排除型社会―後期近代における犯罪・雇用・差異

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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903127040

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。

    後期近代が包摂型社会から排除型社会へ移行したという認識で、排除型社会は経済的にも文化的にもどういうものか、ということを分析している。

    犯罪についての話題が多かった。
    相対的な剥奪感(自分とあいつは同じくらいの能力なのに何故こんなにも報酬が異なるんだ、能力主義のはずなのに)
    存在論的な不安感(価値観がたくさんあり、物事が相対化されているので、正しさを確信できない)
    を中心に据えて議論をしている。

    包摂型社会は差異を認めず、困難を認めるが
    排除型社会は差異を認め、困難を認めない、というのが面白い。
    差異を認めないから同一化するための困難を厭わない、ということと差異を認めてしまうから生じる困難(利害関係など)の調整を嫌がること、どちらがいいのかは確かに悩みどころかも知れないと思った。

  • 同じくゼミ合宿用の文献。
    「東京の果てに」より読みやすかった。しかし分厚い!なんといっても量が半端ない!排除型社会というテーマのもとあらゆる角度から社会を切り取っていますが、いかんせん話が広がる広がる!その都度なるほど!と納得しても全体を読み終えると…?わからなくなる(笑)おいらの盆暗具合ではちょっと「木を見て森を見ず」状態になってしまった(^ω^;)(;^ω^)笑

  • 分類=社会・経済・競争・格差社会。07年3月。

著者プロフィール

1942年、スコットランドで生まれる。現在、ニューヨーク市立大学大学院センター教授、およびイギリスのケント大学社会学教授。犯罪学、社会学の研究者であり、犯罪問題を中心に社会的にも積極的な活動をおこなっている。
近著の『犯罪と処罰をめぐる新たなポリティクス』(The New Politics of Crime and Punishment)では、犯罪が落ち着いているにもかかわらず過剰な犯罪統制をおこなう、ニューレイバー(第三の道)による排除的な政策を、厳しく批判している。

「2007年 『排除型社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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