じられる1冊です。
    SF作品への入り口として、ここからSF文学を味わいたいと思いました。

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著者プロフィール

1928年、神奈川県横須賀市に生まれる。1959年、『だれも知らない小さな国』を出版し、毎日出版文化賞、国際アンデルセン賞国内賞他を受賞。コロボックルシリーズをはじめ、『かえるのアパート』、『おばあさんのひこうき』などの名作を次々に発表。日本の児童文学の代表的作家の一人。

「2009年 『もうひとつのコロボックル物語 ヒノキノヒコのかくれ家 人形のすきな男の子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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