武装親衛隊とジェノサイド

著者 :
  • 有志舎
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本棚登録 : 18
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903426143

作品紹介・あらすじ

ナチス・ドイツの精鋭部隊と言われ、連合軍と激戦を繰り広げた武装親衛隊。彼らは戦後において、悪名高い一般の親衛隊とは区別され、「栄光ある国防軍の一翼を担った」という神話に彩られてきた。しかし、それは本当なのか? 東部戦線での残虐行為や絶滅収容所でのユダヤ人虐殺など、武装親衛隊が推進したジェノサイドを明らかにし、本来ヒトラーのボディーガード組織にすぎなかったものが、やがて戦争遂行の重要な要素となり、さらにはジェノサイドの実行者へと変容していく姿を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  •  いくら装幀者が使った写真とは言え、表紙に掲載された写真が喪章を巻いた陸軍の兵士達が宣誓しているらしいもの(検索するとフォン・ヒンデンブルク大統領が故人となってからヒトラー個人に宣誓の対象が変わった1934年当時のものらしい)では困る。
     「武装SS」にも言える事だが、武装SSを「犯罪組織」と告発するのが前面に出てしまうのでヒムラーからラトヴィア人SSやギュンター・グラスまでを網羅して一般の読者に紹介するには内容が極端に狭まっている。特に武装SSのように部隊ごとに歴史が違うし、SSの将軍が警察と武装SSの階級も持っている例が結構あるので、こうなるとドデカくて分厚い本になってしまうだろう。
     ただしフェーゲラインのSS騎兵旅団によるプリピャチ湿地での虐殺については詳しい。同じ事をグイド・クノップの「ヒトラーの親衛隊」と「ホロコースト全証言」にも出て来るが、ここまでではない。「カンプフ・オブ・ヴァッフェンSS1」は同じ事を書いているのに種本が触れないように避けているのか、知っていても書かないようにしているのか、SS騎兵旅団が投入された時期が遅くなっている。

  • 誠実は血の問題であるとした責任者アイケは、人種の差異を越えて普遍亭倫理を唱道すうるキリスト教を極端に嫌悪した。

    元犯罪者がいる村、村落は容赦なくすべて根絶する。ユダヤ人の大部分は略奪者として扱う。例外は専門労働者、パン職人、医師くらい。女子供も射殺する。どういう神経をしてるんだ。。

  • SSのエリート教育。世界観を啓蒙する、その暴力性は、殺害する暴力へとつながる、暴力の連鎖とその変貌について。
    ボランティアK

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著者プロフィール

東京女子大学教授

「2008年 『武装親衛隊とジェノサイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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