知識の構造化・講演

著者 :
  • オープンナレッジ
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902444629

作品紹介・あらすじ

「『知識の構造化』を本や論文に書こうとすると、どうしても厳密性にとらわれるから、回りくどくなる。講演やインタビューでは、具体例で話すことが多いからか、ご理解いただけるようである。しかしながら、講演で話せる機会も限られており、ここに本書を上梓するしだいである」。

感想・レビュー・書評

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  • 筆者の主張は、日本は課題先進国である(から悲観しなくていいよ)。
    明治以来、日本の繁栄は欧米の「進んだ」社会モデルを日本に適用するという方法で実現してきた。
    が、行き着くところ、今や欧米でも「進んだ」モデルを作り出せないのかもしれない。さてそこで日本の中で課題はというと、「高齢化社会が急に進んでいること」(出生率が低いですから)、「エネルギー問題」(資源のない国ですから)、等の課題がある。これは、全世界の課題を先取りしているのであって、課題解決のモデルを日本から発信せよ。

    というのが、私がこの本から抱いたメッセージである。
    課題の解決に成功するのはかなり難しいと思われるが、自分にできることはないか、を検討しよう。
    とりあえず、エネルギー問題でも考えてみるか。

    また筆者は、次のメッセージも発している。
    現代の傾向として、情報が簡単に手にはいるようになって、情報量は増えている。
    その一方、情報の質が保証されなかったり、
    局所化/詳細化されているが、情報と情報をつないで体系化されてなく、全貌が見えにくい。
    よって、知識を構造化して、全体を俯瞰することこそ必要なことである。

    その通りである。
    開発の現場でも、まさにこのようなことがおきている。
    皆、自分の持ち場で局所的には良くできているのだが、それをつなぎ合わせるのに大変苦労する、ってなこと。
    それを実施するのが我々の責務なわけで、よって、それぞれの機能をきっちり構造化する必要がある。
    構造化とは、すなわちCategorizaionであり、
    個別の知識を一定のカテゴリーでくくる、それを更にカテゴリーでくくる、などで分類していくのでしょうな。
    情報の詳細化と逆のルートで。

  • 日本はなんでも間でも先進国の物真似をしようとしていたがそれでは駄目。
    例えば地球温暖化、ヒートアイランド現象でフランスでは37度くらいで死者が多数出る。日本ではそのくらいでは死なない。日本はこの点に関してはフランスの真似はできない。
    日本の省エネ技術は世界一。それ以外に日本で考えられた素晴しい製品、サービスがたくさんある。
    知識は断片的では駄目だから構造化する。それはストーリーを持たせるということ。
    知識の繋がりが世界を救うと考えます。

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著者プロフィール

前東大

「1990年 『速度論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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