- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903212197
作品紹介・あらすじ
「現代広告の父」オグルヴィが、豊富な広告・CM作品とともに、身もふたもないほどの率直さで、自身が得た知恵とテクニックを伝授する。
感想・レビュー・書評
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私は広告をエンターテインメントや芸術の一種だとは思わない。広
告とはあくまで情報メディアだ。また自分の書いた広告を「クリエ
イティブ」だなどと言われたくもない。そうではなく、あまりに面
白くて「その商品を買わずにはいられない」と思ってもらいたい。
古代ギリシャの雄弁家アイスキネスが演説すると、人々は「なんと
話がうまい人だ」と感心したが、同じく雄弁家で政治家でもあった
デモステネスが演説すると、誰もが「フィリップ王を倒せ」と叫ん
だと言う
消費者は今でも、広告が「儲かる」「キレイになる」「ヘルシー」
「痛みが消える」「社会的地位」など何らかの得があると約束する
商品を買う。世界中どこでもだ
今も昔も広告界の二流以下の片隅には、愚か者どもが巣食ってきた。
彼らは風変わりなユーモアやエキセントリックなアートディレクシ
ョンを商売道具にし、リサーチを侮り、自らを天才と称してはばか
らない
商品について知れば知るほど、それを売るためのビッグアイデアを
思いつく確率が高まる
どんなときにもできるかぎり、商品自体を広告のヒーローにするこ
と。もし自分が担当させられたのが冴えない商品だと思うなら、知
っておいてほしいことがある。冴えない商品などどこにもない。冴
えないのはコピーライターの方だ
もし運よくよい広告を書けたら、効果を失うまで繰り返すことだ
広告に目を留める人の数は、同じ雑誌に数回掲載されたくらいでは
落ち込まないことが、リサーチによって確認されている
私は初めて制作した広告に女性のヌードを使った。しかしこれは失
敗だった。セクシーだったからではない。商品とまったく関係なか
ったからだ──何しろ、売るべきは調理用レンジだったのだから
偉大なリーダーは自分の仕事に狂ったように打ち込む。万人に愛さ
れたいなどという、人を骨抜きにするような望みを持たない。人が
支持しない決断を下すガッツがある。役立たずをクビにするガッツもだ
その社の価値観が自分とはまったく相容れないと思ったらクライア
ントにしないこと
犬を飼っているのに自分で吠えるようなことをしてはいけません。
どんな愚か者でもダメな広告は書けますが、天才でもなければよい
広告に手を入れずにおくことは難しいものです
映画ファンは異性の俳優よりも同性の俳優に対してより関心を持つ
傾向がある。ファンは映画スターに「自己投影」したいのだ。同じ
ことが広告にも言える。女性の写真を使った広告は、男性の関心を
惹かない
敗北を認め、損を切り詰め、前進を続けるのが勇気ある人間の印だ。
時間、頭脳、広告費のすべてを、成功している製品に集中すること詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000069310
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良さを受け止められなかった
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著者自らがこれまでに手掛けた広告を中心に、さまざまな実際のコピーが大きい写真で使われているので、読んでいて楽しくないわけじゃないが、「役に立つか?」と問われるとビミョー。というのも、おそらく多くの読者は「広告会社の経営方法」とか「売れるテレビCMの作り方」とか「現代広告を生んだ6人の巨人紹介」にはあまり興味がないと思うからだ。つまり、すそ野を広げ過ぎていて、本書を読むベネフィットがよくわからないので、あまり人にはお勧めできない。まぁ、表紙はかっこいいね
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ヌード写真で電子レンジを売ろうとした現代広告の父の考えとテクニック。
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70年代NY,いち広告マンが自分の経験から得たことを語る。後輩に偏見たっぷりであれこれ教える先輩みたいで読んでいて楽しい。皮肉屋であることは広告マン共通の習性なのだろうか。
ルールなんてくそくらえ!的な人かと思いきや、経験や分析を重んじる冷静な考えを持った人のようだ。
これを読みながらドラマMADMENを観ると、当時の雰囲気がつかめておもしろいらしい。 -
古い本だが現代でも通用する話が満載。
「どうしても違いをだしたければ、靴下を口に突っ込んで出勤すればいい」という言葉は、変に個性的であろうとするデザイナーは心に留めておくべき言葉。 -
他のオグルヴィ本よりも、より客観的に、業界やスキルについて細かく書かれていて勉強になる。もう一度いずれ読みたい
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広告というものが以下に合理的なコミュニケーションとして
成り立っているのが良くわかる。
そして人を理解することで伝えることが向上することも。
デザイン的に優れている、見た目がいいことが
決して広告として優れている訳ではない。
デザイナーとして自分はどっちに立つか考えることができた一冊。 -
古典の名作。
理屈に基づいているから、今読んでも古さを感じない。